【開催見解】第10回浦和競馬(1/16～20　重賞:ニューイヤーカップ）

　１月16日(月)から20日(金)までの５日間で行われる浦和開催のメインレースは１月18日(水)に行われる第60回ニューイヤカップ(３歳オープン 1600mＳ3)。ここは全日本２歳優駿で４着に健闘したヒガシウィルウィンが有力。北海道２歳優駿では２着に善戦できたが、初めての長距離輸送、初めての左回りなどの課題があっただけに４着なら上々。今回から船橋の所属になったが、乗り込みに抜かりはなくこのメンバーなら当然勝ち負けになる。道営時に栄冠賞とイノセントカップを制しているバンドオンザランは今回から川崎の所属。前走の北海道２歳優駿では自分の競馬ができず、あの結果は仕方がない。短距離がベストだが、浦和のマイル戦なら克服は可能だ。こちらも元道営馬のアンジュジョリーは、浦和転入後２連勝で挑んだ東京２歳優駿牝馬で、追い込む競馬で３着に善戦。牡馬が相手でも、この馬本来の先行策が取れれば互角に戦える。あとはレース経験豊富なサイバーエレキング、３連勝中のブラウンレガート、中央１勝馬で、転入初戦になるカンムルも力差はなく注意したい。10月以来のリアルファイトは、捻挫明けになるだけに、当日の馬体重や気配に注意したい。

　１月16日(月)のメインレースは新春特別(Ｂ３三組 1500m)。ここは道営から再転入後２連勝中のキャッシュフローを狙うが、格上げ初戦で不安な面もある。この距離で先手が取れれば渋太いパルパルパピヨンや、休み明けでも実績上位のクラッシュハイト、勝ち味に遅いがこのメンバーなら面白いファビン、阿部龍騎手に乗り替わったトンドゥアモール、地元で見直しが必要なオオタカ、一息入れて立て直したパンパカパーティあたりが相手になる。しかし他にも冬場に調子を上げてくるデロニクスレギアや岩手での実績からミトノレオも差はなくかなり手広くいった方がいいかもしれない。

　１月17日(火)のメインレースはしらこばと賞(Ａ２下 1400m)。ここは前走ゴールドカップに挑戦し、逃げて２着に粘ったレアヴェントゥーレが中心になる。距離短縮はプラスで、自己条件なら逃げ切りは可能だ。力量的にはノースカルロスだが、今回は骨折明け。ここに向けて仕上げは進んでいるが、さすがにＡ２下の条件となると楽ではないはず。それならゴールドカップで５着に善戦したナガラキコウシや、オープンで通用するジョーオリオン、格下でも安定した成績を残しているニシノラピート、前走は案外もここに向けて乗り込んで巻き返しを図るキタサンウンゲツあたりの方が面白いかもしれない。他にはスピード上位のヘレニウム、復調気配のゴーオン、このコース得意なビルス等伏兵馬も揃っている。

　１月19日(木)のメインレースは武州賞(Ｂ１ Ｂ２一組 1600m)。ここは休み明けの前走で５着に善戦したアールデュランが狙い目。人気を集めないかもしれないが、実績的には上位だし、叩き２戦目で上積みもある。人気を集めそうなのは一息後の前走を叩かれたアポロズスピアー。素軽い先行力があり、変わり身が期待できる。前走は東京シンデレラマイルに挑戦して撥ね返されたビーインラプチャーは、既にＡ２下を勝っている実力馬で、自己条件なら巻き返しは必至だ。あとは素質あるサトノアビリティ、勝ち切れないが渋太い末脚を繰り出してくるパッパーレ、スピードがあり先手が取れれば粘りが違うルコンポゼ、当日の気配次第になるが中央から転入初戦のスリーアイスあたりか。

　１月20日(金)のメインレースは端月特別(Ｂ２二組 Ｂ３一組1600ｍ)。ここは明け４歳馬で今年の飛躍が期待できるビッグジャイアントに注目だ。戸塚記念では結果を残せなかったが、ここ２戦の安定した走りは高く評価でき、相手強化でも好勝負になる。相手は勝ち味に遅いが堅実なクレバーペガサス、距離延長がどうかだが素質互角のチャコリ、休み明け２戦の走りは平凡だが実績上位のモリデンバーグ、逃げが打てれば変わる可能性を秘めるグロシュラライト、復活が待たれるハタノリヴェール、船橋使っての連闘策で一変が期待できるマサニオニカゲやマイネルヴェルディあたりか。また、前走Ｃ１を勝って格上げのリースリングは、元々はＢ３で勝ち負けできていた器、ここでも見劣りはしない。

(勝馬　山形宗久)