【開催見解】金沢競馬 県営第13回[通算第16回]後半(11/4・6　重賞:金沢シンデレラカップ)

　2018年度・第16回の金沢競馬は前半週が終了。残すは後半週、11月4日（日）、6日（火）。なお、4日（日）はJBC 3競走などの発売もあるため、8Rで終了となります。

　4日（日）のメイン8Rは「いどり祭り特別」（A1-2・1500ｍ）

　 1番　ノースウッド　吉原寛人
　 2番　プラチナバディ　中島龍也
　 3番　ハルヲヨブオンナ　畑中信司
　 4番　ヒストリーメイカー　青柳正義
　 5番　ハーキマーダイヤ　米倉知
　 6番　ファンタサイズ　沖静男
　 7番　ディアグリスター　栗原大河
　 8番　オーダシティー　藤田弘治
　 9番　ゴールドハリアー　△塚本弘隆
　10番　トニーポケット　吉田晃浩
　11番　コスモタウルス　池田敦

　前回の同条件勝ちヒストリーメイカーが当然最有力。その前走での逃げ戦法には少々驚いたが、7連勝中のルノートルを一蹴して、改めて好素質を証明。まだ底を見せておらず、夏場を休養に充てたことも奏功した感。他馬の出方に応じて自在な立ち回りも可能。崩れる要素は見当たらない。
　逆転があるならノースウッド。2組なら力上位は間違いない戦績。前走でヒストリーメイカーに先着されたが、大外枠が応えたかのレースぶりではあった。前開催を回避した中間も順調に乗り込んで毎週のように追い切りは消化、直前の雰囲気も悪くない。5月の2組勝ちは逃げ馬の直後、最内を運んだもの。絶好枠を生かした立ち回りなら勝ち負けに。
　7月の金沢スプリントC2着の実力馬ディアグリスターも休養明けをひと叩きしたことで前進必至。6着の前走は外々の展開も応えただけに、道中ロスない立ち回りなら。
　ハルヲヨブオンナも前回5着は1組戦。2組でロスなくスムーズに回ってくれば面白い。
　3歳重賞で好走を続けているハーキマーダイヤも通用していいはず。近走より短い距離にうまく対応できるかだけ。
　前開催3着コスモタウルスは一転して大外枠からの立ち回りが鍵も、内に潜り込んで折り合えるようなら再度上位可能。

　6日（火）のメイン10Rは「GRANDAME-JAPAN2018　重賞　北國新聞社杯　第3回　金沢シンデレラカップ」（2歳牝馬・地方全国交流・1500ｍ・1着賞金300万円）

　第1回（2016年）は
　　1着　ヤマミダンス（金沢）青柳正義　1分36秒2（稍重）
　　2着　アンジュジョリー（北海道）吉原寛人　2馬身
　　3着　ヴィーナスアロー　田知弘久　アタマ
　　馬単1350円　3連単4010円

　道営馬3頭VS地元2頭の争いだったが、後に東京プリンセス賞を勝つ道営馬をヤマミダンスが撃破。

　第2回（2017年）の成績は
　　1着　エグジビッツ（北海道）中島龍也　1分36秒9（重）
　　2着　ビジネスライク（北海道）吉原寛人　1馬身
　　3着　サラヒメ（北海道）吉村智洋　9馬身
　　馬単5080円　3連単10760円

　北海道・田中淳司厩舎のワンツーで、遠征勢5頭が上位独占。
　シリーズの性質上、園田プリンセスカップからの馬が多くなるのは必然で、そこから直行の北海道勢が好走傾向。

　さて、今年の出走予定馬（予定騎手）は
　ビーコンプリート（笠松）
　リードメロディー（愛知）…加藤聡一
　パレスラブリー（道営）…畑中信司（金沢）
　ブレイクフリー（道営）…吉原寛人（金沢）
　クイーンズサエ（道営）…米倉知（金沢）
　エムティーマリー（兵庫）…藤田弘治（金沢）
　ロンギングルック（金沢）
　シリウスシリアス（金沢）
　ミリオンピエール（金沢）
　ケイコクノビジン（金沢）
　ビシュラ（金沢）

　重賞好走歴あるブレイクフリー、パレスラブリーの北海道・角川厩舎2頭が首位候補。
　ブレイクフリーはキャリア1戦の身で挑んだ前走・園田プリンセスカップ3着は逃げて2着とアタマ差。極悪馬場・厳しい展開でのものだけに価値がある。その遠征経験は他馬より有利に。逃げが有利な今の金沢では先行力も大きな武器になる。
　パレスラブリーは新馬戦圧勝後、牝馬重賞2着→3着。前走・エーデルワイス賞は多頭数で更に外からマクられる厳しい展開を思えば0秒9差の7着も悪くはない。初の距離と遠征がどうかだが、1500mに関してはレースぶりを見る限り問題ないはず。
　地元勢での期待したいのはロンギングルック、ビシュラの2頭。ロンギングルックは枠入り不良で再検を課されたため、プリンセスCに出走できない誤算はあったが、それまでに見せた脚力・差し脚は先々も楽しみなもの。先行争いも激しくなりそうな顔ぶれだけに浮上の余地はありそう。ビシュラもここ2走は理想的とは言えない展開、そしてパンとしない中でのもの。まだ若さは残る分、伸びしろも大きいはずだ。

（文：競馬カナザワ　大井 明洋）