【開催見解】金沢競馬　県営第9回[通算第11回]後半（8/21・8/23）

　2016年度・第11回の金沢競馬は前半週が終了。残すは後半週、８月21日（日）・23日（火）の２日間。先週16日（火）の８Ｒと９Ｒが突然の豪雨で取り止めとなるアクシデント。その２つのレースは21日（日）に投票をやり直した上で行われます。

　21日（日）のメイン11Ｒは「ＪＲＡ認定サードニクス賞」（２歳・1400ｍ）

　１番　サッキーヘラクレス　中島龍也

　２番　ヤマサンブラック　池田敦

　３番　ノアタン　鈴木太一

　４番　アクティブムーン　吉原寛人

　５番　ウインドティアーモ　青柳正義

　６番　ヴィーナスアロー　田知弘久

　７番　ゴールドハリアー　桑野等

　８番　ユキノボサツ　柴田勇真

　９番　エニュオ　畑中信司

　今季初の認定戦。現時点では力差のあるメンバーで、馬券圏内候補は５頭。

　中でも主役は無傷の３連勝ヴィーナスアロー。取消を挟んだ初距離も圧勝して迎えた前走は控える競馬にチャレンジして、余裕綽々の抜け出し。今のところは非の打ち所がないレースぶり。極端に揉まれる心配もないスピード値だけに、ここもあっさりか。

　そのヴィーナスアローに前走で完敗したゴールドハリアーだが、攻め内容も含めた臨戦過程は前走以上。馬体面でも、良くなるのはこれからの印象だけに、枠の内外が逆になることで違った結果を出せる可能性も。

　初距離の前走は２着に敗れたエニュオも伸びしろは大きい。更に相手強化の一戦でも距離２度目で揉まれない大外枠。一角崩しは十分。

　新馬勝ち直後となるサッキーヘラクレスは世代屈指の好馬体が魅力。キャリアや初距離という点では分が悪い今回だが、素質ではヒケは取らない。

　２着２回のアクティブムーンは取消明けで割引が必要も、素材的には上位候補。

　21日（日）のメイン前10Ｒには「輪島大祭特別」（Ａ２・1700ｍ）も行われる

　１番　ヒカルデザイアー　吉田晃浩

　２番　ラストノート　田知弘久

　３番　ベネフィットユー　桑野等

　４番　ベニバナオンリー　堀場裕充

　５番　ハッピールミエール　畑中信司

　６番　バルタンセージ　吉原寛人

　７番　トゥルースカイ　☆松木大地

　８番　ルールゴールド　中島龍也

　９番　モンスターバローズ　藤田弘治

　こちらは上位拮抗ムードの上に３着圏内は数多い一戦。

　休養明けで６月の百万石賞以来となるバルタンセージは動ける態勢が整ってＡ２なら突破可能と見るが、順調でＡ２なら力上位の佐藤厩舎２頭モンスターバローズ、ヒカルデザイアーとは明確な差はなさそう。３頭の首位争いは展開一つか。距離はベストではないが動ける態勢ラストノート、攻め強化で適距離ベネフィットユーも流れが速くなれば台頭十分。転入馬トゥルースカイも４月以来と良績ない距離の分で割引だが、能力的には上位級。

　23日（火）のメイン（11Ｒ予定）は「中居キリコ祭り特別」（Ａ１・1700ｍ）

　ヤマノミラクル、トウショウプライド、タツミリュウ、ヒロノプリンス、マルイチワンダー、トニーポケット、フランチャイズ、エムティサラ、ウエスタンプリンス（回避の可能性あり）、エトワールドロゼ（回避の可能性あり）、コスモマイギフト（回避の可能性あり）が出走予定（登録のあったオープンベルトは回避予定）。

　次回がイヌワシ賞（全国交流・2000ｍ）。短距離に照準の馬と1700～1900ｍで好走の馬が激突する1700ｍという点では興味深い一戦。

　おそらく次回は考えていないであろうタツミリュウは1700ｍまではＯＫ。ここに全力投球か。金沢スプリントＣは他地区の馬が速すぎて自分の競馬をさせてもらえなかったが、この顔ぶれなら逃げが叶いそう。中間も順調に調整できており、期待に応えてくれそう。

　前回1900ｍでグルームアイランド相手に金星ヒロノプリンスは距離短縮こそ歓迎ではないが1700ｍなら問題ない。ただ、積極策が理想だけにタツミリュウとの兼ね合いとペースが鍵になる。

　今季Ａ１を３勝、百万石賞２着のトウショウプライドは1700ｍがベストで、現に４走前は圧勝。昨季も苦にした暑さも影響しているかもしれないが、ここ２走に関しては少し忙しい1400ｍも敗因。巻き返していい条件だ。

　前回Ａ１で４着ウエスタンプリンス、５着トニーポケットも差は僅かだっただけに展開一つで。この距離ならコスモマイギフトも上位争い可能。

（文：競馬カナザワ　大井明洋）