【開催見解】第26回ばんえい十勝(3/16~24 重賞:ばんえい記念)
第26回ばんえい十勝
第51回ばんえい記念(BG1) 4歳以上オープン定量 3月24日9R
出走予定馬
○オレノココロ (1000キロ)
○カンシャノココロ (1000キロ)
○コウシュハウンカイ (1000キロ)
○シンザンボーイ (1000キロ)
○センゴクエース (1000キロ)
○ソウクンボーイ (1000キロ)
○ドルフィン (1000キロ)
○フジダイビクトリー (1000キロ)
【解説】一年の締め括り、ばんえい記念が目前に迫った。前開催使って各馬、本番に向かって稽古を始めた。当日の天候によっては大きく勝ち時計も変わるが、このまま馬場が重いようだと昨年同様に4分前後の時計になるだろう。その昨年のこのレースは5着馬までが7秒差という大激戦。今年も最後まで目が離せない一戦になりそう。レース見解だが、目下連覇中のオレノココロが今年も中心視。今年勝つと史上3頭目の3連覇を達成。しかも同一厩舎、同一騎手による記録は史上初めての快挙達成となる。同馬は今シーズン、BG12勝を含め重賞4勝をマーク。ご承知の通り現役最強馬である。重くなればなるほどその力を発揮してきたし、3連覇の可能性も高いだろう。先にも述べた記録以外にもこのレースを勝つと通算重賞勝利数で22を数え、カネサブラックのもつ最多記録を更新する。昨年の2着馬であるフジダイビクトリーはここが引退レース。16年度の勝ち馬でそれから重賞勝ちはないが、こちらも高重量戦での強さは屈指の存在。全盛期の頃の力は確かにないが、このレースの走り方は分かっているし、最後にひと花咲かせるかにも注目したい。コウシュハウンカイは4度目の挑戦となる。過去の戦績は3.5.3着。障害を早めに抜けながら直線で交わされ、昨年もあと一歩の内容。基本的には軽馬場を好むタイプで最後の甘さが勝ち切れない要因。当日軽くなるようなら。実績が第一条件とはなるが、初めての挑戦でその適性を示す馬も数多くいる。連覇中のオレノココロもそうだが、道中ジックリ構えて行くので息さえ入れば初めての荷物も克服できる可能性が高いためであろう。今年の初挑戦の内で注目しなければならないのはセンゴクエースとシンザンボーイだろう。センゴクエースは昨シーズンは経験値を上げる1年だったが、今シーズンは重賞未勝利ながら毎回上位争いしていたように成長。調子の悪かった帯広記念で僅差の2着と高重量への適性も示したし、初挑戦でのVも。シンザンボーイも帯広記念で障害をひと腰。成長を示す内容だった。息の入る流れはこの馬にとってベストであり、大きな仕事をやってのける可能性も。馬場が重目で1000キロの荷物は勿論、過酷ではあるが、真の王者を決める一戦でばんえい競馬本来のパワー勝負。現役最強馬が新たな称号を得るのか、新王者が誕生するのか。是非、時間が許すなら本場で観戦していただきたい。今までにないくらいの迫力と感動を肌で感じられると思います。
競馬ブック 定政 紀宏