【開催見解】第25回名古屋競馬(2/29~3/4)

2016年2月28日

 第25回名古屋競馬は2月29日(月)~3月4日(金)までの連続5日間で行われます。ちなみに1月から冬期遠征で名古屋に滞在していた金沢所属馬も今開催で帰郷予定とか。笠松と違って名古屋ではもうひとつ成績が振るわなかったのですが、なんとか土産を持って帰りたいというのが本音でしょう。今開催はいつも以上に力が入っているかもしれません。では、初日からメイン競走を紹介していきましょう。

 

 初日はB-1組「こじし座特別」(1400m)です。注目は移籍後3連勝中のテイエムサンビカ。中央時には芝主体でしたが、名古屋の深い砂にも戸惑いを見せず余裕の勝ちっぷり。まだまだ懐の深さを感じさせる走りで4連勝も十分あり得るでしょう。返し馬ができないなど気性面で難しさを抱えているゴットモーニングも素材としてはなかなか。他では連勝中サマーサラファンにも注目。A級入りを目前にしているペイシャンスゼータは1600m以上に良績が集中しており、距離が微妙です。

 

 2日目はA-3b組の「ヒヤシンス特別」(1400m)が組まれています。安定感抜群のサザンキング、中央1勝馬でスピード上位のトゥルーカラーズ、前走で久々に見せ場を作ったアイビスティが有力。昨秋からずっと好調だったジューヌノーブルは出来落ちが否めず、イナセナは前走の直線の止まり方が気になります。ならば冒頭でも触れたように、今開催が遠征ラストとなる金沢リジカーレに期待。

 

 3日目はA-3a組の「ノースポール特別」(1600m)。前走・梅見月杯挑戦でいい伸びを見せていたエアマデレーン。今回は適鞍だけにきっちり結果を出して地盤を固めておきたいところ。すっかり2、3組の上位勢力となったマルカシグナス、リアライズキング。オープンでも好走歴のあるマリーズミイも人気を集めそうです。実力馬エスケイオスカーはひと息後だけに半信半疑といったところでしょうか。

 

 4日目は今開催のシリーズメインになっている3歳重賞「第41回スプリングカップ」(1600m)です。全国交流となったことで南関東から2頭、兵庫、高知から各1頭が参戦予定となっています。迎え撃つ東海勢も多士済々のラインナップで熱戦が期待できそうです。まず注目は兵庫のセンペンバンカ。一時期(昨年12月の1走だけ)笠松に在籍していて、そのときは地元筆頭のハイジャと時計差なしの2着。兵庫に転じて3、1着とさらに力をつけての来名です。梅桜賞、梅見月杯と兵庫勢が重賞を連勝中だけに注目せざるを得ません。その好敵手となるハイジャは現時点では次開催のペガサスカップへ回るか思案中とか。体質強化中の今なら出走してくれば返り討ちにしてくれそうです。梅桜賞では直線でばったりと止まってしまったホウライマリーンはやはり1800mは長かったかも。1ハロンの短縮で変わってくれれば。あと、特別連勝のカツゲキキトキトは気合乗りが良化して馬が変わった印象。船橋のカティサンダもセンペンバンカ同様、昨秋、笠松に在籍。名古屋コースの経験(ゴールドウィング賞2着)があるのは強みでしょう。

 

 5日目はA-1組の「コーラルオープン」(1600m)と今年で2回目となる「レディス&ヤングジョッキーズシリーズ(LYJ)」の第1戦(1400m)、第2戦(1800m)とトリプルメインの豪華版。「コーラルオープン」は、正月の新春盃勝ち以降はひと息入った格好のコスモナーダム。蹄鉄の狂いから体調を崩していましたが、無理をしなかったおかげで今回は順調に調整できています。まだ一線級相手の勝ち星はありませんが、昨夏の出来にないアップアンカーや後ろからになるピースフルリバティならといったところでしょう。アカデミックドレスは現在3連勝中ですが、さすがにオープンでいきなり通用するかは疑問。ならばイワクラギンガやエーシンフルハウスのほうが現実味はありそうです。

 

 さて、LYJのほうは2レースともに僭越ながらわれわれ専門紙記者が出走馬を選ばせてもらいました。B級160万円以下の中で力上位の馬と下位の馬を外した実力拮抗の顔ぶれになっています。つまり当たりクジもハズレもなし。10頭全てに勝機があるといっていいでしょう。昨年に続いて鈴木麻優騎手(岩手)が連覇なるか、第一人者の別府真衣騎手(高知)が意地を見せるか。また、地元の木之前葵騎手も「負けたくないです。私、持ってますから」と強気。佐賀の岩永千明騎手、高知の下村瑠衣騎手も無論、黙ってはいないでしょう。対するヤングジョッキーは日本プロスポーツ大賞新人賞に輝いた中島龍也騎手(金沢)を筆頭に、同じ92期生の八木直也、村上弘樹騎手(名古屋)、藤田玄己騎手(笠松)。そして93期生の柴田勇真騎手(金沢)の五人がスクラムを組んで対抗します。男として負けられない意地もあるでしょう。今回は3月12日に佐賀で行われる『なでしこチャレンジカップ』と連携して合計ポイントを争うシリーズ化となりました。来年以降は女性騎手も増える予定ですし、シリーズ参加に手を挙げている競馬場もいくつかあるという話。さらに楽しみが広がっていきそうです。

 

 

(文:競馬東海 寺澤 正勝)

 

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