【開催見解】第16回笠松競馬(12/27~31)

2013年12月26日

12月27日から31日までの連続5日間の日程で「年末特別シリーズ」が行われる笠松競馬。30、31日とSP I 2連発と見どころ十分のシリーズとなりそうだが、ここでは各日のメインレースの展望をお送りしていきたい。

 まず初日はB-1組の「ひいらぎ特別」。中心は前開催のこのクラスを勝ったトミシノドラゴン。多少、調整に不安のあった前走が見事な差し切り。その上、この中間は抜群の追い切りを披露して、体調は明らかに前走以上。連勝の可能性は十分だ。勢いではヤマニンサッチェル、レインボーオーラ、サンマルジュエリー、マルヨスバルといった3歳勢も負けていない。特にヤマニンサッチェルは前走内容が着差以上に良かった。中央での実績から距離が1800mになるも有利なだけに楽しみ。

 2日目はA-3組の「岐阜新聞・岐阜放送杯」。実力的には準オープン勝ちの実績があるヤマニンデューンが最有力だが、今回は約3カ月ぶりでまだ万全の調整とはいえず不安要素は少なからずあり、他馬にもつけ入るチャンスは残されている。中でも攻め馬の動きが良かったのがコールジャックとベニトンボ。コールジャックは2走連続の3着とやや決め手不足の印象はあるが、反面で堅実なレースができているのも確か。ベニトンボは例年、冬場の走りがいいタイプで、今年も上昇ムードだ。そのほかにも前走2着と調子が良さそうなマッシヴリーダー、ケイアイアレスも上位争いは必至だし、どんな展開でも大崩れしないフレシータの手堅さも無視できない。

 3日目はC-1組による「さざんか特別」。前走勝ちの好調馬が集まるクラスだが、今開催も素質豊かな好調馬がズラリとそろっている。ショコラノアゼットは転入緒戦の前走を1分29秒1の好時計で快勝。時計面で一歩リードしているし、転入直前には1700mで連勝を飾っており、距離が延びるのも歓迎だ。プレジールとトーセンレインボーの2頭は、共に初距離となった前走であっさり勝ったように、1600mに対する適性が高そう。マユノプーリンは堅実な差し脚が武器。まだ1600mで連対実績がないが、前走の勝ちっぷりが優秀でここへきて力をつけているのは間違いない。そのほかにもトーセンメンソーレ、キープスマイリングと勢いのある3歳馬がいて目が離せない。

 4日目はSP I 第一弾・2歳牝馬による「第17回ライデンリーダー記念」。今年は粒ぞろいの好メンバーといった感じで、これといって抜けた馬はおらず馬券的には面白くなった。そんな中でも、前走で1分28秒8と2歳牝馬としてはハイレベルな時計で認定を勝ったリンカスイートが最も注目される存在か。元々、転入当時から厩舎サイドの期待は高く、3走目の前走でようやく手の内に入ってきたといった印象。きっかけは掴んだだけに、ポンポンと勝ちまくる可能性は十分だ。デビュー5連勝のパドドゥも地元馬だけのこのメンバーならチャンスはあるはず。輸送にまだ課題があり他場へ遠征では結果が出ず、それでリズムを崩してしまった印象だが、2走前のはリンカスイートに0秒1差の4着と力量差がないことは証明済みだ。全日本2歳優駿の前走では大敗を喫したヨシノミカエルだが、2走前には水沢・プリンセスカップで2着に健闘しており、このメンバーなら巻き返しを期待していい。

 5日目はSP I 第二弾・「第42回東海ゴールドカップ」。年末恒例の一年を締めくくる大一番。今年の注目はなんといってもドリームマジシャン。転入緒戦となった3走前のオータムカップでは兵庫の強豪・タイガースラムを退けていきなり重賞制覇。その後の遠征では結果が出なかったが、東海地区限定のこのメンバーなら力上位は明らか。前走後の調整も順調で特に遠征帰りの疲れは感じないだけに、力通りの結果を期待したい。これに充実度で対抗するのがタッチデュール。2歳時に活躍した後は不振をかこっていたが、今年5月以降で7勝を挙げて完全復活に成功。4走前には園田の兵庫クイーンカップを制するまでに成長した。前走の末脚も見事で、今の勢いがあればSP I 制覇も夢ではない。そのタッチデュールと前走で時計差なしの接戦を演じたドリームカトラスや、前走でB級戦ながら金沢の交流競争を勝ったマルヨレギュラーも近走のリズムは良く、上位争いに加わってきそうだ。


(文:競馬東海 寺澤 正勝)

 

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