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【開催見解】第12回門別競馬(9/25~27 重賞:フローラルカップ、旭岳賞)

第12回門別競馬展望

 

 未曾有の震度7を記録した平成30年北海道胆振東部地震のために、第11回門別競馬は3日目から6日目まで、第12回門別競馬の初日から3日目まで、延べ7日間が開催中止となった。

完全に寸断されたライフラインは回復傾向にあるものの、各地に残された甚大な被害、その爪痕を見ると、改めて自然災害の恐ろしさを痛感する。
 

 さて、開催が中止された分の代替競馬は行われないが、雪の影響が懸念されながらも、開催延長の認可が下りて、11月13日(火)から15日(木)までの3日間の開催が追加された。

中止になった第4回旭岳賞は9月27日、第18回イノセントカップは11月14日に日程が変更されて行われる。第12回門別競馬は4日目、9月25日からの3日間は昼間競馬で3日間開催で再開。

なお、第13回門別競馬からは北海道内の電力需給状況の安定化が見込まれることから、10月2日より通常通りのグランシャリオナイターで行われる運びとなった。
 このたび被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復旧復興を願ってやまない。

 

 

【重賞レース】
○9月26日11R 第18回フローラルカップ 2歳オープン牝馬 距離1600m(内)
1.ファーストメロディ
2.シェリーアモール
3.パークス
4.スズカユース
5.スティールティアラ
6.オーソーラヴリー
7.クリスマスベル
8.ユニバーサルレディ
9.メルシーサンサン
10.グレイアンジェラ
11.グローリアスライブ
12.タイムゴールド
13.レスプレンデント

【展望】地震の影響で各馬ともにレースが開いているのは同条件だから、どれだけ順調に調整がなされているかが重要な焦点になりそう。僅か1戦のキャリアでフルールカップに挑んだスティールティアラは、テンからの厳しい展開に泣いたわけだが、今後にとって大きな経験になったのは確かである。今回は内回り1600mが舞台になるが、父サウスヴィグラスでもマイルまでなら許容範囲。坂路の乗り込みも入念、態勢は整った。パークスはこの内回り1600mでアタック勝ち。前走の内容からは、単に先行するだけのタイプではないし、ここでもスムーズに折り合いはつくはずだ。目下3連勝中のタイムゴールドの勢いも注目する必要がありそうだし、距離を延ばしてきたレスプレンデントの巻き返しにも警戒したい。

 

(厩舎の談話)
1.ファーストメロディ デビュー戦ではスピードを生かして結果を出しましたが、決め手もいいモノがあります。距離は大丈夫です。
2.シェリーアモール スムーズに走れないと気持ちが続かない面があるようです。内回りの1600m、うまく対応できるかどうかが鍵に。
3.パークス ここを目標に調整、状態的には申し分ない仕上がりです。長い距離を多く使ってきたのは大きなアドバンテージでしょう。
4.スズカユース クローバー賞は地力の一端を見せたレースだと思います。牝馬同士のマイル戦なら、強気になれるところですね。
5.スティールティアラ デビュー戦の内容を見る限り、ラップに強弱がある流れは向かない印象。内回りの1600mの流れは合うはずです。
6.オーソーラヴリー 一線級に入るとパワー不足の感は否めないですが、レースを開けてデキは上向いてきました。上位を目指します。
7.クリスマスベル キャリア一戦の身で間隔もかなり開いていますが、距離延長はプラスだと思いますし、ポテンシャルは高いですよ。
8.ユニバーサルレディ 勝ち上がるのに時間を要してしまいましたが、素質はこのメンバーに入ってもヒケを取らないものがあります。
9.メルシーサンサン 認定競走に勝つことはできませんでしたが、素質はいいものがあるんです。内回りの経験があるのは強みですね。
10.グレイアンジェラ 前走は折り合って流れに乗ったのが逆効果になった感じですね。潜在能力は十分なものがあると思います。
11.グローリアスライブ 距離が延びるのはプラスですが、内回りでは追い上げに苦労するかもしれません。能力は通用するはずです。
12.タイムゴールド 前走は展開も嵌まりましたが、3連勝はこの馬の成長力を示すものだと思います。今回は距離より内回りが課題です。
13.レスプレンデント 前走は今まで以上に出遅れてしまいました。敗因はそこに尽きます。折り合いさえつけば距離はこなせるはずです。

○9月27日11R 第4回旭岳賞 3歳以上オープン 距離2000m
1.ドラゴンエアル
2.ロードプレステージ
3.スーパーステション
4.クラバズーカー
5.バーディーイーグル
6.ワークアンドラブ
7.タイムビヨンド
8.スティールキング

【展望】コスモバルク記念、赤レンガ記念、そして、星雲賞。今年は重賞3連覇中、今や無敵の存在になったスーパーステションが、目標通りに駒を進めてきた。日程が2週間後に変更されたが、先週の時点で既に仕上がっており、今週は微調整程度で態勢は完全に整った感じ。コスモバルク記念、赤レンガ記念でスーパーステションに後塵を拝したドラゴンエアルは、統一ダートグレードの盛岡マーキュリーカップに参戦、堂々の入着を果たして帰ってきた。7歳とはいえ、キャリア的には、まだまだ伸びしろがあるはずだから、この両馬の対決も興味津々。着実に地力を強化しているスティールキングは、がっぷり四つなら分が悪いだけに、早目に動いて台風の目になるかが焦点。中央オープン馬のバーディーイーグルも叩き2走目の変わり身に警戒が必要だろう。

 

(厩舎の談話)
1.ドラゴンエアル JRA勢と遜色のない走りができた前走には満足しています。少し疲労が見えたのですが、すっかり回復して、いい状態。今回は何とか勝利をもぎ取りたいですね。
2.ロードプレステージ 3走前の大敗後に立て直してから、いい状態をキープできています。メンバーは強いですが、少頭数で捌きやすいのは間違いなくプラスだと思いますね。
3.スーパーステション 必ずしも本調子とは言えない状況での重賞3連勝には驚いています。予想以上に力をつけているんですね。調教も十分にこなしていますので不安は皆無です。
4.クラバズーカー 頭数が少ないようですし、デキを持ち直してきたので、ここに挑戦することにしました。メンバーは骨っぽいですが、ひとつでも上の着順を目指します。
5.バーディーイーグル 転入緒戦でも前走の内容には不満が残りました。中央の成績から、あれが本当の姿とは思えません。デキは今回の方がいいはず。本領発揮してもらいたいです。
6.ワークアンドラブ デキは上向いています。まだメンタルができていないところがあるので、力を出し切らないケースが見られますが、競馬を覚えてきて、伸びしろがあるはずです。
7.タイムビヨンド 前走は流れに乗り過ぎました。想定外の着順だけに、やや悔いが残りました。ローテーに狂いが生じましたが、うまく調整ができました。ひと泡吹かせたいですね。
8.スティールキング 前走の勝ち馬は別格でしょう。この馬に関しては、3角でのハミがかりに改善が見られましたので、収穫はありました。差のない勝負に持ち込めると思います。

 

【4日目特別レース】
○4日目11R SPAT4のお得なポイント特別 3歳以上C1-2組以下 距離1200m
1.キールアイス
2.トーセンコスモ
3.セミプレナ
4.カネミツロイヤル
5.イナンナ
6.ジュエリーアイス
7.タイムレスタイム
8.キョウエイテンマ
9.カグラハヤテ
10.サクラメジャー
11.ソードオブホロウ

【展望】取消を挟んで目下3連勝中、連対率10割を誇るカネミツロイヤルに底知れない魅力は満載なのだが、中央から移籍してきたイナンナは、あと一歩のところで未勝利を勝てなかったものの、短距離戦で見せたスピードの良さは、正直いって、このクラスのものではない。前走は発馬で後手を踏んだが、それでも1000m59秒6をマーク。道中の折り合いがスムーズなら、久々のカネミツロイヤルよりも上という判断をしたい。レースぶりに安定感があるタイムレスタイムが一角崩し。大勢は三つ巴戦の様相。

 

(厩舎の談話)
1.キールアイス コンディションはいいのですが、このクラスでは力が足りません。
2.トーセンコスモ とにかく、大差負けの連続ですから、強気になれる材料がありません。
3.セミプレナ ローテーは変わりましたが、心身ともにプラスに。今回は1200mに戻した。
4.カネミツロイヤル こちらには早目に帰ってきて調整しています。息が保つかどうかですが、ここなら地力は間違いなく上です。
5.イナンナ 力関係が微妙なクラスへの編入ですが、持ち時計的にはやれそうに思います。少し重目の感はありますが、好レースを期待。
6.ジュエリーアイス 前走は勝った馬が別格でしたが、この馬も久々に頑張りました。馬場が軽くなってきたのもプラスかもしれません。
7.タイムレスタイム レース間が開きましたが、いい状態を保っています。昇級戦の前走が勝ちに等しい内容。自信を持って臨みます。
8.キョウエイテンマ 前走は出遅れが痛かったですが、なかなか時計が詰められないのが気になります。デキは好走時と変わりません。
9.カグラハヤテ 器用な馬ではないので、前々走のように流れとこの馬の運びが合致しないといけません。うまく嵌まってくれれば。
10.サクラメジャー 前走は勝ち馬に離されましたが、よく踏ん張っています。ペースが流れてくれれば、粘り強さを発揮してくれます。
11.ソードオブホロウ デキの良さを生かし切れずにここまで来てしまいました。このクラスでは力が足りないということなんでしょう。

○4日目12R 豊似湖ヘリコプター遊覧飛行特別 3歳以上C1-2組以下 距離1700m
1.ジェンキンス
2.インテグラル
3.アートオブダムール
4.コウユーモンブラン
5.インバッティービレ
6.ゲンパチヨシツネ
7.マハロ
8.ローレンアイザック
9.ミネサランチェゴ
10.ピースワンデュー

【展望】前走は早目に勝ちに行く自力勝負に持ち込んだことが裏目に出たインバッティービレ。門別では初めて連対を外す結果になったが、あれは間違いなく展開のアヤ。レースが開いても動きは悪くないだけに、今度こそ、キッチリと決める構え。差し脚が安定しているインテグラル、叩かれつつ体調が上向いてきたコウユーモンブランが相手有望。単騎の逃げが打てそうなマハロも、道中のペース次第では、前々走の再現があっても不思議ではない。

 

(厩舎の談話)
1.ジェンキンス 前走は流れに乗り過ぎた感じ。もともとナイターは苦手なので、日中のレースは良さそうですが、クラス的に厳しい。
2.インテグラル このクラスでは格上挑戦で好勝負をしていますから、昇級は形だけ。差し届く流れになればチャンスがあると思います。
3.アートオブダムール 前々走は少し距離が長いのもありましたが、前走はもう少し頑張ってほしかったですね。強気にはなれません。
4.コウユーモンブラン テンションの高さは相変わらずですが、大分、制御は利くようになってきました。もっとやれると思います。
5.インバッティービレ 前走は僅差ですから、この馬への評価が変わることはありません。いいコンディションです。差はないでしょう。
6.ゲンパチヨシツネ 前走は着差を考えればよく頑張っています。今回は減量騎手を起用していますから、その効果にも期待したいです。
7.マハロ 前走は良化途上のデキというのが結果に出てしまいました。まだベストとは言えませんが、気配は前走より良くなっています。
8.ローレンアイザック 前走は最後まで脚が続きませんでした。通用する力がありますが、もともと展開待ち。嵌まってくれないとね。
9.ミネサランチェゴ 前走は久々にいい走りでした。大きな上積みはないですが、前走と同じくらい走れると思いますよ。
10.ピースワンデュー 長い休み明けでしたから、本来の走りではありませんでした。上積みが見込めるので、前走よりは動けるはずです。

 

(競馬ブック・松本英博)

 

 

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