【開催見解】第4回笠松競馬(5/30・6/1~3)

2016年5月29日

5月30日、6月1・2・3日の合計4日間の日程で「清流シリーズ」が行われる笠松けいば。ここでは各日のメインレースの展望をお送りしていきたい。

 

 初日はB-1組の「第7回A・G・I」。本来、北陸・東海のB級馬による交流戦だが、今回は名古屋、金沢からの参戦がない。オール笠松による争いになったのはいかさか寂しいが、通常の2倍以上の1着賞金80万円が懸かったレースらしく、B級の昇り馬が集結して楽しみな一戦である。中でも注目はサーストンデンバー。前走こそ「耳なしメンコのせいか掛かってしまって…」と前半飛ばしすぎて2着に甘んじたが、非凡なスピードを改めて印象づけた。開催前の調教を見る限り今開催の馬場は軽そうで、この馬向きでもある。道中まともに運べれば勝機十分だ。3走前にオープンで2着の実績があるホッコージョイフルも力量的には上位。「牝馬と輸送した影響で馬運車からイレ込んでしまった。前走は度外視だよ」と陣営が語る通り、名古屋遠征の前走は競馬になっていない。地元ですかさず反撃といきたい。そのほかにもシークレットオース、レッドクラリス、サンデーミノルなどこのクラスの上位常連の実力馬が多くいるだけに、波乱の可能性も十分にある。

 

 2日目はA-3組・中央500万条件による交流戦「馬瀬川特別」。圧倒的に中央優位のデータが残っているだけに、ここも中央勢を中心に勝ち馬を探すのが的中への近道か。戦歴的に最も素質がありそうなのはディナスティーア。デビュー2戦目で川崎の交流戦を8馬身差の圧勝。地方のダートに適性を見せたのは大きなアドバンテージといえよう。今回は11カ月の長期休養明けだけに不安点もあるが、力でネジ伏せても不思議はない。500万に昇級後も2、3走前に3着と善戦を繰り返すナリタノヘアもこの相手なら実力上位の存在だ。また、2走前に当地のこの条件で際どい2着に健闘したトーホウスマート、大崩れなく堅実に差してくるマイネルカペラも参戦予定で、今回の中央勢はいつもより層が厚い印象もある。それだけに地元勢はやや苦しいかもだが、2走前には金沢スプリングCで3着のジャックポットなら実績的に通用していいかも。

 

 3日目はC-14組による「板取川特別」。特別とはいえ下級条件で1600mに慣れていない馬が多い中、転入初戦でいきなり1600mで1分41秒8の好時計で2着に頑張った名古屋キクノサージの前走は光る。さすがは中央在籍時に笠松で未勝利交流戦を勝っただけのことはある。一応、今回は組み合わせ強化になるが、これといった強敵はいないだけに、得意の笠松で転入後初勝利を飾る可能性は高い。前走このクラスで4着のエイシンハルカス、5着のロンディネだが、先着3頭が抜けた今回は上位争いが期待される。どちらも末脚がしっかりしたタイプでこの距離3着の実績もあり、1600mになったのはプラスだろう。距離実績でいえば1600mで3、2着と堅実にまとめているリズヴェーリョも注目の1頭。名古屋遠征の前走も見せ場たっぷりの3着だった。

 

 4日目はオープンの「東海クラウン」。一時期に比べるとずいぶんタレントがそろってきた笠松のオープン界だが、その中でも存在感をアピールしている昇り馬がここに出走のアラートミトル。転入時から東川騎手の期待が高かった馬だが、ポンポンとB級を連勝後はオープンに格上挑戦して2着。前走の「AG I名古屋城カップ」ではB級とはいえ、金沢、名古屋、笠松の素質馬を相手に6馬身をつける圧勝劇を演じ能力の高さを見せつけた。このぶんならオープンを勝つのも時間の問題とみる。実績上位は金沢から転入2走目のビービーガザリアス。距離不足と思われた前走も0秒8差の4着にまとめて底力をアピール。1800mに距離が延びれば今度は勝ち負けできそうだ。前走あたりから攻め馬の動きがグンとアップしてきたのがジャーサンプラーン。ここ3走でA-2組を2勝とオープンでもやれる下地は整っているだけに、好調な今のうちに勝っておきたいところだ。さらに3走前に東海クラウンを勝っているウォースピリッツ、転入初戦ながらまずまずの乗り込みを消化してきたリネンハイブリットも圏内を狙えるだけの力は持っており、目が離せない。

 

 

(文:競馬東海 寺澤 正勝)

 

競馬東海

 

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