【兵庫】園田クイーンセレクション展望
<報知新聞社賞第15回園田クイーンセレクション展望>
兵庫の3歳牝馬のレベルは必ずしも高くない。これは今年に限ったことではなく、そのあたりを見越した笠松勢4頭が参戦。東海地区の牝馬の層の厚さを見せつけそうなムードだ。
一線級との対戦続きで成績は上がっていないが、牝馬限定戦ならフラッシュモブで大威張りだろう。昨秋の園田プリンセスカップで2着。勝ったのはグランダムジャパン2歳シーズンのチャンピオンに輝いたカクシアジだから値打ちがある。既に18戦のキャリアは賛否両論だが、少なくとも体調面の裏付けはある。園田コースにも慣れており、木村健に依頼してきたあたり陣営は間違いなく勝ちにきている。総合力で一歩リードしているのは厳然たる事実だ。
暮れのライデンリーダー記念を制して重賞ウィナーの仲間入りを果たしたのがヨシノミカエル。水沢のプリンセスカップでも長距離輸送を克服しての2着があり、牝馬にしてはタフな印象。今回のメンバー構成なら十分色気を持てる。
ポアントは5頭立ての新馬戦を勝って以降は未勝利。伸び悩みの感は否めないし、12月に4走して年明け(8日)にも使っている。上積みを求めるのは無理がある。
ロアーズオブザシーは前走が初の一線級との手合わせ。力不足を露呈したのは仕方ない。更なるメンバー強化だけに多くは望めまい。
地元馬ではオープンベルトの巻き返しに期待したい。前走はスタートのタイミングが合わなかっただけ。牡馬相手に培われた地力を見せつけるにはまたとない機会だ。
先行力のあるトーコーニーケも侮れない。やや単調なイメージが先立つが、それもこれもあり余るスピードゆえ。前付けからの上がり勝負という必勝パターンなら捨てたものではあるまい。
忘れてならないのがユノエスケープ。大晦日の園田ジュニアカップが4着。器用な競馬はできないが、息の長いパワフルな末脚は牡馬顔負け。距離短縮で敬遠されれば絶好の狙い目になる。
他では土屋洋厩舎がアヴェスターとマカロンショコラの2頭をスタンバイ。順調ならキャッツクローとコヒルも連闘で挑む予定。
【2014.1.15 大阪スポーツ 瀬藤 治人】