【開催見解】第2回笠松競馬(4/25~29 重賞:オグリキャップ記念)

2016年4月24日

 春の大一番・オグリキャップ記念を迎える笠松けいばでは4月25日、27~29日の合計4日間の日程で「オグリキャップ記念シリーズ」が行われる。ここでは各日のメインレースの展望をお送りしていきたい。

 

 まず初日はA-3組・B-1a組による「菜の花特別」。ここは転入以来、ポンポンと連勝を飾ったサーストンデンバーで単不動だろう。約1年の休養明け初戦となった2走前を快勝。2走目となった前走では1600m1分41秒2という好タイムをマーク。元々、陣営の期待が高かった馬だが、その評判通りの強さといっていい。今回は3月22日以来の競馬になるが、「稽古ではスッと動けているよ」とのことで体調面に問題はない。2着争いは高いレベルで横一線だが、追い切りの動きの良さが光るのはマグナムボーイ。「勝った後も具合がよくて、この時季がいいみたい」と井上孝調教師。前走の勝ちっぷりも良かったし、ここも上位争い必至。そのほかにもアートオブキング、タムザブランシュが前走で勝ち鞍をマークと好調モード。特にタムザブランシュの吉井騎手は「もう少し毛ヅヤがよくなれば万全ですが、前走を見ると体調は上がってきていますね」とのこと。差し脚の確かなタイプだけに距離延長でさらに楽しみになってきた。

 

 2日目は3歳-1組による「すみれ特別」。重賞戦線で戦ってきた馬と下のクラスを勝ち上がってきた馬が程よくミックスされ実力接近の好レースが期待されるが、中でも注目は前走このクラスで2着のアイファーヴリル。転入以来、5走して崩れたのは重賞挑戦となった2走前の新緑賞(7着)のみ。本質的には先行粘り込みタイプだが、前走では出遅れながらもしぶとく伸びて2着に健闘。脚質に幅があるのは大きな強みだ。マユノジャスターは新緑賞でアイファーヴリルに0秒8、また3月には0秒2差とそれぞれ先着の実績があり、実力的には互角以上。テンに動けないところがあり1400mはやや忙しい印象はあるが、過去3勝を挙げているだけに極端な苦手意識はない。時計面で互角のここならチャンスはあるはず。前走で2組ながら2番手追走から快勝したノアナイトの勢いも無視できない。2、3走前で中央交流でモマれた経験が糧になっているようで、前走で見せた踏ん張りがあれば1組に上がってもやれそうだ。その他にもワイエスグランプリ、ダンシングハルクなど素質を秘めた馬が多く予断を許さない。

 

 3日目はシリーズメインとなる重賞「第25回オグリキャップ記念」。地方全国交流としては珍しい2500m。1着賞金500万円を目指して今年も北は北海道から南は高知までの全国のスタミナ自慢が集まってハイレベルな戦いとなりそう。注目は3連覇が懸かる高知リワードレブロン。これまでもそうだが、地元でも常に勝ち負けというわけではないのに、このレースになると走ってしまう馬である。また1つ年を取っても目が離せない。近況の充実ぶりが目を引くのは金沢グルームアイランド。まだ5歳と今回参戦の遠征勢の中では最も若い上、川崎の報知オールスターC勝ちがキラリと光る。4月18日にスプリングカップを勝ったばかりで詰まった日程が心配な点ではあるが、休養明けをひと叩きされた効果の方が大きいとみて素直に若さと勢いを信頼する手か。迎え撃つ地元勢も近年になく層が厚い。中でも有力なのはクワイアーソウル。2走前には強敵ぞろいの園田・六甲盃で見せ場たっぷりの4着。前走は直線だけで後続を5馬身ちぎる圧勝劇。「暖かくなって全体的に柔らかみが出てきたのがいいね」と佐藤騎手も充実ぶりを目を細める。この勢いと地の利があれば2009年のクインオブクイン以来となる地元勢の優勝も夢ではあるまい。

 

 4日目はC-1組による「花水木特別」。前走で勝ち鞍を挙げた好調な素質馬が集まる笠松屈指の激戦区だが、今回もほとんどが前走勝ちと目移りしそうな好メンバー。しかも各馬あまり経験がない1600mだけにひと筋縄では収まらないかも。とはいえ、中心は目下3連勝中のアストンブラックで異論のないところ。軽快なスピードこそないものの、前走も上がり3ハロンを36秒6でまとめたように、追ってからの脚には目を見張るものがある。2走前にこの距離で勝っているのも他馬に比べて有利な材料だ。同じ川嶋厩舎のアイズフォワードも素質では負けていない。ここ4走は1600mの特別で3着→1400m平場で1着を繰り返しており、少し距離やクラスに壁があるかもしれないが、ある程度のメドがついているのは確かだし、2、4走前と比較して同じ特別でも今回のメンバーならもうひと押しあって不思議はない。前走が後方から一気のマクりで快勝、ここへきて好調さが目立つのがセピア。息の長い脚が使えているし、実績的にみても1600mはこなしてきており、この条件でも特に割り引きは必要なさそうだ。またゲラーテ、オグリグラス、パーソナルベストと前走の勝ちっぷりが光る馬も多く、これらが穴をあける可能性は十分。

 

 

(文:競馬東海 寺澤 正勝)

 

 

                            競馬東海

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