【開催見解】第7回大井競馬(7/9~13 重賞:ジャパンダートダービー[JpnI])

2018年7月8日

 初日のメーンレースはB2によるオフト後楽園「ラウンジセブン」賞で距離は1800メートル。大井移籍後は8戦して馬券圏内を外しておらず、時計的にも安定しているサノマルが、馬場状態に展開にも左右されないだけに連軸向きと見るが、前走B1下で差のない2着だったスギノグローアップは距離適性で上回り単勝の魅力はこちらか。前走の末脚に見処があり、大幅に条件が緩和しているナリチュウドラゴンもこの辺りなら力量上位の存在で上位争いに加われそう。その他では前走思わぬ大敗でも調子落ちないマイネルグルマン、マホウジン、決め手は互角以上のカズノテイオー、3月以来の実戦でも態勢は整っているカーデンズキューといった辺りが有力候補か。

 

 2日目はA2下によるサンタアニタトロフィートライアルがメーンで、距離は1600メートル。1着馬には8月1日に行われるサンタアニタトロフィーの優先出走権が与えられる。抜けた馬が不在で混戦ムードではあるが、前走Vで復活を遂げたノースカルロスは快速馬で元々は評価の高かった馬。コース実績もあるし、スピード勝負に持ち込めれば連勝の可能性は十分だ。前走は1番人気に反し6着と案外な結果だったナンヨーマークだが、2走前には人気薄ながら2着に好走。力量的に通用することは証明しているし、即軽視は危険だろう。ここ2戦は重賞、オープンと相手が強かったペイシャゴンジセも自己条件なら話は別。1600メートルでも結果を残しているし、4走前には先日の京成盃グランドマイラーズを快勝したキングガンズラングと同タイムの競馬を演じている。その他では自分の形に持ち込めると強さを発揮するオーバーカム、休養後3戦中2戦はかしわ記念と帝王賞で相手が強力だったグランユニヴェール、前走逃げ切り勝ちで調子を上げるセンプレフォールといったところに注目したい。

 

 3日目は3歳のダート日本一を決めるジャパンダートダービーがメーンレース。注目は何といっても全日本2歳優駿とユニコーンSを制したルヴァンスレーヴ。特に前走のユニコーンSの内容が圧巻で、能力は抜けている印象を受ける。ただ、2走前に中山1800メートルで行われた伏竜Sで取りこぼしたように右回り2000メートルで若干不安があるのは事実。他馬にも付け入る隙はある。その伏竜Sでルヴァンスレーヴに土をつけたのがドンフォルティス。北海道2歳優駿を制し全日本2歳優駿でも2着と地方のダート適性は高いし、血統からは短距離向きだが、一連の内容からむしろ2000メートルは向く印象を受ける。4月以来だけに仕上がり面がポイントになるが、有力候補の1頭であることに間違いない。ユニコーンS 2着グレートタイムは母がJBCレディスクラシック連覇など南関の牝馬重賞7勝、叔父が東京大賞典を制したローマンレジェンドと血統面が魅力の1頭。苦しい位置取りから連対確保のユニコーンSを見ても素質は高く、ここでも上位争いになる。4戦3勝で前走は1000万条件で古馬を撃破オメガパフュームも能力は高い。1800メートル中心のローテにも好感が持てるし、今回は乗り替わりになるが、癖のない馬だし、川田騎手なら全く不安はない。前走は日本ダービーに挑戦して惨敗だったが、2走前の兵庫チャンピオンシップが快勝で力を要するダート適性は高そう。例年、兵庫チャンピオンシップはジャパンダートダービーのステップレースとして注目されているだけにダート替わりで見直しは当然。ハーベストムーンの前走ユニコーンSは思わぬ惨敗だったが、これは直線で致命的な不利があったもので全くの参考外。前走を除けば3.1.1.0と抜群の安定感を誇っているし、前々で捌ける器用な脚があるだけにいかにも地方のダートは合っていそうだ。中央勢が強力な布陣だけに地方勢は劣勢だが、東京ダービーを制したハセノパイロは全日本2歳優駿3着から、中央勢が相手でも通用のメドはついているし、一矢を報いるか。

 

 4日目のメーンはA2下牝馬によるシンデレラチャレンジで距離は1400メートル。注目はしらさぎ賞2着ファイトユアソングだろう。本来なら先週のスパーキングレディーCに挑戦してもおかしくないほどだが、メンバーを考慮してこちらを選択ならキッチリ結果がほしいところ。前走オープンでも3着と高いレベルで状態が安定しているブルージェットは捌きやすい少頭数になりそうなのは大歓迎。成績が示すように距離もベストだけに好勝負に持ち込める。移籍初戦で距離克服が鍵になるタイセイラナキラだが、前走は大井1200メートルの1000万交流で8馬身差の楽勝。本来ならA1格付けもあり得るところだが、A2格付けで恵まれた印象がある。その他では3走前にオープンで好走フジノドラマ、前走Vエースウィズ、2走前に好走で復活アクティフ辺りが有力。

 

 5日目はB2による日刊スポーツ賞がメーンで距離は1200メートル。格付け初戦ではあるが、前走の優駿スプリントで1番人気に推され素質を高く評価されているサンニコーラの走りに注目。ここ2戦は発馬が決まらず後方からの競馬になっているが、前走は時計を詰めて12秒台で乗り切っており、中団ぐらいに付けられればまとめて差し切るシーンまでありそう。叩き3戦目の前走を鮮やかに逃げ切ったエイシンムーランも更に調子を上げており、条件強化でも全く見劣る印象はない。自分の形に拘れば連勝の可能性も十分。前走Vで本調子成ったエラスムス、3走前に勝ったあとは状態安定ウチデノコヅチ、ここ2戦案外でも調子落ちないアムールブラン、使いつつ状態を上げてきているマルモリロイヤル、ムサシトレジャー、マックスゴーゴーなど伏兵陣も多彩で波乱含みの1戦となりそう。

 

(勝馬 山形宗久)

 

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