【開催見解】第12回水沢競馬(3/21~3/26)
平成29年度の第12回水沢競馬は3月21日から前半2日間、3月25日から後半2日間の計4日間開催される。
初日(21日)のメインレースは第11競走に予定されている、3歳馬による一般競走『春の錦賞』ダート1600m。フルゲート=12頭に対して登録馬は12頭。
3歳戦線は牝馬は次開催からあやめ賞→日高賞と続き、牡馬は2回水沢に準重賞のスプリングカップが控えており、この稿締め切りの段階ではどの馬が使ってくるのかなかなか見えない局面だが、登録馬がすべて使ってくると仮定すればニッポンダエモンが最有力候補となる。昨シーズンは道営からの移籍緒戦の若駒賞を快勝。今回はそれ以来の5ヶ月ぶりの実戦となるが、あのベンテンコゾウの全弟として今年はさらなる飛躍が期待される素質馬だ。
続くのはプリンセスカップ4着→寒菊賞2着→金杯2着の実力牝馬・スターギアだが、前記した通り、牝馬にはこのあと立て続けにタイトル戦が待っているだけに…。回避なら金杯3着のリュウノムーンが浮上。他では在籍馬がすべて休み明けだけに、他場で冬場使われてきた移籍馬が伏兵候補に。唯一の転入馬・キャクタスは中央6戦1勝の牝馬。芝の短距離しか経験のない馬だが、仕上がり的に注意が必要となるだろう。
2日目(22日)のメインレースは第11競走に予定されている、古馬B1級一組による一般競走『花巻ひえカレープロジェクト賞』ダート1800m。フルゲート=10頭に対して登録馬は11頭。
激戦区らしく実力差のないメンバー構成だが、1800mへの距離適性と充実度を考えると4歳馬・ナンブホマレに期待がかかるところ。相手は距離適性ならグエンザップ。あとはニーマルキング、アテスト、サチノリーダースら先行型がこの距離の開幕戦で展開がどうなるか。そして、唯一の転入馬・バタラは中央8戦1勝。勝ち鞍は函館芝1200mの未勝利戦だが、やはり冬場使われてきた馬だけに軽視は禁物と言えそう。
3日目(25日)のメインレースは第12競走に予定されている、古馬オープンの短距離戦『スプリント特別』ダート1400m。フルゲート=12頭に対して登録馬は10頭。
ここにはなんとラブバレットの登録がある。昨年は8月のクラスターカップ(Jpn3)と12月の兵庫ゴールドトロフィー(Jpn3)で2着。悲願のダートグレード競走制覇はもう手の届くところまできている馬だけに、果たしてここを使ってくるのか…。常識的には登録だけと考えたい。となると、主役はメイショウオセアンになりそう。昨年はすずらん賞3着、青藍賞2着などマイル重賞で勝ち負けを演じてきた実力馬。右回りの1400mは中央時代に4勝をマークしてきたベストの条件。
相手は今季の飛躍が期待される4歳馬・ダンストンレガーメ、昨年ブレイクしたレイズアスマイル、メイショウサギリあたりが注目されるが、中央からの新鋭・スナッチアキス、フレンドパリ、さらには冬場に南関東で使い込まれてきた快速・スティルプリンスなども目が離せない。
4日目(26日)のメインレースは第11競走に予定されている、古馬A級一組による『桃花特別』ダート1600m。フルゲート=12頭に対して登録馬は14頭。
ここは多彩な顔ぶれが揃い、非常に難しいカード。まずは昨年暮れに北上川大賞典2着など復活をアピールしたコミュニティが実績では最右翼に揚げられるが、スパンコール、ユッコ、ミラクルフラワーと実力牝馬もズラリと登録してきた。近況内容ならヒドゥンブレイド、プリンスダム、コウギョウダニエル、ヒロイックサーガも主力級の評価が必要となり、ナムラバイオレット、エレクトリイオネなどの転入馬も要注意の存在に。
(文:エイカン 内山達明)