【開催見解】第2回門別競馬(5/2~10)
第2回門別競馬展望
2018年の開幕初日に濃霧のために8R以降が開催中止。昨年も幾度か濃霧の影響を受けたことはあるが、今後も寒暖差の激しい季節が続く日もありそうだから、予断は許せない感じがする。なお、初日に組まれていたスーパーフレッシュチャレンジIは初日に仕切り直しとなった。今開催は前後節とも水、木曜日の2日間開催。重賞は組まれていないものの、後節3日目には、北海道スプリントカップのトライアルであるキンシャサノキセキ・プレミアム(3歳以上、オープン、1200m)が予定されている。
○初日メイン
10R ヱビス華みやび特別 3歳以上 C2-2組 C3-1組 距離1200m
1.ダイバクフ
2.キンシャサノボス
3.キョウエイテンマ
4.ステラインベレッタ
5.パープルハート
6.ジュエリーアイス
7.グランロディア
8.カグラハヤテ
【展望】
少頭数の割には主力陣が拮抗しているメンバー構成となったが、開幕初日は濃霧のために取り止めなったレースにエントリーしていたキョウエイテンマは、当時よりも調教が進んだ印象で、直前の坂路ではさらにキビキビとした動きを見せている。昨年は3連勝を含む計4勝、すべて1200mでマーク。終盤戦の大敗は鼻出血の影響によるものだから、意に介す必要はない。強敵になるのは、使われてきた強みを最大限に生かし切ったパープルハート。好位差しが板についているだけに、展開に左右されることもないし、このクラスに入っても、即、通用するはずだ。意欲的な調整過程が目立っているグランロディア、緒戦の末脚が良かったジュエリーアイスも上位へ虎視眈々。
(厩舎の談話)
1.ダイバクフ 年齢的に成長があるとは言えませんが、この馬なりに元気。自分の競馬でどこまで。
2.キンシャサノボス 取り止めになった影響はありませんが、そんなに変わったところがありません。
3.キョウエイテンマ 昨年終盤の鼻出血は休養を挟んだので大丈夫。上を目指せる力がある馬です。
4.ステラインベレッタ 走る気になるかならないか、それに尽きます。通用する能力はある馬なんですが。
5.パープルハート 仕上がりの良さを武器によく勝ち切ってくれました。まだその武器は通用していい。
6.ジュエリーアイス 前走くらいはやれていい馬。デキはキープ。クラスが上がった分がどうかだけです。
7.グランロディア レースが霧で取り止めになった影響はない。昨年よりもクラスが下がっていますからね。
8.カグラハヤテ 良化の余地を残した仕上げですが、体調は上がっています。砂を被らない運び方が理想。
○初日準メイン
9R サッポロ麦とホップ特別 3歳以上 C3-2組 C4-1組 距離1200m
1.サラセルバ
2.ニットウリエ
3.フェイトアンサー
4.ツル
5.ゴッデス
6.アートオブダムール
7.シーイズアレディ
8.マーケットレイズン
9.クラベエ
【展望】
中央からの転入緒戦は差のある3着だったマーケットレイズンだが、多少、余裕残しの馬体だったことを考えると、ひと叩きされた効果は大きいだろう。そこそこテンについて行けたのも復調を示した内容である。中央から戻ってきたアートオブダムール。昨年は地方交流競走に出走して5着。このクラスに入れば、力量上位は明らかであり、3月まで使われてきた強みも十分。この両馬の一角を崩すなら、同世代のシーイズアレディ。入念に乗り込まれて、力が出せる仕上がりに持ってこれた感じ。大勢とすれば、この4歳勢の三つ巴戦の様相。
(厩舎の談話)
1.サラセルバ 伸び切れなかったものの、前走はこの馬なりの走りは見せました。展開が向くようなら。
2.ニットウリエ 順調に仕上がりましたし、クラス的にも通用すると思います。久々で分の悪さは感じます。
3.フェイトアンサー 条件が上がってから自分の競馬ができませんでした。短距離なら流れひとつです。
4.ツル 前走は休み明けで息が保ちませんでしたが、叩いたことで少しは変わってくると思います。
5.ゴッデス 普段からテンションが高い馬なので、落ち着いて臨めるかどうかが第一の課題です。
6.アートオブダムール レースが延びましたが、状態はいい。能力は高く使われている強みを生かしたい。
7.シーイズアレディ 昨年よりも落ち着きが出ているので、コンディションはいい。力は足りるはずです。
8.マーケットレイズン 前走は地力を見せてくれると同時に、今後にメドを立ててくれました。
9.クラベエ 気持ちに余裕がなくて一本調子気味になってしまう悪い面が見えました。信頼し切れません。
○3日目 キンシャサノキセキ・プレミアム登録馬(北海道スプリントCトライアル)3歳以上オープン 距離1200m
・サトノプリンシパル
・メイショウノーベル
・カツゲキライデン
・クインズウラヌス
・キタアルプス
・バリスコア
6月7日に行われる統一ダートグレード、北海道スプリントカップ(JpnIII)の前哨戦。現段階では僅か6頭のために追加登録を認められている。昨年は僅か2戦しかできなかったカツゲキライデンは、その後、大井に移籍して4戦3勝。向こうでは下級条件だったとはいえ、1200mのエキスパートらしい働きぶり。今年で7歳を迎えたわけだが、その地力強化ぶりは本物であり、今回の組み合わせなら、スピードで圧倒するシーンも見られるだろう。前開催の福寿草特別を快勝したサトノプリンシパルは、スタートで出負けしながらもダッシュを利かして逃げ切る好内容。カツゲキライデンはハナに固執しないだけに、主導権が握れるようなら、食い下がりは十分。4歳牡馬の伸びしろが見込めるキタアルプス、バリスコア。両馬ともに叩き2走目の上積みが見込めるだけに、前走からの巻き返しは警戒が必要か。
(競馬ブック・松本英博)