【開催見解】第1回門別競馬(4/18~25 重賞:コスモバルク記念)
いよいよ、4月18日から2018年度のホッカイドウ競馬がスタートする。全天候型の坂路が活用できるようになり、2歳馬を含めて開幕に向けて順調に仕上がっている馬も多く、春早々から見応えあるレースが期待できそうだ。開催は11月8日の道営記念まで、昨年同様の80日間。すべてナイター競馬で行われる。さて、初日には日本一早い新馬戦(スーパーフレッシュチャレンジ競走I)が行われるのも興味津々。今開催の重賞競走は、4日目に古馬オープンによるコスモバルク記念となる。
【重賞競走】
○4月25日 4日目 第8回コスモバルク記念登録馬 3歳以上オープン 距離1800m
・ランウェイワルツ
・ドラゴンエアル
・オヤコダカ
・ライズライン
・ジュエルクイーン
・スティールキング
・ステージインパクト
・スーパーステション
・クラバズーカー
・ストーンリバー
【展望】
出走制限頭数に満たないために追加登録は可能だが、昨年の道営記念の上位馬が名を連ねているだけに、これ以上は増えそうにないと思われる。昨年のコスモバルク記念の覇者オヤコダカは、暮れの園田の兵庫ゴールドトロフィーにエントリーしながら、雪の影響をまともに受けて輸送困難のため無念の出走取消。チャンスがあっただけに本当に惜しまれるが、連覇へ向けて春先から順調な調整プロセス。レースが開いた心配は皆無に等しい。2着のスティールキング。昨年は大きなタイトル奪取はならなかったが、それなりの実績を築いており、充実の5歳を向かえて、今年こその思いが深まる。地力面では屈指のドラゴンエアルは、昨年同様、各地の大レースに照準を合わせてくるだろうが、まず手始めはこの一戦だが、瑞穂賞の再現も十分。道営記念でオヤコダカに競り勝ったステージインパクトも門別1800mは4戦4勝の好舞台。勿論、首位戦線には欠かせない存在。
○初日メイン
4月18日 11R 福寿草特別 3歳以上A1以下 距離1200m
1.ディナスティーア
2.クインズウラヌス
3.ノアナイト
4.カツゲキマドンナ
5.トドイワガーデン
6.バリスコア
7.サトノプリンシパル
8.サクラヴィオーラ
9.エーシンザピーク
10.キタアルプス
11.カツゲキライデン
12.トゥルッリ
【展望】
この冬場に大井に遠征。4戦3勝2着1回と昨年以上に地力強化を果たして帰ってきた。順調に使われている強みを加味すれば、中心としては不動の存在になりそう。昨年の後半戦でメキメキと頭角を現したキタアルプスは、ゴール前で測ったように差し切るあたり、その決め脚は非凡。4歳牡馬の伸びしろを考えれば、逆転の可能性も含ませたい。実力馬サトノプリンシパル、相手なりに走れるトドイワガーデンが一角崩しへ。
(厩舎の談話)
1.ディナスティーア 本来の格付けのB級同士なら見劣りはないと思いますが、ここはオープンも含んだ条件です。今後にメドが立てば、という気持ちです。
2.クインズウラヌス 順調に使われていた馬ですから、コンディション面でのアドバンテージはありそうですね。ただ、このクラスでは力関係が微妙です。
3.ノアナイト 他場に転出して力をつけたようですが、このクラスの編入となると、楽ではないかもしれません。冬場に使われていた強みでどこまでやれますか。
4.カツゲキマドンナ 踏ん張りが利かない最近のレース振りは少し気になりますね。骨っぽい相手ですが、自分の競馬をしてどこまでやれますか。
5.トドイワガーデン 順調に調整できていますが、大型馬ゆえ、馬体にはまだ余裕があります。コンスタントな走りができるので、頑張ってくれるとは思いますが。
6.バリスコア 昨年の終盤は調子そのものが下降線で、本来の力を発揮できませんでした。立て直した効果にここは期待していますが、まだ復調途上の気配です。
7.サトノプリンシパル 前走は先行馬には厳しい流れでしたから、仕方のない結果。折り合い面には進境を見せていますし、チャンスは十分にあると思っています。
8.サクラヴィオーラ いいスピードがあって、能力は高い馬です。深いダートへの適応力が課題ですが、このクラスでやれるようなら、今後が楽しみになります。
9.エーシンザピーク 仕上がりに問題はありませんが、オープンクラスでの力関係がどうでしょうか。まずは、現状でどれほど走れるか見たいです。
10.キタアルプス 鉄砲が利くタイプですから、休み明けはあまり気にしていません。この馬の走りができれば、勝ち負けになると思っています。今季も楽しみです。
11.カツゲキライデン 近走はスピードの違いで逃げていますが、気を抜く面があるので、控える競馬をしたいです。使われている強みが生かせるのではと思います。
12.トゥルッリ 軽い骨折明けで、気持ちまだ重いかもしれませんが、状態は問題ないですよ。力関係は未知数ですけど、伸びしろは感じています。
○スーパーフレッシュチャレンジ競走
4月18日 8R 2歳新馬 距離1200m
1.ヤマノプレミアム
2.スフォルツアート
3.グレイアンジェラ
4.アンビートゥン
5.ゴールゲッター
6.イグナシオドーロ
7.マリエリーノ
8.パッサカリア
【展望】
3月15日の能検で一番時計をマークしたイグナシオドーロは、直前の坂路でも2歳馬とは思われない動きを披露。全国新馬勝ち一番乗りへ視界は良好。アンビートゥンも能検の内容は上々。逆転があるとすればこの馬。ハナが速そうなゴールゲッター、ゲート練習の動きの良さが目立ったスフォルツアートも圏内十分。
(厩舎の談話)
1.ヤマノプレミアム 悪くない仕上がりですが、使われながら力を蓄えていくタイプの感じですねえ。
2.スフォルツアート 能検は若さが全面に出て能力の一端も見せていません。期待に応えてくれるはずです。
3.グレイアンジェラ 能検では揉まれて若さが出ましたが、スムーズなら違った走りができたはずです。
4.アンビートゥン 能検では少し若さを見せるシーンもありましたが、素質の良さを示してくれました。
5.ゴールゲッター 幼い部分は残っていますが、能検は好内容でした。高いポテンシャルを秘めた馬です。
6.イグナシオドーロ 最終調整も納得のいく動きで、準備は万端です。メンタルが良く、スピードも十分。
7.マリエリーノ 水準のスピードを持っていますし、距離も融通が利きそう。上々の仕上がりです。
8.パッサカリア 走りはしっかりしています。小柄ですから、それがハンデにならないようになってほしい。
(競馬ブック・松本英博)