【開催見解】第10回水沢競馬(12/27~12/31)
【開催見解】第10回水沢競馬(12/27~12/31)
平成26年度の第10回水沢競馬は12月27日から12月31日まで連続5日間開催される。
この開催の最注目レースはなんと言っても5日目(31日)に行われる岩手版・有馬記念、重賞『第40回桐花賞(とうかしょう)』ダート2000m。フルゲート=12頭に対して登録馬は15頭。
ナムラタイタンはファン投票第1位。今春岩手に転じて赤松杯→シアンモア記念→みちのく大賞典を大差のV3。ダート界のトップクラスを相手に南部杯(Jpn1)、JBCクラシック(Jpn1)をともに6着と健闘し、前走・北上川大賞典をレコード勝ち。大目標だった7月のマーキュリーカップ(Jpn3)を脚部不安で使えなかったことは陣営にとって誤算だっただろうが、今シーズン最大のビッグトレードに相応しい成績をマークしたと言えよう。ここはファン投票1位にきっちり応えて今シーズンを締めくくりたい。
モズはファン投票第2位。昨年は中央から移籍緒戦でいきなり北上川大賞典を勝ち、この競走2着。その後、転じた道営では半年で3戦しか消化できず、状態面が不安視されたが、再転入戦を快勝し、前走の北上川大賞典は連覇こそならなかったが、高い先行力でナムラタイタンを本気にさせる2着。結果、これがレコードタイムに繋がり、改めて元中央オープン馬の底力を示している。
コミュニティはファン投票第3位。前走の白嶺賞は4着と案外だったが、今シーズンはナムラタイタンとともに中央馬相手に大健闘を見せてきた。水沢の2000mと言えば6月のみちのく大賞典でスタート直後に落馬、競走中止しており、ここはその借りを返したい局面。
ワットロンクンはファン投票第5位。南関東では川崎の重賞・クラウンカップ4着、東京ダービートライアル3着と活躍し、岩手に復帰。戦列復帰に時間がかかり、状態面がどうかと思われた12月1日のB1戦は蓋を開けてみれば逃げて大楽勝。キャリアはまだ10戦の3歳馬。今回、最大の惑星馬になるか!
トーホクアローはファン投票第7位。一昨年4着、昨年3着とこのレースは3年連続の出走となる。これまで2000mの重賞は8戦して掲示板を外したのはダートグレード競走の2戦のみ。派手さはないが実に渋太い馬だ。
スーブルソーはファン投票第9位。6月のみちのく大賞典5着を最後に休養に入っていたが、JBCクラシックから戦列に復帰し、16→8→4着。昨年の優勝馬がどう仕上げてくるのか注目したい。
ランドオウジはファン投票第10位。この1年、早池峰賞(1200m)、すずらん賞(1600m)、栗駒賞(1200m)と、重賞3勝の大活躍だったが、今回は距離が鍵になりそうだ。
イケドラゴンはファン投票第11位。4年前のダービーデーの目黒記念(G2)2着など、芝中~長距離の道悪巧者として渋い活躍をしてきた元中央オープン馬。前走がC1の一般戦8着と常識的には厳しい様相だが、大舞台で古豪の血が騒ぐか?
カミノマーチはファン投票第12位。岩手での勝ち星は1勝のみだが、重賞はフェアリーカップ、OROカップディスタフ2着など、8戦して入着6回と相手なりに走れるタイプ。牡馬相手の健闘を期待。
カリスマアキラはファン投票第13位。中央ダート2勝の5歳馬で12月6日の転入初戦・A級2組戦を快勝している。
ファン投票第23位のマイネヴァイザーは競馬専門紙記者推薦。5月に岩手にやってきて、9月の牝馬重賞・ヴィーナススプリントを勝つなどA級で3勝をマーク。北上川大賞典を挟んで2連勝中と現在好調。
ファン投票第31位のドラゴンロックスも競馬専門紙記者推薦。中央0勝→大井2勝の経歴で今秋岩手に移籍。中~長距離を意識して使われてきており、2000mを舞台に上位進出を窺う。
また、この他に補欠馬として、キモンレッド、コパノツイテル、シグラップロードの登録がある。
(文:エイカン 内山達明))