【開催見解】第11回船橋競馬(2/6～10　重賞:報知グランプリカップ)

　平成28年度、第11回船橋競馬は２月６日から10日までの連続５日間開催。今開催のメインレースは３日目の８日に組まれている、第53回「報知グランプリカップ」(ＳIII)1800メートル。

　初日のメインはＢ１Ｂ２による電撃戦、春闘賞1200メートル。スピード自慢が集まったが、なかでも船橋1200メートルでは負け知らずのフォルスに期待したい。鋭い決め手のあるタケショウメーカー、スプリント戦が向きそうなディーズプリモが当面の相手か。10レースはＢ１(三)以下によるハンデ戦の猫柳特別1700メートル。ここは浦和のミキノブルーグラスが巻き返し態勢。前走の敗因は出遅れだけに、少頭数で本来のスピードを生かす競馬ができれば反撃必至とみる。休み明けをひと叩きしたトーセンパワフル、この条件は向いているハードクラップもＶレベルで、７頭立てでも意外と難解。

　２日目は特別が４鞍。まずは５レースの３歳馬による碧空特別1700メートル。注目は転入後２連勝中のソッサスブレイ。馬体はコンパクトだが、レースぶりには大物の相。相手にも恵まれた印象で、このままクラシック路線に乗ってきそうだ。６レースのＣ２(一)、久留里特別1600メートルは実力拮抗で混戦ムード。連勝中のスガノラッシュを筆頭に、ケンブリッジベスト、リガードリング、ルミエールウェストらが主力を形成。10レースは南関東Ｂ２Ｂ３とＪＲＡ500万との交流戦、フレンドリーレイン特別1800メートル。ここは関西馬のカバトットが中心か。自身の初勝利は船橋で挙げており、コース適性の高さは実証済み。他のＪＲＡ勢では久々を叩いたコスモナチュラルと、中央場所でも勝ち負けしているジュガンティーヤに注目。地元勢ではキングミニッツ、ワットロンクンがどこまで迫られるかだろう。メインレースはＢ１(二)による春告鳥特別1600メートルで、アラマサル、サトノアビリティ、ドライヴシャフト、ハイパーチャージ、パッパーレ、ハニームーンと、Ｖ候補が五指に余る混戦ムード。

　３日目は第53回報知グランプリカップ(ＳIII)1800メートルに全力投球。やはりここでは実力、実績がともに一枚上のイッシンドウタイが中心になりそう。ＪＢＣクラシック７着以来になるが、ここに向けて入念に乗り込まれた。イメージ的にも船橋の1800メートルはピッタリで、南関東重賞初制覇へ。相手は昨年の当レースの勝ち馬タイムズアローを筆頭に、コンドルダンス、モンサンカノープス、ムサシキングオー、エンパイアペガサス、ポイントプラスなど。実力馬が揃ってヒモ穴は難しい。なお、当レースの１、２着馬には３月15日に施行予定のダイオライト記念、および５月５日に施行予定のかしわ記念への優先出走権が与えられる。

　４日目は特別戦は８レースの交流戦、ベストレイン特別1600メートルからスタート。ＪＲＡ未勝利と南関東３歳未格付けの争いだが、ここは地元船橋の素質馬２頭に注目。キングガンズラングは前走の勝ちっぷりが圧巻でマイル戦でも。ロータスブロッサムはホッカイドウ競馬で一旦仕上げられての船橋デビュー。東京湾カップを勝ったサーモピレーの半弟で、先々を含めても楽しみな器。メインの11レースはＡ２以下のハンデ戦、駿麗賞1600メートル。ここではアサヤケの安定感に注目。軸には最適。他にはセンティグレード、ナガラキコウシ、モリデンルンバあたりがＶ候補で、現時点では出否未定のサクラインザスカイも出走してくるようなら重視したい１頭。最終12レースはＢ３(二)による野島崎特別1700メートル。ここは大混戦だが、地元のスマイルゴーイング、スーパープルームを軸に展開しそうだ。

　最終目で注目なのが、メインの紅梅特別Ｂ２(二)以下ハンデ、1600メートルに登場するサトノダヴィンチ。父ディープインパクトの血が開花ムードでここもアッサリと突破しそうだ。安定感抜群のダイヤルミナス、グッドネスあたりがどこまで迫れるか。ひとつ前の10レースはＢ３Ｃ１によるハンデ戦の浜風スプリント1200メートルが組まれており、マラニーノ、リオヴァンクールなどが、スピード勝負を披露する。大トリの12レースはＣ１(一)の風来特別1600メートル。連勝中のアルトサックスが勢いそのままに勝ってＢ３に行けるかどうか。あるいは、ハクサンワールド、ビービーボヌール、レオサーパス、レンベルガーらの実力馬が待ったをかけるかだろう。

（ケイバブック・齊藤大輔）