【開催見解】第14回門別競馬(10/21~30)
第14回門別競馬展望
大雪山系で初冠雪。今年のホッカイドウ競馬開催も残り2開催、12日間。いよいよ、カウントダウンが始まった。今開催の重賞レースは2歳の新設重賞である「サッポロクラシックカップ」の1鞍しか組まれていないし、古馬のオープン級の番組もない。最終決戦に向けて、嵐の前の静けさの様相を呈しているかんじだ。
【重賞レース】
○10月21日 第1回サッポロクラシックカップ 2歳オープン 距離1200m
1.チェリーサマー
2.サクセスストーリー
3.ゴーフォーイット
4.ジュメーリイ
5.エメラルウルトラ
6.コールサインゼロ
7.アオジャシン
8.タイムビヨンド
9.サプライズソング
【展望】ジュメーリイの追加登録見てやっと9頭。新設重賞にしては、やや淋しい一戦になった感じがする。注目は先週のエーデルワイス賞を見送って、この一戦に挑む牝馬のサプライズソングだろう。フローラルカップは押し出されるような格好になっただけに、初距離のペース配分に狂いが生じたが、この距離ならその心配もない。牡馬混合戦でも、キッチリ巻き返すはずだ。デビュー勝ちに相当な奥を感じさせたタイムビヨンド。キャリア1戦では、揉まれ込んだ場合に厳しいケースも想定できるが、そこは素質の面でカバー。逆にイノセントカップを制したコールサインゼロは、豊富なキャリアが心強い。末脚が切れるサクセスストーリーは先行激化の展開で際どくなりそうだ。
(各陣営の談話)
1.チェリーサマー 条件を勝ち上がったばかりですが、素質、将来性はここに入ってもヒケを取りません。気性面の若さを出さないレース運びができれば。
2.サクセスストーリー 前走後はここを目標に調整。変わらず、いい状態で臨めます。確実に脚を使ってくれますし、あとは展開が嵌まるようなら。
3.ゴーフォーイット 体ができてきたせいか、成長が窺えます。未勝利を勝ったばかりで重賞挑戦。甘くはないと思いますが、どこまでやれるか楽しみです。
4.ジュメーリイ 強行軍も馬は元気一杯、動ける態勢です。重賞で相手は揃っていますが、素質では見劣りしません。キッカケを掴んで欲しいものです。
5.エメラルウルトラ 長い距離を使ってきたので、1200mはデビュー戦以来になりますが、戸惑うことはないでしょう。対応できると思っています。
6.コールサインゼロ 前走は競り負けた格好ですが、後ろの馬には先着を許しませんでしたからね。内容は評価しています。勝ち負けと思っています。
7.アオジャシン 前走は新味を出すつもりでしたが、対応できませんでした。現状は、短い距離の方がいいのでしょう。素質は見劣りません。
8.タイムビヨンド メンバーが強化したなかで、キャリアが浅いのはハンデになるかもしれませんが、それを克服できる潜在能力の持ち主と思っています。
9.サプライズソング 前走はタメ過ぎた感じです。上がりの瞬発力勝負にしてしまったのが誤算でした。スピードを前面に出す方がいいでしょう。
【2日目メイン】
○11R 静内産米「万馬券」特別 B4-1組 距離1800m
1.ナデシコスピリッツ
2.エイワオーティス
3.ドランケンマスター
4.キョウエイリリック
5.テレフォトグラフ
6.イクシカナイダロウ
7.カネマサハヤブサ
8.トゥルーピース
【展望】ドランケンマスターは王冠賞では4着に敗れているが、ホッカイドウ競馬に転入後は6戦4勝。クラスが上がっても、次々と昇級の壁をクリアしてきた。今回は勝って同条件という有利さもあるし、自力で押し上げることも可能なだけに、展開面にも、一切、注文はつかないタイプ。距離が延びてもまったく心配はいらない。3連勝へ視界は良好。本来、実績上位のカネマサハヤブサ。ただ、前走はハイペースに巻き込まれた格好になったのも確かだから、流れひとつでは首位争いに加われるはずだ。ナデシコスピリッツは先手が取れそうな組み合わせを有利に進めたい。同型馬との折り合いひとつでは、かなり際どくなるだろう。好調持続、安定感あるテレフォトグラフが一角崩しへ。
(各陣営の談話)
1.ナデシコスピリッツ タフな馬場だと追ってから切れる感じがないんです。前走は強引に行かせて、悪くない走りでした。そろそろ結果を求めたいもの。
2.エイワオーティス 変わらず順調。前走のように、諦めず真剣に走るかどうか。ここもヤル気を出してくれるようなら、勝てる力は持っている馬です。
3.ドランケンマスター 前走も上々の内容。しっかり脚を伸ばしてくれました。クラスが上がり、いいメンバー構成ですが、恥ずかしいレースはしないでしょう。
4.キョウエイリリック 前走は出負けして、道中脚を使いましたからね。伸び切れなかったのも仕方ありません。もう少し流れに乗って行けるようなら。
5.テレフォトグラフ 昨年の終盤は体重が増えるのにつれて下降線を辿りましたので、それが気になるんです。大丈夫とは思いますが、強気一辺倒とは。
6.イクシカナイダロウ 着順は今ひとつでも、体調は良くなっています。これで気持ちも伴ってくれば、力は持っていますから、上位進出も可能と思います。
7.カネマサハヤブサ 前走は流れに乗ったものの、勝負に出るタイミングが掴みづらい展開でした。ですから、力負けではないと思っているんです。
8.トゥルーピース 転入3戦目になりますが、今ひとつピリッとしませんからねえ。1700メートルは経験があるので大丈夫でしょうが、あまり強気なことは言えません。
(競馬ブック・松本英博)