【開催見解】第4回門別競馬（5/31～6/1、6/8～9　重賞：北海優駿、北海道スプリントカップ）

第４回門別競馬展望

　５月29日、佐賀競馬場で行われる九州ダービー栄城賞を皮切りに、31日の北海優駿(ダービー)、６月６日の岩手ダービーダイヤモンドカップ、７日の東海ダービー、８日の東京ダービー、16日の兵庫ダービー。今週からダービーウィークに突入し、日本全国がダービー一色に染まる。来週には中央交流重賞の「北海道スプリントカップ」Jpn３が行われるが、その登録馬も発表された。なお、ダノンレジェンドにはＭ・デムーロ騎手、ノボバカラにはＣ・ルメール騎手が騎乗を予定している。

【重賞レース】
○５月31日　12Ｒ　第44回北海優駿(ダービー)　３歳オープン　距離2000ｍ
１．ドリームダークアイ
２．カティサンダ
３．ギガビーム
４．スティールキング
５．アンビリーバボー
６．キングニミッツ
７．ピットブル
８．ジャストフォファン
９．フジノパンサー
10．スギノフルブルーム
11．アイアイヨークン
12．ストーミーダンディ

【展望】

昨年の北海道２歳優駿で２着惜敗したスティールキングが、三冠の第一弾の北斗盃を快勝した。大幅に相手関係が楽になっており、着差以上に強い内容だった。今回は外回りの距離2000ｍに舞台が替わるが、テンから掛かるタイプではないだけに、距離云々の必要性はない。同じ角川厩舎のジャストフォファンは北斗盃２着のあと、トライアルに参戦して見事な逃げ切り勝ちを収めている。今回も単騎逃げであり、同厩舎ということで、常識的には、スティールキングが競りかけてくることもない。その展開利を生かせれば、際どい勝負も可能だろう。南関東から転戦してきたピットブルは６戦３勝。流れに応じてどんな競馬でもできそうだし、母系から見ても距離延長に心配はない。外回りに替わってアンビリーバボー、好調持続のフジノパンサーの食い下がりに注意したい。

（厩舎の談話）
１．ドリームダークアイ　前走はヤル気を見せず、まったく走っていません。疲れもなく、連闘も大丈夫。距離もこなせる範囲です。
２．カティサンダ　いい状態ですし、2000ｍになってのプラスアルファも見込めるので頑張ってほしいですが、相手が強力ですね。
３．ギガビーム　ひと叩きして動きは良くなりましたね。脚も続く方ですし、距離は延びるだけいいと思いますからね。
４．スティールキング　予定の調教もこなし、万全の態勢で臨めます。北斗盃は完勝と言える内容。期待に応えてくれるでしょう。
５．アンビリーバボー　北斗盃は５着でしたが、明らかに向かない内回りでした。外回り2000ｍなら、本領を発揮できるはずです。
６．キングニミッツ　2000mは未知数ですが、内回り1600mより向かないということはないはず。ここ一本に照準を合わせました。
７．ピットブル　能力は感じますね。ゲートが遅く、脚を余していたところがあっただけに、広い門別は向くと思います。
８．ジャストフォファン　折り合いがつきました。あの競馬ができたのは収穫。成長が窺えチャンスがあってもいいと思います。
９．フジノパンサー　前走は前に行かせましたが、いい目標になりました。力負けとは思っていません。巻き返してくれるでしょう。
10．スギノフルブルーム　長距離が向く血統背景とはいえ、よほどの変身がないことには、このメンバーとは。相手が強過ぎます。
11．アイアイヨークン　まだ上位馬と差はありますが、力をつけているのは確かです。流れに乗せて運んだ方がいいでしょうね。
12．ストーミーダンディ　ゆったり流れると思われる2000ｍで良さが出ると見込んで挑戦を決めました。頑張ってほしいですね。

○６月９日　第20回北海道スプリントカップ登録馬　３歳以上オープン(Ｊｐｎ３)　距離1200ｍ
〔中央〕
・スノードラゴン
・ダノンレジェンド
・ノボバカラ
・レーザーバレット
補１ラテンロック
　２キクノストーム
　３ワディ
　４アドマイヤサガス
　５ワイドエクセレント

〔地方〕
・タッチデュール
・ブルータンザナイト
〔ホッカイドウ競馬〕
・アイディンパワー
・サクラインザスカイ
・アウヤンテプイ
・クリーンエコロジー
・サウスパシフィック
・ドラゴンウィスカー
・コールサインゼロ
・シセイカイカ
・レッドペリグリン

【展望】

昨年のこのレースで圧倒的な支持を受けながら３着に敗退したダノンレジェンドは、その後、交流重賞３勝を積み重ねている。大一番のＪＢＣスプリントはコーリンベリーに逃げ切りを許したものの、今年、６歳を迎えても、覇気、気力はまったく衰えてはいない。ここ一本に照準を合わせた調整過程。Ｍ・デムーロ騎手との息もピッタリだけに、昨年の雪辱にムードは高まっている。対するのは、ルメール騎手が騎乗予定のノボバカラだろう。こちらは目下３連勝中だが、名古屋で行われた、かきつばた記念で重賞初制覇。４歳牡馬の伸び行く勢いで逆転を狙う。距離1200ｍは初めてとなるが、門別の広いコースなら心配には及ばないはず。他の中央馬は芝のGI馬スノードラゴン、８歳馬とは思われない元気一杯のレーザーバレット。この両馬も虎視眈々と上位を窺っている。地方勢は笠松の２頭は劣勢の域を出ないだけに、迎え撃つのは地元勢か。このレースで３年連続、入着を果たしているアウヤンテプイは、休養明け緒戦を快勝しての臨戦過程。先日、逝去された原孝明調教師が育て上げたホッカイドウ競馬界の名スプリンター。その弔い合戦としても注目したいと思っている。

（競馬ブック・松本英博）