サマーチャンピオン (JpnIII) 2022｜特集

【中心は大外枠を貰って好条件が揃ったシャマル】

【シャマル】　3歳の3月と遅咲きのデビューだったが、2戦目で勝ち上がるとそれから3連勝の快進撃。3勝クラスのなにわステークスを勝ってオープン入りすると、東京スプリントも勝利し交流重賞初制覇。前走のさきたま杯でも時計差なしの3着と好戦しており、今がまさにピークといえそう。鞍上の川須騎手とはデビューからの全戦コンビだし息もぴったり。揉まれない競馬で結果を出しているが、大外枠を貰って先行馬手薄のここなら競馬はしやすいはず。佐賀の小回りコースを味方につければ力的に押し切る可能性が高い。

【コンバスチョン】　デビューした東京(ダ)1400ｍで後続を4馬身突き放して快勝。続く2戦目も勝ち上がり、昨年の兵庫ジュニアグランプリ、全日本2歳優駿でも2着と能力の高さを見せつけていた。古馬と戦うのは初めてで力関係がどうかだが、斤量53キロのハンデ差は大きいし、佐賀の馬場を知り尽くしている川田騎手騎乗も頼もしい。キャリア７戦だしまだこれからの馬。稽古でも迫力満点の動きを披露している模様だし、重賞初制覇に向けて視界は良好。

【レディバグ】　新馬戦をアッサリ勝って、2020年の兵庫ジュニアグランプリでも2着と好戦。その後も手堅い走りで上位争いを演じ、前々走の栗東ステークスでオープン勝ちも果たした。前走の川崎スパーキングレディーカップでも鋭い伸び脚でクビ差に迫ったし、牝馬ながら牡馬顔負けの決め手の持ち主。前走後にひと息入れたが、その影響もなくここに向けて仕上がりは万全。展開が向けば抜け出すチャンスは十分にある。

【サクセスエナジー】　昨年のサマーチャンピオンはノドの手術をした後で約半年振りのレースだったが2着に健闘。さきたま杯を使ってここへのローテーションには好感が持てるが、今年も内枠を引いて59キロのトップハンデがどうか。ダートの鬼ともいわれた素質馬で8歳となった現在でもまだまだ極端な衰えは感じないが、枠的にも展開が大きく左右してきそう。窮屈に揉まれない競馬ができれば好勝負しても不思議ないところ。

【ラウダシオン】2020年のＮＨＫマイルカップＧⅠの覇者で素質は高い馬だが、今回がダート初挑戦となる。血統的にダート替わりは問題なさそうだが、サマーチャンピオンはペースが激しくなりやすい舞台だし、レースの組み立て方が大きなポイントになる。ただ、ハナっぽい相手が不在のここなら前に行き切れる可能性もあるし、砂をかぶらない展開なら初のダート戦もアッサリ克服しておかしくない。

【コウエイアンカ】ＪＲＡ3勝馬で移籍した園田で9勝をマークしている。近走のレースぶりを見ても状態の良さが窺えるし、ハンデ戦のサマーチャンピオンで52キロの斤量は魅力も感じる。ＪＲＡ勢は強力だが前のペースが激しくなれば圏内進出できるだけの瞬発力は持ってそう。


中心は大外枠を貰って好条件が揃ったシャマル。3歳馬のコンバスチョンとの直接対決は見ものだが、レディバグ、サクセスエナジーも黙ってはいないし展開ひとつで食い込むチャンスがあっていい。ＮＨＫマイルＧⅠを勝っているラウダシオンも初ダートこなせると怖い存在。兵庫のコウエイアンカも展開ハマると末脚は脅威。

(文：佐賀競馬専門紙 通信社)

「サマーチャンピオン（JpnIII）」は2月ごろに行われるダートグレード競走「佐賀記念（JpnIII）」と並び、佐賀競馬を代表するビッグレースの一つです。 2007年以降はハンデキャップ競走にて実施されており、条件戦やOP戦を勝ち上がった短距離路線の新興勢力と実績組との間で激しいスピード勝負を繰り広げます。昨年は出走予定のJRA馬3頭が地元騎手に急きょ乗り代わる事態となりましたが、断然1番人気のJRA所属・ラプタス号が絶好のスタートから逃走体制に持ち込み、2着に7馬身差をつける圧勝劇。名古屋・かきつばた記念に続く連続重賞Vを飾りました！