【開催見解】第3回川崎競馬（6/11～15　重賞:関東オークス[JpnII]）

今回の川崎競馬スパーキングナイターは６月11日（月）から15日（金）まで５日間。３日目の13日（水）に指定交流、第54回関東オークスが行われます。

　初日のメインレースは神楽酒造盃くろうま賞が、黒鹿毛、青鹿毛、青毛のＢ３、Ｃ１選定馬、距離１６００メートルで行われます。

川崎でお馴染みの毛色限定レースのひとつですが、中心を張るのは大井のミッドアルティザンでしょう。長期休養明けの一戦だった前回川崎がＢ３で２着。

均整の取れた馬体に素質を感じさせますし、今回は条件面で恵まれました。地元の期待はモズキングタイド。

終い一辺倒の他力本願ですが、前走はＪＲＡとの混合戦で１分４４秒８。条件がワンランク落ちたここは絶好の狙い目と言えます。

あとは現級の既成勢力スウィートピカンテ、３歳馬のジェイチャレンジ。休み明けでも時計のあるリコーモラーヌも期待できます。

　２日目のメインレースは地方競馬スーパースプリントＳトライアル　川崎スパーキングスプリントがオープンの九百メートルでスピードを競います。

シリーズ最終戦の習志野きらっとスプリントの南関東代表を決める一戦ですが、ここは短距離王のフラットライナーズに注目。

昨年は船橋記念を勝って当レースも押し切り連覇を達成。休み明けで交流重賞の東京スプリントは厳しかったですが、ここは得意の舞台で本領発揮が期待できます。

スピードはヒケを取らない地元のディーズプリモ、準オープンながら短距離路線で抜群の安定感を誇る船橋のサトノスピードオーなど、個性的な面々が揃って激戦が期待されます。

　３日目のメインレースは３歳牝馬の交流重賞、第５４回関東オークス（Ｊｐｎ２）が距離２１００メートルで行われます。

南関東牝馬路線の三冠目、ＪＲＡに他地区を加えた争いですが、先ずはＪＲＡ勢から。

メイショウヒサカタは中京の昇竜ステークスを勝って兵庫チャンピオンシップ５着。距離的には短い方が合っていますが、ここは対戦比較で上位。

クロフネ産駒のララプリムヴェールは新馬戦２着後に未勝利、五百万を連勝。１８００メートルを３戦しており距離の融通は利きそうです。

プリンセスノンコは東京のダートで新馬戦を快勝。２戦目は芝のオープンに挑戦してコンマ差。前走は再び東京のダート１６００メートルを使って２着。馬体はコンパクトですが、将来性を感じさせる１頭です。

ハービンマオは芝を３戦して勝ち上がれずダートで初勝利。前走は東京の２１００メートルを走って距離経験が生かせます。

　迎え撃つ南関東勢では東京湾カップを勝った大井のクレイジーアクセル。地方の牝馬シリーズを走り続けているアクアレジーナは近走２、２着と全国展開で力をつけています。

ローレル賞を勝っているゴールドパテックは今年の牝馬路線で上位を形成してきた１頭。混戦になれば同馬の末脚がモノを言いそうです。

船橋のミスマンマミーアはクラウンカップ、東京プリンセス賞を使いましたが、やはり芝向きの印象があります。他地区からは道営の実績馬エグジビッツ、佐賀のマイメンが重賞勝ちの実績から上位を狙います。

　４日目のメインレースは水無月特別がＡ２、Ｂ１一組、距離１６００メートルで行われます。

ここは多彩なメンバーが揃いましたが、昨年の東京プリンセス賞を勝ったアンジュジョリーがエントリー。

一年のブランク明けですが、素質馬の復帰戦に注目が集まります。川崎の準オープンでは無敵を誇ったエスケイアリュール。

今年２戦は人気を裏切って今回は笹針明けの一戦。立て直しが成功すればアッサリの条件と言えます。

浦和のタマモベルモットも川崎のこの条件に実績を残す馬。極端な衰えはないので上位が狙えます。地元勢では４歳の実力馬バンドオンザラン、実績馬のゼンノウラヌスといった処でしょうか。

　５日目のメインレースは大磯町特別がＢ２三組、Ｂ３一組、距離１５００メートルで行われます。

抽選除外が出るフルゲートの一戦ですが、地元の期待はレジェンドセプター。詰めの甘い面を残していましたが、ここ２戦で連勝を決めて今回は再び同条件。距離も同馬にピッタリだけに３連勝に向けて期待は高まります。

再度ひと息入ったジュリエットレターですが、格的には上位の存在。相手なりに走る渋太さが同馬の持ち味です。

遠征馬も多い組み合わせですが、パンチ力に欠ける面々が多く、ここは地元勢を中心に組み立てたい一戦です。

（出走予定馬は６月９日現在）

ケイシュウＮＥＷＳ　田島　啓行