【開催見解】第2回門別競馬(5/1~9)
第2回門別競馬展望
先週、23日に行われた第9回コスモバルク記念は、昨年、道営記念まで重賞6連覇の偉業を達成した絶対王者のスーパーステションが、同厩舎のサトノプリンシパルの2番手追走から、直線で先頭に立ち、そのまま余裕を持って後続に9馬身の差をつけて圧勝。
コスモバルク記念の連覇を果たすとともに、今年も幸先のいいスタートを切った。昨年暮れのGI東京大賞典の好走を見る限り、おそらく、中央札幌のGIIIエルム賞(8月11日)を視野に入れてくるだろうから、昨年同様の路線を歩むことはできないが、ホッカイドウ競馬の至宝だけに、今後の動向には注意深く見守りたい。
また、全国で一番早い2歳新馬戦(スーパーフレッシュチャレンジ競走)は、ヨハネスボーイ(父ヨハネスブルグ、母レッドアンコール、2歳牡馬、桧森厩舎所属)が、好位から鮮やかに差し切って名乗りを上げた。
さて、今開催は前節、後節ともに重賞競走は組まれていないが、令和元年5月1日からの初日、2日目ともに全12レースが組まれて、延べ頭数も110頭を超えているように、開幕早々のシーズンでも充実した番組が組まれているのは何より。
【初日特別3鞍展望】
○5月1日10R ナポリンでカンパイしよ!特別 3歳以上C1-3組以下 距離1200m
1.アースハーン
2.インディーズルアー
3.スティールホープ
4.メイショウカゲロウ
5.ローツェフェイス
6.メルトポイント
7.センコーハーバ
8.タケショウパイロ
【展望】前走のメイショウカゲロウはハイペースが祟って終いは甘くなっていたが、昨年も春緒戦で完敗しながら、2走目でキッチリと変わって見せたように、今年も叩かれた効果が問えるのではないか。
スンナリと先手が取れる組み合わせも有利。相手は好位から鮮やかに抜け出したスティールホープ。これで門別1200mでは8戦5勝の好相性ぶり。前のメイショウカゲロウを見ながらレースができる点を考えると、逆転も含ませた方がいいかもしれない。
インディーズルアーは減っていた馬体が、どこまで回復しているかを注視する必要がある。勿論、戻っていれば、三ツ巴戦まで持ち込める力は秘めている。
(厩舎の話)
1.アースハーン 冬の休養期間を経ましたが、レースぶりが変わらなかったですね。もう少し走る気持ちが出てこないことには。
2.インディーズルアー 緒戦で減っていた馬体は回復の方向です。中間は相変わらず素軽い動き、デキは上がっていると思います。
3.スティールホープ 良化途上の段階で勝つのですから、改めて力を認識しました。昇級しても見劣ることはないでしょう。
4.メイショウカゲロウ 得意ではない時計のかかる馬場ですから、前走は頑張ったと思います。軽い馬場になってほしいです。
5.ローツェフェイス 少し調教量が足りないかもしれません。ひと叩きされた相手ですから、休み明けのハンデがありそうです。
6.メルトポイント 前走は重目残りだったかもしれませんね。行きっぷりは良かったですから、叩かれた効果は見込めるでしょう。
7.センコーハーバ 前走はストレスのかかるポジションで力を出し切れませんでした。力負けはしないはず、改めて期待します。
8.タケショウパイロ 前走のバテ方を見ると、復調にはもう少し時間が必要な気がします。力はありますが、アテにできません。
○5月1日11R サッポロ生ビール黒ラベル特別 3歳以上C1-2組 距離1700m
1.ウインディシティー
2.ゴールドメッセージ
3.ヤマニンフライハイ
4.スピシュスキー
5.スターオブソレイユ
6.ホープライズ
7.スピリア
8.シーホース
9.ビービーボヌール
10.レゲーラ
11.イルミナーレ
12.センノデバギヤ
【展望】ヤマニンフライハイは長期ブランク明けとなった昨春の開幕戦を快勝したように、前走でも久々を苦にしないことを実証したわけだが、追われてしっかりと伸びる末脚は、このクラスに入っても通用することは間違いない。ホープライズの逃げを徹底的にマークできれば、V2のチャンスは十分。そのホープライズは自身のスピードが生かせる軽い馬場が得意分野。同厩舎のシーホースとの競り合いはないだろうから、あとは道中で息を入れられるかどうかが最大のポイント。一角崩しの妙味があるのは、久々の一戦でも再検を叩かれて臨戦態勢が整ったレゲーラ。今年のC1クラスなら地力面は五分以上。
(厩舎の話)
1.ウインディシティー 今回は適距離の1700メートルですから、休み明け2戦目の上積みと合わせて、大きく変わる可能性がありますよ。
2.ゴールドメッセージ 勝ち馬は別として離されてはいない4着ですから、前走は上々の内容。流れを掴めば前進が可能です。
3.ヤマニンフライハイ 状態がいいことを結果で示してくれました。レベルが上がりますが、差のない走りができるのでは。
4.スピシュスキー 成績には見どころがありますし、通用しそうな雰囲気はあります。間隔が開いている点と門別への対応が課題。
5.スターオブソレイユ 前走は終いこそ伸び切れませんでしたが、悲観する内容ではなかった。クラスに慣れつつ前進したいです。
6.ホープライズ スローの逃げはこの馬のパターンではないのですが、粘り強さを発揮してくれたのは収穫。主導権を握れれば。
7.スピリア レース前半を如何に自然体でやり過ごすかが大事なので、先団と離されてしまうのは仕方ないです。展開さえ向けば。
8.シーホース 前走を見るとレース運びが難しいタイプのようです。転入2戦目で変わってほしいですが・・・。
9.ビービーボヌール 冬の間はリフレッシュに努めました。昨シーズンは粘りを欠く走りでしたので、まずはそこが課題ですね。
10.レゲーラ 去勢して最初のレースになりますので、常識にかかった走りをしてくれるかどうか。今後にメドを立ててほしいです。
11.イルミナーレ 先月まで使われてきている馬なので、馬体は仕上がっています。距離は対応可能。相手関係が鍵になるでしょう。
12.センノデバギヤ 良化途上なんですが、今年はクラスが大幅に下がっていますので、それなりにやってくれそうな気がします。
○5月1日12R SPAT4のお得なポイント特別 3歳以上C1-2組 距離1200m
1.ブリリアントアリス
2.リボース
3.ツル
4.モズノーブルギフト
5.ネル
6.ブルーフォース
7.エレノアカフェ
8.ラヴァクール
9.シンデレラマキ
10.クインズジャーニー
【展望】中央500万下に昇級してからは頭打ち状態に陥っていたモズノーブルギフトが、転入緒戦となった前走は、直線だけで2着馬に7馬身差をつける圧勝劇。初めての短距離で眠っていた素質が目覚めたかの印象。広い門別コースに替わったのもプラス材料になったようだ。相手は強化されたが、坂路の動きも申し分ないものだし、前走の勝ちっぷりなら昇級の障壁はないものと考えたい。前走は馬体重が20キロ増、そしてスタートの後手が影響したネルが、ひと叩きされて順調に良化を辿ってきた。揉まれない外枠は歓迎材料のクインズジャーニー。相手を絞るなら、この2頭。仕上がりの良さで、依然、使われてきた強みがあるブリリアントアリスも要警戒。
(厩舎の話)
1.ブリリアントアリス 他場を使ってきていても体が減らなくなった点に成長を感じます。展開ひとつで上位争いが期待できそう。
2.リボース 前走はかなり外を回ったロスが響きました。それでもこの馬らしい末脚は見せてくれました。スムーズに運べれば。
3.ツル 休み明けだったとはいえ、前走はちょっと負け過ぎですが、使って気配は上向いています。もう少し頑張ってほしいです。
4.モズノーブルギフト 手探りな面もあったのですが、前走は強い勝ちっぷりでした。クラスが上がっても問題はないですね。
5.ネル 前走はまだ絞れる体つきでしたが、メドの立つ内容でした。揉まれた時の心配はありますが、前進は可能でしょう。
6.ブルーフォース 前走は重目の影響が大きかったですね。ひと叩きして、型通りに良化。前走以上に走れると思います。
7.エレノアカフェ 後手に回った前走は力を出していませんね。今回はスムーズなレース運びができることを願います。
8.ラヴァクール 前走は距離を試しましたが、短いところの方が良さそうです。どうも気持ちが出てこない嫌いが懸念材料です。
9.シンデレラマキ まだ良化途上ながら、転入緒戦の前走はいい粘りを見せてくれました。近いうちにチャンスもありそうです。
10.クインズジャーニー このクラスなら前走くらいは走れていい馬です。変わらず順調、力を出し切れれば勝機があると思います。
(競馬ブック・松本英博)