【開催見解】金沢競馬　県営第12回[通算第14回]前半（9/24・26）

 　2017年度・第14回の金沢競馬は、9月24日（日）、26日（火）、10月１日（日）、３日（火）の4日間。金沢唯一のダートグレード競走「白山大賞典」（10月3日）が行われる開催だが、その展望は次週に。ここでは前半週の展望を。

　　24日（日）のメイン10Ｒは「準重賞　サンケイスポーツ杯　石川門カップ」（３歳・金沢デビュー馬・1,700ｍ）

　１番　ヴィーナスアロー　55　平瀬城久

　２番　ゴールドハリアー　55　桑野等

　３番　ノアタン　53　堀場裕充

　４番　ムーンファースト　56　☆栗原大河

　５番　ヤマミダンス　55　藤田弘治

　６番　サイレンスディガ　54　松戸政也

　７番　カトリーヌスリジエ　55　青柳正義

　８番　ジェイケイステラ　54　中島龍也

　　昨年は4月の1,400ｍだったが、施行時期と距離を変更して行われる。今年の3歳重賞戦線は「金沢デビュー馬」が上位を形成ということもあり、2,000ｍの大一番・サラブレッド大賞典から中１週でも好メンバーが揃った。

　前走勝ちで最強の座を取り戻したヤマミダンス。攻められる状態になって逃げを打てたのが勝因だが、ペースを思えば内容は強く、時計も合格点。その厳しい競馬から中1週だけに追い切りは少しセーブしたものの、中間気配は決して悪くない。自分の競馬さえできれば結果は付いてくるはず。

　　前走が案外な8着に終わったヴィーナスアローも見限れない。昨今の最内だけが有利な馬場で位置取りが悪くなった影響などもある負けで、体つきや攻めは石川ダービーを勝った頃よりいいくらい。力を出し切っていない分、更に追い切りを強化して巻き返し態勢。

　サラ大賞典は最下位に沈んだＭＲＯ金賞の覇者ムーンファーストだが、外枠で出負け→強引にヤマミダンスに絡んでいく競馬の影響大。まだ若さは残るものの、特にデキ落ちは感じない中間気配、今回はヤマミより内の枠。そのヤマミを完封したＭＲＯ金賞を思うと、スタートさえ決まれば違った結果を出せていい。

　北日本新聞杯3着・石川ダービー2着のゴールドハリアーも上位候補。前走のように展開が向かず不発のケースもあり、気温低下も歓迎できぬ体質ではあるが、末脚を引き出せれば差はない。

穴はここ2走でキッカケを掴んだサイレンスディガ。2歳時は1,700ｍの重賞・ヤングチャンピオン3着（1着ヤマミダンス、2着ヴィーナスアロー）。本来は上位争いに加われる能力値。気難しさで伸び悩んだ今季だが、ようやく目覚めたかの脚を見せている今なら。

　26日（火）は9Ｒ（予定）に「ＪＲＡ交流　金沢浅野川賞」（ＪＲＡ500万下・金沢Ａ２以下・1,500ｍ）が行われる。

　ＪＲＡからは、サイモンミラベル、ドラゴンマジック、スターペスカンタ、ウイングエンペラー、ウインヒューゲル、デイズ、が出走予定。

　金沢からは、ビュウイモン（回避の可能性あり）、ディターミネイト（回避濃厚）、ウエスタンソレイユ、アウズ、ジュエリーハンター（回避の可能性あり）、タカラブネクイーンが出走予定。

　3歳馬の斤量が2キロ軽い点にも注目すべきか。4ヵ月ぶりを叩いて先行力も十分のサイモンミラベルを最有力視。6月の当地交流を圧勝したデイズも息の保つ仕上がりなら期待できる。古馬ではドラゴンマジック、スターペスカンタも力発揮の展開なら面白い。地元勢もなかなかのラインナップで、差す競馬もできて上向き気配のウエスタンソレイユ、アウズは展開が乱れての3着なら可能性は十分。

　また、この日の11Ｒには「クラフトビア特別」（Ｂ２－１・1,300ｍ）も行われる。ステイクロース、ラヴリーハット、ミサワゲーリー（回避の可能性あり）、パープルパルピナ、アレグロイモン、バトルオサンナ、リノサンス（回避の可能性あり）、イザナイ、センノギモーヴ（ＪＲＡから転入）、アマゾンダンス、カンジャンテ、メイショウユウヒ、が出走予定。今開催から３歳馬が一般クラスに編入となったが、Ｂ２以下は３歳優勢が例年の傾向。重賞でも６着健闘の末脚自慢バトルオサンナ、ＪＲＡで３着２回の実績センノギモーヴ、距離や展開的に見直せるアマゾンダンスの首位争いと見るが、1,300ｍの距離適性からは先行アマゾンダンスが最も面白そう。

（文：競馬カナザワ　大井 明洋）