【開催見解】第14回川崎競馬(2/27~3/3 重賞:エンプレス杯)

2017年2月26日

川崎競馬は2月27日~3月3日までの5日間開催。

今開催をもって金子正彦騎手が引退、そして3年間にわたり川崎競馬のイメージキャラクターを務めてきた谷桃子さんも卒業する。

 

金子正彦騎手はデビューから38年のいぶし銀。

猫背な姿勢と直線強烈に追い込んでくる騎乗スタイルが印象的な個性派ジョッキーの引退は残念でならない。1998年には川崎リーディングに輝いているが実はこの時まだ無冠。20年目にして戸塚記念を制すると、その後は東京ダービーなど重賞11勝をあげている。

3月3日がラストランになる予定だ。

 

さて、今回は全日12レース制。3日目(3月1日)には古馬牝馬によるダートグレード第63回エンプレス杯が行われる。

第37回まではキヨフジ記念と称され歴史を刻んできたレースで、今ではサブタイトルになっているキヨフジとは昭和20年代に川崎で大活躍し、中央競馬に移籍したのちオークスを制覇。地方競馬出身馬として初めてクラシック競走を勝った名牝である。

 

 

初日メイン競走は「楽天競馬10周年記念」。B2三組・B3一組による1500m戦。

デルマハンニャを中心視。3連勝を狙った前走は最後クビ差で勝ち馬を捕らえきれなかったがタイムは優秀。3着馬とは1.4秒差のある二頭のマッチレースだった。中央から移籍4戦目になるがまだ上を狙えるだろう。

逃げ一手のビッグスターが相手。休養明け2戦は惜しいレースが続いているが状態面は前走以上。

シゲルジダイマツリは乗り込み量豊富。転入戦を叩かれ、終いの脚を生かせる展開になれば。馬体が絞れていればダイワイマージュ。距離短縮ならツルマルキングオー。

 

 

2日目はB1・B2一組の「早春特別」。

2000m戦で長丁場の距離実績とハンデが鍵になりそう。

前走に続き2000mに出走ストロングジーン。前走の大井A2下2000mでは初めての大井コースということもあり先行策に出たことが裏目に出て6着だったが、地元の自己条件に戻って瞬発力生かす。

昨年に同条件特別を勝ち、距離適性十分ノースフォンテン。休養明け4戦3連対が光るスーパーノーヴァは長く使える脚が武器。川崎2000mでは4戦1勝、2着2回、3着1回と適性を見せるインフィニティは53キロの軽量も魅力。

 

 

3日目は「第63回エンプレス杯」。

距離2100mの古馬牝馬によるダートグレード競走で、レースの駆け引きだけでなく、スタミナも要求される一戦だ。

ダート牝馬界の新星ワンミリオンスの重賞連覇に期待する。キャリア10戦という4歳馬で前走のTCK女王盃は重賞初参戦ながら戴冠。直線3頭の追い比べを内から抜け出すレースぶりは大井コースを知り尽くす戸崎騎手の手綱だけではない可能性を感じさせるものだった。

前走は競走中止馬の影響を受けたタイニーダンサーは同条件の関東オークスを制した実績馬。巻き返しの好舞台となりそうだ。リンダリンダは距離が長いイメージもあるが、TCK女王盃では2着に食い下がった勝負根性娘。ダートグレードで善戦してきた経験は大きい。小回りコースの流れに対応できればタマノブリュネット。精神面に落ち着きが出て折り合い面の不安がなくなってきたポッドガゼールの一撃。

 

 

4日目は「東京中日スポーツ弥生杯」。初春恒例のマイル準重賞。

勝ち馬には川崎マイラーズ(5月17日)への優先出走権が与えられる。

目下3連勝中タマモベルモットは中央2勝で移籍して以来、1600m以下で13戦して8勝2着3回、3着1回。一度も掲示板を外していない。すんなり先行できれば勝ち負け必至だ。

ノーキディングはわずかに勝ちきれないレースが続くが先手が取れると渋太い。戸塚記念3着以来になるジャーニーマンは一連の3歳重賞距離から短縮されることでサウスヴィグラス産駒らしい進境があるかも。クラウンCや大師オープン勝ちなどマイルで切れ味発揮ガーニーフラップ。

 

 

また、本日2競走組まれているJRA交流の10Rマーチスター賞(JRA500万下、南関東B2・B3)では、3月からデビューするJRA新人騎手のトップを切って栗東・森厩舎所属の川又賢治騎手が騎乗予定だ。JRA新人騎手の川崎デビューは昨年の藤田菜七子騎手に次ぐものだが、川又騎手は川崎に隣接する大田区の出身。子供の頃から地方競馬にも興味を持っていたという19歳。騎手課程卒業の際には「アイルランド大使特別賞」を贈られた成績優秀者の川崎デビューに注目したい。

 

 

そして最終日のメインはB2二組の「かなチャンTV1周年記念杯」1500m。

ゆったりとしたローテーションで使われてきたサトノダヴィンチ。安定した先行力で3連勝中。前走ではゴール前まで競り合ってハナ差抑えた勝負強さもある。距離短縮も苦にならないだろう。

ドリームキングは休み明け3戦1勝もレース内容に収穫あり。逃げ差し自在なレース巧者ベイビータピット。トーセンスパンキーは冬場に良いタイプで前走では4角先頭に立つ強い競馬のインパクト大きい。

 

競馬ブック 中川明美

 

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