【開催見解】第7回大井競馬（7/29～8/2）

　今回の大井競馬トゥインクルレースは７月２９日（月）から８月２日（金）まで連続５日間の開催。３日目に第３４回サンタアニタトロフィー（Ｓ３）が距離１６００メートルで行われます。

　初日のメインレースはアンタレス賞がＢ３選抜、距離１２００メートルで行われます。地元勢から見ていくと、前回Ｂ２、Ｂ３のスプリント戦で渋太く粘って３着のミニレイスター、追い込み一辺倒ながら今回の追い切りも申し分なくエンジン全開のモンテチェルビーノ、休み明けで気配がカギになりますが、実績、スピード上位のベルガマスクが上位を形成しそうです。遠征馬では船橋のレース巧者ジンライムシュガー、川崎のスピード馬グランドシャープ、浦和の逃げ馬レッドマロンが地元勢に挑む図式になりました。

　２日目のメインレースはＡ３下の準重賞シーサイドカップが距離１２００メートルで行われます。実力の拮抗した組み合わせになりましたが、注目は地元のコウギョウダグラスでしょう。度重なる休養を挟んでいますが、地元１０勝の実力馬で過去にはＡ２下で勝ち負けの実績。終いの切れ味は重賞予備軍とも言えるのでこの組み合わせならチャンス。同様に実績のあるムサシグラスオーは５月以来でレース間隔があいていますが、気のいいタイプで仕上がり早。１分１１秒３の持ち時計もあるので、得意の道悪になれば俄然クローズアップ。遠征馬では船橋の強豪キョウエイラシアスが文句なく筆頭です。順調に使い込めないタイプながら既に１０勝を挙げてスピード、決め手は現級屈指。前走はコウギョウダグラスを抑えて楽に逃げ切ったのは強いのひと言。更には休み明けのゆりかめもオープンで３着に頑張ったゴールドキャヴィアが昨年の優駿スプリント１着馬だけに本領発揮が期待できそうです。

　３日目のメインは重賞のサンタアニタトロフィーが距離１６００メートルのハンデ戦で行われます。個性派が揃った一戦になりましたが、注目は地元の４歳馬プーラヴィーダ。昨年のダービー２着馬で以降は準オープンを連勝して勝島王冠で重賞制覇。今年の金盃を除外になってレース間隔があきましたが、次世代のエースの走りは必見です。順調にきている組では船橋の京成盃グランドマイラーズを逃げて楽勝したセイントメモリーが有力候補。地元のマイルに替わるのも好材料ですし、益々パワーアップしています。重賞の常連ではピエールタイガーも黙っていません。今年は未勝利に終わっていますが、昨年の快進撃は記憶に新しいところ。夏場に強いタイプでもあり巻き返しが期待できます。京成盃グランドマイラーズでは一番人気に推されながらも５着に敗れたスマートジョーカー。夏場はあまり良くないタイプですが、スタートがまともなら巻き返して不思議のない実力馬です。この他では武蔵野オープンを楽勝した超巨漢馬のクリーン、歴戦の古豪カキツバタロイヤル、マズルブラストに前哨戦を勝ったサチノシェーバーもコース適性の高さから上位圏内の１頭です。

　４日目のメインレースはＢ１、Ｂ２のペッパーツリー賞が距離１６００メートルで行われます。ここはクラスの常連カリビアンクルーズが距離延長で巻き返しを狙います。既に卒業している条件で組み合わせ有利は明らか。先行、差し自在のタイプで大崩れはありません。前回この条件の最先着馬ゴールドメダルも地力上位の１頭。先々はオープンでの活躍が見込まれているだけあって好勝負は必至でしょう。ここにきて力を付けているカムリも前走の雪辱を狙います。シンゼンレインボーは前走のスターライトカップでＡ３下を２着。マイルでの安定感は抜群だけに好調馬揃いの一戦でも主力の一角です。

　最終日はＢ３の選抜でりょうくん特別が距離１６００メートルで行われます。混戦模様の一戦になりましたが、前走勝ちと勢いのあるマルカンパンサーが昇級でも魅力の１頭。距離がカギでも３歳の若武者ワールドステルス、遠征の川崎で久々に勝利したシンケンショウブ、休み明け二度目の格上馬カミノマーチが有力。遠征馬では古巣で２着したハクユウコマンダーが引き続き好気配で上位を窺います。この他ではダービーに駒を進めたブラックワード、古豪ヴァロノスの一変を狙って面白そうです。

　好カードが目白押しの大井競馬トゥインクルレースは７月２９日からスタート。どうぞご期待ください。

　ケイシュウニュース　田島啓行