【開催見解】第27回名古屋競馬(3/24~26・31)
第27回名古屋競馬は3月24・25・26、31日の4日間開催。名古屋大賞典シリーズが行われる。
3月24日(火)1日目のメインは、3歳牝馬の重賞【若草賞】
笠松で新設され福山に移り、昨年から名古屋で施行されることになった重賞。今年も全国各地から有力馬が集まり面白い一戦となった。中でも地元・名古屋のジュエルクイーンに注目が集まるだろう。ひと息入った格好になるが、これは予定通りのローテーション。追い切りも実に軽快な動きを見せており、力は発揮できる状態になっている。実績的にも負けられないか。ただ、距離1400mは若干短い印象もある。前走圧勝で勢いに乗るハナノパレード、佐賀の快速馬ユズチャンのスピードは脅威になるかも。以下では川崎からシナノラヴリー、ラブディーバ、園田からキクノレヨン、高知からプリンセスボーラーの参戦があり、大混戦模様だ。
3月25日(水)2日目のメインは、A-3c組【エリカ特別】
快進撃が続くスリーマキシマム。いまだ気難しい面を残しているが、成績は安定してきたし、3組昇格でも時計面の引け目はないメンバー構成である。今回も勢いを支持したい。ただ、相手は一長一短あって非常に絞りづらい。ニロティカスは決め手不足、ピースフルリバティは距離不足、マルカシグナスはひと息後で仕上げ途上、コハクフェアリーは展開に融通が利かないときている。ヒモは手広く構えたほうがよさそうだ。
3月26日(木)3日目のメインは、Jpn3【名古屋大賞典】
毎年のように同じ名前の中央馬が出走してくる交流重賞だが、今年はちょっと違う。中でも、中央G1勝ちの実績が光るアジアエクスプレスの参戦は楽しみいっぱい。昨年8月以来の実戦とあっていきなり能力全開とはいかないだろうが、使ってくるからには格好つけてくれるはずだ。同じく4歳馬のフィールザスマートも名古屋初出走。こちらは昨秋から順調なローテーションを消化し、大井・ジャパンダートダービー3着という地方馬場の実績もある。順調度、経験値という面ではこちらが上か。他の中央勢はメイショウコロンボ、エーシンモアオバー。ともに前走で地方交流重賞を制しているだけあって侮れない。対する名古屋勢で太刀打ちできそうなのはやはりサイモンロードになるか。伸び悩んだ時期もあったが、前走の重賞勝ちで完全復活。この馬らしい逃げ脚を発揮できれば、馬券に絡むシーンも見られそうだ。
3月31日(火)4日目のメインは、東海地区A-3a組・中央500万円以下【名古屋CCジュノ賞】
中央が断然優位の鞍だが、今回はこれといった馬がいないというのが正直なところ。2走前に中京1400mで2着しているスマートエクリプスが人気を集めそうだが、あとはというと高知の黒潮スプリントという重賞で3着があるリゼコーフィーに可能性を求めたくなるぐらい。対して今回の地元勢はなかなかの顔ぶれ。期待が持てそうだ。その筆頭はスズカランクス。抜群のスタートセンスとスピードは中央馬相手でも引けはとらない。得意とする1400m戦なら善戦以上を期待したい。2番手はゴールドピューマ。こちらも短距離志向があって1400mは歓迎のクチ。実際に交流戦で2着があり、状態面も安定している。ある程度時計がかかってくれれば食い込みがありそうだ。3番手はブレーヴスキー、ラヴァリーオステル。これらは差しタイプで展開待ちだが、オープンでもしばしば穴をあけんとする馬である。ハマれば。
(文:競馬東海 寺澤 正勝)