【開催見解】金沢競馬 県営第8回[通算第10回]後半(8/14 重賞:読売レディス杯)
2018年度・第10回の金沢競馬は変則開催の前半週が終了。残すは後半週、8月14日(火)。
14日(火)のメイン11Rは「重賞 第36回読売レディス杯」(3歳以上牝馬・全国交流・1500m・1着賞金350万円)。2010年から、牝馬の世代別重賞シリーズ・GRANDAME-JAPAN・古馬シーズンに組み込まれて全国交流重賞に。2015年からは施行時期が7月から8月上旬に。なお、北陸・東海・近畿地区の所属馬が1着になった場合はJRAのGIエリザベス女王杯のトライアル競走への出走権が与えられる。
全国交流で行われた過去8年の勝ち馬・騎手・タイムは
2010第28回 兵庫・キーポケット(牝6)田中学 良・1分35秒0
2011第29回 笠松・エーシンクールディ(牝5)岡部誠 稍重・1分33秒8
2012第30回 笠松・エーシンクールディ(牝6)岡部誠 良・1分35秒4
2013第31回 川崎・センゲンコスモ(牝6)吉原寛人 良・1分35秒6
2014第32回 兵庫・エーシンサルサ(牝4)木村健 良・1分35秒8
2015第33回 金沢・エトワールドロゼ(牝4)田知弘久 良・1分36秒4
2016第34回 兵庫・トーコーヴィーナス(牝4)大山真吾 良・1分37秒3
2017第35回 大井・プリンセスバリュー(牝7)吉原寛人 不良・1分36秒1
1997年の第15回から交流競走として行われ、名古屋5勝、笠松5勝、金沢6勝、兵庫3勝、川崎1勝、大井1勝。2009年は金沢馬のワンツー。全国交流にリニューアル後は、出走馬のレベルが上がったことで金沢馬は分が悪くなり、馬券圏内は2012年3着ロッソトウショウ、2015年1着・2016年3着エトワールドロゼの3回(2頭)だけ。2010年・2011年・2017年は他地区が1~3着を独占、2013年・2014年は他地区が掲示板を独占。大波乱の2015年は例外だろうが、人気馬はキッチリ勝つ傾向にはあり、高配当を提供しているのは2~3着に人気薄が突っ込んだケース。
今年のメンバーは
1番 フェイマスラブ 55吉田晃浩
2番 トーホウボニータ 55栗原大河
3番 ディアマルコ(高知) 55佐原秀泰
4番 エースウィズ(大井) 55赤岡修次
5番 キホンハシコ 55柴田勇真
6番 スターレーン(兵庫) 55吉原寛人
7番 ラモントルドール(愛知) 55丸野勝虎
8番 アクアレジーナ(大井) 52佐藤友則
9番 プリモガナドール 55青柳正義
10番 ゴールドハリアー 55塚本弘隆
11番 サノココ 55米倉知
先行タイプ多数というのが第一印象。それらのペースや隊列次第で出番のある馬が多い。
実績的に最有力候補は高知のディアマルコ。前走・兵庫サマークイーン賞では3連覇を成し遂げ、南関東の重賞ウイナーにも完勝。この路線では有力な存在で、遠征にも強い馬。昨年はこのレースをパスした園田→名古屋のローテだったが、古馬シーズン優勝を目指して今年は金沢に初登場。今の最内だけ有利な馬場にどう対応するがどうかだけで、調子さえ維持できて出走できれば勝利の確率は高いメンバー構成。
差す競馬ができる点や地力強化を思うと大井の4歳馬エースウィズも楽しみ。5着だった前走の上位馬は南関東でも上位ランクの牝馬。斤量が軽かったとはいえ0秒8差なら、ここに入れば威張れるのでは。初の遠征と距離さえ克服できれば上位争い必至。
兵庫のスターレーン、愛知のラモントルドールも上位候補だが、共にスンナリ先行が好走パターン。どういう展開になるかが鍵になりそう。
地元勢では転入初戦を勝った3頭に期待が集まる。プリモガナドールは逃げ切った前走時計は破格。金沢の一線級相手でも好勝負の水準で、このレースの例年の勝ち時計をも上回るもの。気性的に逃げがベストと思われるだけに、相手の違いがどうかだが、先手を奪えれば楽しみ。サノココは中央時500万下2勝の実績通りと言える前走A1-2勝ち。ビシっと追い切れない辺りで、まだ本調子ではないようだが、スンナリ先行に持ち込めれば勝負になっていい力はあり、1500mの大外枠は好ダッシュを決めやすい点にも期待したい。トライアルを人気薄で勝ったトーホウボニータだが、今の馬場では少々不利な2番手からだった点や時計を考えれば決して恵まれたわけではない。追い切りが抜群の時計と動き。控える競馬に対応できれば一発十分。
(文:競馬カナザワ 大井 明洋)