【開催見解】第10回盛岡競馬(11/1~11/10)
【開催見解】第10回盛岡競馬(11/1~11/10)
平成26年度の第10回盛岡競馬は11月1日から前半3日間、11月8日から後半3日間の計6日間開催される。
この開催はなんといっても3日目(3日)が大注目。ダート競馬の祭典『JBC』が12年ぶりに盛岡競馬場で開催。後半5個レースが重賞競走という豪華な番組が組まれている。
第7競走は3歳馬による伝統の重賞競走『第46回不来方(こずかた)賞』ダート2000m。フルゲート=14頭に対して登録馬は16頭。
主役はライズライン。春はやまびこ賞→ダイヤモンドカップ→オパールカップと他馬に付け入る隙を与えない強さで重賞を3連勝。8~9月は休養に充て、復帰戦が10月13日のA級一組戦。実力馬・ブラゾーハリーには千切られたが、休み明けで初の古馬との戦いだったことを思えば十分に及第点の内容。焦点の次位は格ならA級在籍のシグラップロード、リュウノワンだが、ドナアヴィード、オールドバルディー、バイザスターン、クラウンシンホニーら中央からの移籍組も目が離せない。
なお、この競走の1~3着馬には11月24日に行われる重賞『ダービーグランプリ』への優先出走権が与えられる。
第8競走は3歳以上牝馬によるダートグレード競走『第4回JBCレディスクラシック(Jpn1)』ダート1800m。フルゲート=16頭に対して登録馬は24頭。
主役は2月のエンプレス杯(Jpn2)、4月のマリーンカップ(Jpn3)、10月のレディスプレリュード(Jpn2)と牝馬路線を席巻するワイルドフラッパー。対抗馬は8月のブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)でそのワイルドフラッパーに土を付けたサンビスタになりそうだが、昨年のこの競走の2着馬・アクティビューティや6月のユニコーンステークス(G3)2着の3歳馬・コーリンベリー、さらには1600万条件を勝ち上がってきたばかりの新興勢力・トロワボヌール、ブルーチッパーという魅力的なメンバー構成。地方馬では昨年5着から力をつけた名古屋のピッチシフターの上位進出に期待したい。
第9競走は3歳以上オープン馬によるダートグレード競走『第14回JBCスプリント(Jpn1)』ダート1200m。フルゲート=16頭に対して登録馬は27頭。
中心は昨年12月のカペラステークス(G3)、4月の東京スプリント(Jpn3)、そして前哨戦・東京盃(Jpn2)とこの距離のダートグレード競走を3連勝中のノーザンリバーとなるが、なんといっても注目は今年の高松宮記念(G1)を制したコパノリチャードが登録してきたこと。今回が初ダートとなるだけに取捨は非常に難しいが、芝のG1馬のスピード能力でアッサリの可能性も十分ありそう。次群は昨年の2~3着馬・ドリームバレンチノ、セイクリムズン。さらには一昨年のチャンピオン・タイセイレジェンド。こちらも中央勢の牙城は強力で、地方馬はサトノタイガー、ハードデイズナイトら南関東勢が一矢報いることができるか…。
第10競走は3歳以上オープン馬によるダートグレード競走『第14回JBCクラシック(Jpn1)』ダート2000m。フルゲート=16頭に対して登録馬は24頭。
こちらの中央馬は6騎すべてがG1馬という夢の組み合わせ。最強馬・ホッコータルマエはご存知、昨年の覇者。今年のフェブラリーステークス(G1)、かしわ記念(Jpn1)を連勝したコパノリッキー、帝王賞(Jpn1)を制したワンダーアキュート、前哨戦・南部杯(Jpn1)を快勝したベストウォーリア。さらにはジャパンダートダービー(Jpn1)のここ2年の勝ち馬・クリソライト、カゼノコ。まさに「どこからでも狙える」メンバー構成となったが、最大の焦点は3月のドバイワールドカップ(G1)以来の競馬となるホッコータルマエの仕上がり具合になりそう。どうみても地方馬に出番はなさそうだが、南部杯で見せ場を作ったナムラタイタン、コミュニティの地元・岩手勢の健闘を期待しよう。
第11競走は3歳以上オープン馬による重賞競走『秋嶺(しゅうれい)賞』芝1700m。フルゲート=14頭に対して登録馬は16頭。
転入初戦でいきなり重賞・OROカップを制した元中央オープン馬・シルクアーネスト。ハーベストカップ、OROターフスプリントと電撃の芝1000m重賞を連勝したダブルスパーク。この2騎が注目を浴びるが、実績馬・コスモセンサー、桂樹杯の覇者・ドリームフォワードや、ダイワスペシャル、チェリービスティーなど芝の好調馬が集結した激戦必至のメンバー構成。また、この稿締め切りの段階で賞金順位が16番目と除外対象だが、B2級から勇躍登録してきたマイネリッカも出走が叶えば注目の存在となる。
(文:エイカン 内山達明)