【開催見解】第14回門別競馬(10/18~27 重賞:サッポロクラシックカップ)
第14回門別競馬展望
今年も残すところ、第14回、第15回の2開催12日間となった。今開催の重賞は、前節2日目に行なわれる2歳オープン馬によるサッポロクラシックカップだけだが、3日目、6日目に組まれている2歳オープン馬のウィナーチャレンジ競走を始めとして、古馬A級の戦いにも熱を帯びているのは確かだ。
【重賞レース】
○10月19日 2日目12R 第3回サッポロクラシックカップ (H2)2歳オープン 距離1200m
1.ストレンジウーマン
2.グリュナシュテアン
3.アイノテクニシャン
4.ハッピーデイズ
5.ローズジュレップ
6.ドゥアイドゥ
7.プティソレイユ
8.フライングショット
9.コスモアリオーゾ
10.スーパーステション
11.トルナベント
【展望】初戦のフレッシュチャレンジを飾り、ウィナーチャレンジ競走を2勝。ここまで5戦3勝。大きく崩れたのは、中央札幌の芝に挑戦したすずらん賞だけというローズジュレップ。門別1200mに限れば、3戦3勝の負け知らず。最適条件のここなら、持てるスピードで一気に決着をつけるだろう。相手は一長一短あって絞りづらいものの、イノセントカップ3着と、ここにきて上昇著しいフライングショット、最内枠を引いたストレンジウーマンが有望。イノセントカップで大外から脚を伸ばしたスーパーステションは、ローズジュレップが先行馬を潰す形になれば浮上の余地は十分。同様に末脚が切れるプティソレイユも不気味さはある。
(厩舎の談話)
1.ストレンジウーマン デビューは遅くなりましたが、もともと期待していた馬ですし、スピードは非凡なものがあります。短距離戦なら、いいところでしょう。
2.グリュナシュテアン 前走は大事を取ったに過ぎませんので影響はありません。重賞ですから、力試しという状況ですが、案外やれそうな気がしているんです。
3.アイノテクニシャン 未勝利戦を勝ったばかりですから、ここに入るとスピードが違いますし、自分の走りとはいきませんね。今後のいい経験になれば。
4.ハッピーデイズ 勝ち上がったばかりで格上挑戦になりますが、まだ伸びしろのある馬ですから、大きく見劣ることはないと思っています。
5.ローズジュレップ 前走は強かったですね。タイムも優秀だと思います。揉まれ込んだりするのは良くないですが、それでも、決めてくれるとは思っています。
6.ドゥアイドゥ タメるレースを覚えさせているところです。それなりに脚は見せていますが、まだ切れる感じはありませんね。どこまでやってくれますか。
7.プティソレイユ 前走の遠征はよく頑張ってくれました。この血統は芝が合うんでしょう。軽い馬場にでもなれば、そこそこやってくれるでしょう。
8.フライングショット 素質の良さを発揮できるようになりました。前走の3着は一定の評価を与えてもいいと思います。期待を持って臨めます。
9.コスモアリオーゾ 牧場で調整をしていましたが、息遣いが良くなり、仕上がりは上々です。当日、落ち着いていれば、能力を秘めた馬ですからね。
10.スーパーステション 距離を延ばした前走でしたが、やはり長かった感じですね。現時点では短距離戦の方がいいでしょう。潜在能力は高いモノがありますね。
11.トルナベント 重賞となると時計面で少し見劣りますからね。バテずに詰め寄る長所が生きるレース展開になってほしいところです。デキの方は上々です。
【初日特別】
○10月18日 初日10R 優駿の里「安平町雪だるま」特別 3歳以上C2-1組 距離1600m(内)
1.トミケンオウドウ
2.ペイルブルードット
3.イサチルルンナ
4.レーヌドコロール
5.コウセイカルメン
6.ルナツー
7.インテグラル
8.ヘイゲル
9.フィールザシルバー
10.ニットウリエ
11.メイプルレジェンド
12.カミカザリ
【展望】中央からの転入緒戦を鮮やかな勝利で飾ったペイルブルードット。走破時計もこのクラスのものではないだけに、ここも難なく通過しそうだ。今回は内回りに舞台は替わるが、スンナリと先制できれば、他馬は競りかけてはこない。相手は2着続きのフィールザシルバーが筆頭候補だが、転入緒戦でも態勢は整っているレーヌドコロールは、本質的には芝向きではあるが、ダートがこなせないことはないはず。内回りが向きそうなインテグラル、ヘイゲルも連下に注意したい。
(厩舎の談話)
1.トミケンオウドウ 前走は少し流れに乗り過ぎて、十分なタメを作ることができませんでした。それでも、見どころはありました。デキの良さを生かします。
2.ペイルブルードット 前走はダートへの不安を払拭、地力の高さも示してくれました。あの内容なら、昇級の壁はないと思います。連勝といきたいですね。
3.イサチルルンナ 気難しく、まだ真剣に走っていませんからね。いいモノは持っていると思いますが、まだアテにはできません。
4.レーヌドコロール 中央では未勝利ですが、上位入着歴がありますから、能力面の心配はしていません。初めてのダート、これが鍵ですね。
5.コウセイカルメン 上積みが見込めたとしても内回りではどうでしょう。終い一辺位到のタイプですし、ちょっと難しいかもしれません。
6.ルナツー 気分次第のところがある馬ですからね。前走も出負けすると、もう自分から行く気を見せませんでした。ここもやってみないと何とも言えません。
7.インテグラル 器用に立ち回れるタイプですから、内回りでも問題はありません。デキが安定している時ですし、チャンスがあってもいいと思っています。
8.ヘイゲル 順調にきていますが、決め脚がない感じ。流れを掴んで運べても、あとひと押しが利きませんからね。ここもどうでしょう。
9.フィールザシルバー 前走はペースが緩かったですから、自分でペースを作った方が良かったかもしれません。離された2着でしたが、力負けとは思いません。
10.ニットウリエ 中央や園田でのレース内容を見ると、このクラスなら通用しそうですね。ただ、休み明けで、まだ良化途上の感じですから、なんとも言えません。
11.メイプルレジェンド 短いところでは、なかなか結果が出ないし、今回は距離を延ばしてみます。中央時、1800m戦で新馬勝ち。力は持っていますからね。
12.カミカザリ この時季、良馬場は望めませんからね。時計がかからないと、決め脚も生きませんし、忙しい内回りと言うのもマイナス材料。強気とはいきません。
○10月18日 初日11R 日高町商工会特別 3歳以上C2-1組 距離1200m
1.フィランソロフィー
2.ニットウハルキ
3.リンカーンシャー
4.グランロディア
5.メイショウユピテル
6.アザレンカ
7.ルンタアグサン
8.プレアマール
【展望】なかなか調子が上がらなかったフィランソロフィーだが、前走時は坂路で35秒台の時計を計時して実戦でも一変の内容を見せている。この中間も同様の攻め過程なら、もう本調子になったと見て差し支えはないだろう。うまくゲートを決めて先制できれば、アッサリと逃げ切れるはずだ。相手は一走毎に良化を辿ってきたグランロディア、前走が実に渋太かったプレアマールが有望。自在性を駆使できれば、メイショウユピテルも争覇圏内へ。いずれにしても順当な一戦だろう。
(厩舎の談話)
1.フィランソロフィー 前走がこの馬本来の姿です。競馬に絶対はないですから、安心できませんが、昇級の壁も感じませんし、連勝が狙えると見ているんです。
2.ニットウハルキ 前走は牧場へ下げて調整。体が緩く息が続かなかった感じ。その辺を考えてやっていますから今度は大丈夫。前走みたいなことはないでしょう。
3.リンカーンシャー 追い込み一手で、器用に立ち回れるタイプではありませんから、勝ち負けとなると展開の味方が必要ですね。前崩れになってほしいです。
4.グランロディア 最後の詰めに課題を残している近況ですが、安定感は抜群ですね。ここも崩れる感じはしません。勿論、勝機も十分にあると思っています。
5.メイショウユピテル この2戦は合格点の内容です。今季は勝てていませんが、軌道に乗ってきた感がありますね。いいデキをキープしています。
6.アザレンカ 変わらずきていますが、近走は思ったほど脚を使いませんからね。うまく流れが向いて、嵌まる形にならないと難しいかも知れませんね。
7.ルンタアグサン 仕掛けて行くと良くないですし、ここも終いのレースに徹するだけ。流れて展開が嵌まるようなら、チャンスがあってもいいでしょう。
8.プレアマール 前走は転入緒戦で、勝ち馬もそれなりに実績のある馬ですから、今回に期待の持てる2着と言っていいでしょう。退はないと思っています。
(競馬ブック・松本英博)