【開催見解】第14回門別競馬(10/17~26 重賞:サッポロクラシックカップ)
第14回門別競馬展望
今年度のホッカイドウ競馬も、今開催、次開催の2開催、延べ12日間を残すのみとなった。先週の2歳牝馬の交流重賞・エーデルワイス賞(JpnIII)は、ホッカイドウ勢が1~5着まで上位独占して、今年も2歳勢のレベルの高さを証明したが、次開催の10月31日に行われる北海道2歳優駿(JpnIII)も待ち遠しい限り。なお、今開催の重賞は、後節5日目のサッポロクラシックカップの1レースだけ。
【重賞レース】
○10月25日 第4回サッポロクラシックカップ登録馬 2歳オープン 距離1200m
・ミスターバッハ
・コスモウーノ
・ヨシノファルコン
・リコーパイソン
・ソイカウボーイ
・イシマツ
・トチノペガサス
・デニストン
・ディーエスソアラー
・ハナザカリ
・ナツミプレジール
【展望】
先月に行われたイノセントカップを使ってきた馬の登録は僅か2頭に留まり、先週のエーデルワイス賞に出走したコスモウーノを始めとして牝馬勢が4頭。登録の時点から、やや小粒化したイメージは払拭できないが、狙いの妙としてはソイカウボーイだろう。中央札幌のすずらん賞では、ゲート入りに手こずりスタートも今ひとつで、芝にも対応できずに終わったが、門別に帰ってからは、ゲート再審査の再検も早々に合格しており、このレース一本に的を絞られてきた。ダートに替われば、持てるスピードで一気に決着をつけることも可能なはずだ。距離適性を考えた場合、イノセントカップ2着、キャリア豊富なミスターバッハ、エーデルワイス賞で厳しい展開にもかかわらず、逃げて5着に踏ん張ったコスモウーノが首位戦線に名乗りを上げそうだ。
【初日特別】
○10月17日 10R 北海道えぞ松特別 C1-2組以下 距離1200m
1.フェイトアンサー
2.ブライティアギャル
3.モスフラワー
4.ナーゴナーゴユーリ
5.ブレーヴチェイサー
6.ヴェニット
7.キリンタイム
8.キンシャサノボス
9.グランロディア
10.マッテンタルト
【展望】
目下、3連勝中のキリンタイムは、前開催の特別戦で今回と同様のメンバーと顔を合わせて勝ち上がっており、有利さと言えばこの上ない条件設定。中心は動かせない。ただ一頭、別路線からの参戦となったブライティアギャルが、逆転への望みをつなぐ。前走の敗因は明らかにハイペースに巻き込まれたものだから、自分のペースを守れれば、キッチリと首位争いに加われるはずだ。外枠を引いたマッテンタルトもスムーズに折り合って追走できれば、上位進出が可能な力量馬である。あと、展開ひとつでブレーヴチェイサーも侮れない。
(厩舎の談話)
1.フェイトアンサー 前走は直線向いて、急にブレーキがかかりました。止まり方が半端じゃなかったですからね。状態面に問題はなく、敗因が掴めません。
2.ブライティアギャル 前走はオーバーペースが敗因ですね。デキ落ちではありません。ひと呼吸入れての先行策なら、もっと粘りのある走りができる馬です。
3.モスフラワー 使いながらデキは上向いています。この馬ももっと切れる脚が使えると思うし、そろそろ力を見せてくれないかと思っています。
4.ナーゴナーゴユーリ 410キロ台だと少し重いのかもしれません。末脚の伸びにやや影響している感じがあります。能力的にはもっとやれるはずです。
5.ブレーヴチェイサー 変わらずいい状態です。もうひと押しが利かない感じですが、展開さえ嵌まるようなら、チャンスがあってもいいでしょう。
6.ヴェニット 前走は意外と頑張ってくれましたが、揉まれ弱いところがありますからね。ここも自分のレースをして、どこまで粘ってくれるかでしょう。
7.キリンタイム 昇級の形になりますが、時計面でも見劣りしないと思うし、ここも恥ずかしいレースはしないと思っています。
8.キンシャサノボス 今回は自己条件なので今少しやれると見ていますが、連闘続きで上昇味は薄いですからねえ。強気なことは言えません。
9.グランロディア 展開が向いたとはいえ、前走の末脚の伸びに復調が見えました。ここも流れひとつでしょうが、楽しみが出てきました。
10.マッテンタルト 今回はビシビシ攻めていますからね。ここ2走は思ったほど動けませんが、今度は違うでしょう。巻き返してくれるはずです。
○10月17日 11R 日高町商工会特別 C1-2組以下 距離1700m
1.アジュディキセキ
2.パイオニアゴールド
3.ブルーベルファイト
4.カヤク
5.カネミツロイヤル
6.インテグラル
7.ミネサランチェゴ
8.ライプメイン
9.フロールシータ
【展望】
今春デビューのカネミツロイヤルは叩き2走目で未勝利を脱出。その後、昇級の壁を次々と破って4連勝。中央の交流競走2着を始めとして、ここまで8戦5勝、連対率10割を誇っている。前開催で感冒のために取り消した影響もまったくなく、メンバー的には、ここも難なく通過できる逸材だろう。同世代のパイオニアゴールドは、転入2戦目で初勝利をマーク。こちらも伸びしろは十分だから、首位争いは五分に持ち込めるかもしれない。一角崩しは、ここにきて末脚が冴え始めたミネサランチェゴ、カヤクの両馬か。先行勢2頭がペースを乱すようなことがあれば、浮上のチャンスが生まれる。
(厩舎の談話)
1.アジュディキセキ この馬なりのデキは保っていますが、メンバーが強力ですからねえ。強気になれません。
2.パイオニアゴールド 転入2戦目できっちりと変わってくれました。前走で見せた強さがこの馬本来の姿です。この中間もいい気配ですから、連勝を狙います。
3.ブルーベルファイト そこそこ寄ってはきますが、あとひと押しが利かない感じです。もう少し流れて、嵌まる形になれば、いいところがあってもと思います。
4.カヤク 前走はスローの流れが向いたんでしょう。うまく一瞬の脚が生かせましたね。ここもペースと展開次第。長くいい脚を使う方ではないですからね。
5.カネミツロイヤル 前開催は取り消してしまいましたが、しっかりとケアしましたので、影響は皆無です。昇級戦ですが、ここはクリアできると思っています。
6.インテグラル 前走あたりも、まだ気持ちの面でピリッとしませんからね。デキは上向いていると思いますし、そろそろキッカケを掴んで欲しいものです。
7.ミネサランチェゴ 前走は流れも向いて、スムーズに運べましたからね。長い距離にも慣れてきましたし、自分のレースができれば、ここも楽しみが持てます。
8.ライプメイン 状態面に問題はないと思いますが、前走あたりも気持ちが続かないのか、途中で止めていました。いい時のような覇気が感じられないです。
9.フロールシータ 好調時の片鱗すら見せてくれない状況ですから、手応えを感じることができません。ここも厳しいと思っています。
(競馬ブック・松本英博)