【開催見解】第11回水沢競馬(3/18~3/27 重賞:奥州弥生賞)
【開催見解】第11回水沢競馬(3/18~3/27)
平成28年度の第11回水沢競馬は3月18日から前半3日間、3月25日から後半3日間の計6日間開催される。
初日(18日)のメインレースは3歳馬による新設重賞『奥州弥生賞』ダート1400m。フルゲート=12頭に対して登録馬は12頭。
昨年5戦4勝の最優秀2歳馬・ベンテンコゾウが登録してきたとなれば主役の座は不動のものとなるか? 正月の金杯を制したオールザベスト、同3着馬・ニードアフレンド、実力牝馬・メドゥシアナと続くが、オフ明けの競馬でマークしなければならないのは冬場に他場で使われてきた仕上がりが進んでいる転入馬。2月に名古屋で3歳特別を勝ち、スプリングカップ4着と結果を出してきたヤコウレッシャ、浦和で2戦を消化してきたコンバットパンチは要注意の存在となる。
2日目(19日)のメインレースは第10競走に予定されている、古馬B1級一組による『花巻ひえカレープロジェクト賞』ダート1800m。フルゲート=10頭に対して登録馬は11頭。
大晦日のA級二組戦を快勝しているトーホウパルサー、同3着のスパンコール、昨年この距離の重賞・あすなろ賞2着があるオメガスパーキング。まずは、この降級馬3騎が中心になりそうだが、岩手で9戦8勝と底を見せていないコスモタウルスをはじめとする4歳勢や、2月まで使い込んできた転入馬3騎も目が離せず、波乱の余地も十分にありそうだ。
3日目(20日)のメインレースは第10競走に予定されている、古馬B1級短距離特設『春光賞』ダート1300m。フルゲート=10頭に対して登録馬は10頭。
昨年このクラスで3勝、短距離における実績も抜群のフジノピューマ、昨年抜群の安定感を誇ったマックスキュア、そして良血・マツリダインゴット、コイスルキセキ、ヴェニットら4歳の素質馬と、既成勢力だけでも大激戦の様相だが、これにエンジェルズソング、スコルツェッテ、カキツバタら新戦力が加わり、難解な一戦。あとは1300m戦だけに枠順と展開が鍵になってきそうだ。
4日目(25日)のメインレースは第10競走に予定されている、古馬A級二組による『春分特別』ダート1600m。フルゲート=12頭に対して登録馬は13頭。
前走のグランプリ・桐花賞4着、ビューチフルドリーマーカップ2着もある実力牝馬・ユッコが昨年の実績では断然というカードだが、調整が難しい牝馬でもあり、直前の気配を注視したい局面。実績面から続くのはシャーク、スマートレジェンド、トーホクアローといったところだが、ここからA級格となるウインバーニング、オールドラゴン、フィールザオーロラの4歳勢もこれから飛躍が見込める好素材。勢いを重視する手も十分。
5日目(26日)のメインレースは第10競走に予定されている、古馬オープンの短距離戦『スプリント特別』ダート1400m。フルゲート=12頭に対して登録馬は10頭。
半数が移籍馬というカードだが、短距離特設では崩れを知らないエーシンシャラクが連軸には最適だろう。逆転の可能性を秘めるのは中央の準オープンからやってきた中央ダート4勝馬・イーグルカザン。一角崩し候補はスピードで押すスペクトル、転入2戦目を迎えるゴットフリートだが、新戦力の動向にも注意が必要なことは言うまでもない。
6日目(27日)のメインレースは第9競走に予定されている、古馬A級一組による『桃花特別』ダート1600m。フルゲート=12頭に対して登録馬は14頭。
ミラクルフラワーにアントニオピサ、ナリタスーパーワンと1月のマイル重賞・トウケイニセイ記念の1~3着馬が揃って登録。その前走同様に今回も接戦となりそうだが、他にも3月開催は2戦2勝の実績を持つコミュニティや、サプライズハッピー、ジャーグラット、リトルキング、オープンベルトの既成勢力、アドマイヤコリンを筆頭とする移籍組も仕上がり次第では上位争いに。この稿締め切りの段階で各馬の出否は掴めないが、本年のオープン戦線を占う戦いになる。
(文:エイカン 内山達明))