【開催見解】金沢競馬 県営第18回[通算第21回](3/25~27)
冬季休催期間を終え、いよいよ金沢競馬が始まります!
今年の変更点は少ないですが、一部クラスを除いて賞金がアップ。より白熱したレースになることを期待したいもの。
さて、平成29年度分の開催ではあるが、実質の開幕戦。雪のため調整が遅れたことで当初の日程が変更されましたが、3月25日(日)、26日(月)、27(火)の3日間連続で行われます(4月以降は「日・火」の開催がほとんど)。
重賞は組まれていないものの、2018年度の格付け方式で行われ(2016年4月1日以降の賞金額を基準に編成)、昨年のクラスとは大幅に顔ぶれが変わるのが見所。(編成方法自体に大きな変更はありません)
この開催を考える上で重要なのは、近年にないほどの積雪量(2度の大雪)ゆえ、馬場で乗り込めるようになったのは2月下旬だったこと。在厩馬には少々不利になりそうで、遠征帰りの馬や転入馬など冬季にレースを使った馬が強い傾向は例年以上かも。この点は強く意識したい。また、仕上がり途上の馬が多いレースは、ロスの大きい競馬をした馬がバテるケースも多い。その辺りも考慮した馬券作戦がオススメ。
25日(日)のメイン10Rは「準重賞 若駒賞」(3歳・1500m)
1番 アンジュノワール ▲塚本弘隆
2番 ノブイチ 中島龍也
3番 シオジスター 池田敦
4番 アイムホーム 葛山晃平
5番 ロンプフェイス 吉原寛人
6番 ホリノフェイス 沖静男
7番 シグラップエール 吉田晃浩
8番 ブラックセドナ 田知弘久
9番 マナレア 栗原大河
10番 ホウヨウジーナス ☆柴田勇真(※今年から勝負服変更)
昨年のヤングチャンピオンを圧勝、1月の笠松・ゴールドジュニアも制したノブイチが抜けているメンバー構成。まして冬季も出走しており調整も順調。死角が見当たらない状況だ。
焦点は次位争いになりそうだが、狙ってみたいのはアイムホーム。出遅れなどの若さを昨年は見せていたが、笠松遠征ではレースぶりに進境。前走3着も展開のアヤで負けただけ。上昇度と順調さを加味すれば、ノブイチ以外には上回ると見た。
逃げれば世代屈指のシオジスターも自分の競馬ができそうな顔ぶれだけに期待したいところだが、調教内容と体つきが物足りず、仕上がりが遅れている印象。少し割引が必要か。
冬季在厩馬の中ではマナレアが意欲的な調整。小柄ながら昨季後半は力を付けて重賞4着→3着だが、今春も頑張ってくれそうだ。
26日(月)のメイン10Rは「楽天競馬特別」(A1-2・1500m)
1番 メイカーズムービー ▲塚本弘隆
2番 エドノエレーナ 鈴木太一
3番 ゴールドハリアー 吉田晃浩
4番 タツミリュウ 堀場裕充
5番 トップエンパイア 中島龍也
6番 ダイチヴュルデ 藤田弘治
7番 スガノランバダ 栗原大河
8番 ミキノハルモニー 吉原寛人
9番 デルマジャイアン 田知弘久
10番 オイヌサマ 青柳正義
いわゆるオープン下だが、例年以上に多彩な顔ぶれに。先行馬が半数以上で展開がポイントの一戦も、実績十分の転入2頭は差し脚が魅力のタイプだけに心配無用か。
JRA1600万下好走歴ある転入馬ミキノハルモニーがこのクラスなら期待は当然。強い追い切りはこなせておらず、少し距離不足でもあるが、力の違いで何とかしてほしいもの。
同厩舎でJRA1000万下から転入ダイチヴュルデも好馬体。こちらは気性的に少し難しいタイプに思えるが、この距離で先行馬が多い組合せも絶好に思えるタイプ。
メイカーズムービー、オイヌサマ、スガノランバダ、タツミリュウ、デルマジャイアンはいずれも逃げベストで展開次第の面あるが、気配や枠順的にはメイカーズムービーに期待感。前崩れになった際はゴールドハリアーも浮上しそうだ。
27日(火)のメイン(11R予定)は「おトクで楽しい!楽天競馬特別」(A1-1・1500m)
アントニオピサ(転入)、ナガラオリオン(転入)、トウショウプライド、メイジン、トウショウコマンチ(転入)、プラチナバディ(再転入)、ムーンファースト、ノースウッド(転入)、トニーポケット、が出走予定。(登録のあったセイプレジール、カネコメオスター、ハシルキセキは回避予定。出馬投票前の展望につき、他に回避馬が出る場合もありますが、ご容赦下さい。)
実績のある転入馬が多数で、昨季までとは様相が変わってきそうな今季の金沢オープン戦線。JRAオープンから転入のナガラオリオンがどんな走りをしてくれるのか楽しみ。短距離の差しタイプだが1500mなら当然勝ち負けと見る。昨年までのトップクラス、メイジン、トウショウプライドがどう立ち向かうかだが、共に仕上がり自体は悪くなく、先行争い一つのはず。また、生え抜き4歳馬ムーンファーストの成長ぶりにも注目。ここで好レースできれば今季が楽しみになる。
(文:競馬カナザワ 大井 明洋)