【開催見解】第10回船橋競馬（1/15～19　重賞：船橋記念）

　15日(月)から19日(金)までの船橋開催は、17日(水)に行われる船橋記念がメインレース。昨年短距離路線で活躍したキタサンミカヅキやブルドッグボスの２頭が出走してこなかったのは残念だが、今年の短距離路線初めての重賞ということで、今後を占う意味でも楽しみだ。

 15日(月)のメインレースは鯛ノ浦特別(Ｂ１下 1600m)。ここはクインザヒーローが中心になる。大井から船橋に移籍後素質が開花し、成長著しい。本来はもう少し距離があった方がいいが、地元なら1600mでも問題なし。相手はガリャルダか。前走は小回りを意識しすぎて早目早目の競馬をして、結果差されてしまった。地元の1600mならじっくり差しに構えても届く、巻き返しは可能だ。あとは休み明けでも仕上がっているサトノアビリティ、休み明けを一叩きされたハニームーン、自己条件で一発があるコスモカウピリ、力をつけたパーフェクトデイが相手になる。

 16日(火)のメインレースはチバテレ盃(４歳以上オープン 準重賞 1700m)。ここは転入初戦になるがフィールザスマートが有力。元中央５勝馬で、ジャパンダートダービーと名古屋大賞典で３着がある実力馬。仕上がり良く初戦から狙える。勝ち味に遅いが走入は堅実なヤンキーソヴリン、元中央５勝馬グレナディアーズ、休み明けを２度叩かれたガーニーフラップ、昨年のこのレース２着のアサヤケあたりが相手になるが、休み明けでも逃げると渋太いニチドウリュンヌ、差し一手で展開待ちになるがキャッスルクラウンにも注意したい。 

17日(水)のメインレースは第62回船橋記念(４歳以上オープン 重賞 ＳIII 1000m)。昨年の優勝馬フラットライナーズが登場してくる。休み明けのゴールドカップを叩いてここが目標。昨年夏に行われた習志野きらっとスプリントでは４着に敗れたが、ここは連覇を目指して負けられないところ。その習志野きらっとスプリントを制したのがスアデラ。その後３戦は強敵相手で上位に食い込むことはできなかったが、悲観する内容ではない。輸送のない地元の方がいいはずで、上位争いに加われる。アピアは成績的には上がり馬ではあるが、３歳時に優駿スプリントを制している実力馬。アフター５スター賞では、スタートで躓かなければ、と思わせる内容で３着。既に船橋1000mを経験しており、ここは久々の重賞制覇のチャンスだ。実績的にはサトノタイガーだが、明けて10歳になりさすがに往時の勢いは影を潜めており、勝つまではどうか。それならスピード上位のシークロムやラスパジャサーダス、51キロの斤量が魅力のサマーダイアリーあたりの方が面白いかもしれない。他に短距離適性が高い16年の桜花賞馬モダンウーマンが出走してくるが、今回は１年ぶりのレース、さすがに押えまでか。

 18日(木)のメインレースは初鷹スプリント(Ｂ１、Ｂ２ 1200m)。ここは快速自慢が揃って難解だ。前走の勝ちっぷりが良かったフィット、その２着馬サトノスピードオー、差し一手だが走りは堅実なキングスベンチ、距離短縮で巻き返しを期すロマンスコスモ、前走は案外も力は通用するジルズパレス、休み明けを２度叩かれ復調気配のセンペンバンカが相手になる。しかし他にもスアデラの妹ゴーフューチャー、この距離得意なアイアンハート、中央時1000万条件で活躍していたディアブルーダー、優駿スプリント３着があるジョワラルム等にもチャンスがあり、絞るのが大変なレースだ。

19日(金)のメインレースは睦月特別(Ｂ２三組下 1600m)。ここは前走ほぼ今回と同じ条件で行われたケンタウルス特別の１、２着馬が揃い踏み。着差はクビ差で内容的にも同じ。１着タセイリュウハヤテは昨年の秋から力をつけてここまで上がってきた上がり馬。２着ウォースピリッツは明け８歳馬で、昨年だけで６勝を挙げてＣ２からここまで上がってきた。若い分ダイリュウハヤテとも思えるが、ウォースピリッツの堅実な走りは侮れない。あとは使ってくるか微妙だが、地元２着しての連闘策となるインマイヒーロー、明け４歳でまだ上を目指せるサトノクリエション、アテにはできないが底力あるカスタネット、格上相手で楽な条件ではないが素質高いファージンゲール、勝ち切れないが堅実なノースガッツやブラックリバイバル、元中央２勝馬モンサンアルナイルは船橋移籍がきっかけになれば大化けする可能性を秘めており、このあたりが相手になる。

 (勝馬　山形宗久)