【開催見解】第1回盛岡競馬(4/29~5/8 重賞:やまびこ賞、シアンモア記念)
【開催見解】第1回盛岡競馬(4/29~5/8)
平成29年度の第1回盛岡競馬は4月29日から前半3日間、5月6日から後半3日間の計6日間開催される。
初日(29日)には第9競走(ダート1400m)と第10競走(ダート1600m)に「南関東ジョッキーズフレンドリーマッチ」が行われる。フルゲート14頭で2競走の合計ポイントによって争われる。出場予定騎手は下記の通り。
●内田 利雄(浦和)
●岡田 大(浦和)
●中野 省吾(船橋)
●山本 聡紀(船橋)
●達城 龍次(大井)
●千田 洋(大井)
●伊藤 裕人(川崎)
●酒井 忍(川崎)
●山本 聡哉(岩手)
●村上 忍(岩手)
●山本 政聡(岩手)
●高松 亮(岩手)
●阿部 英俊(岩手)
●高橋 悠里(岩手)
山本聡紀、千田洋、伊藤裕人騎手は岩手県出身で、内田利雄、山本聡紀、千田洋騎手は2年連続の参戦。今年も山本3兄弟の対決など見所たっぷり。騎乗馬は抽選により決定する。
2日目(30日)のメインレースは3歳馬による重賞競走『第30回やまびこ賞』ダート1800m。フルゲート=12頭に対して登録馬は12頭。
ナンバーワン・ベンテンコゾウは4月18日に門別競馬場で行われた北斗盃(門別1600m)に遠征し、2馬身差の快勝。この結果を受けて、今後も6月1日の北海優駿(門別2000m)→7月27日の王冠賞(門別1800m)と道営3冠競走を目標にするものと思われる。
よって、4月1日のスプリングカップ(水沢1600m)に引き続いてベンテンコゾウ不在の戦い。スプリングカップで重賞3勝目をマークしたサンエイリシャールが中心になりそうだが、今回は距離延長に加えて、左回りの盛岡へコース替わりでもあり、波乱の余地も十分。金杯の勝ち馬・オールザベストや南部駒賞3着馬・メモリーダンス、さらにはスプリングカップで2着に逃げ粘ったキングジャガーなどの巻き返しも考えられる。
なお、この競走の1~3着馬には6月11日に行われる重賞『ダイヤモンドカップ』への優先出走権が与えられる。
3日目(1日)のメインレースは古馬B1クラスによる特別競走『石桜杯(せきおうはい)』ダート1400m。フルゲート=12頭に対して登録馬は12頭。
主役は言うまでもなく前開催のB2特別・エイプリルカップで10連勝を記録した4歳馬・チェリーピッカー。今回は一気にB1級のトップクラスとの対戦になるが、前走の1分43秒5の勝ち時計はオープンクラスをも凌ぐハイタイム。しかも余力十分の大差勝ちでマークしたものであり、まだまだ連勝街道は続きそうだ。
焦点は次位。実績ならビービーガザリアスやトーホクアロー、オメガスパーキングといったところだが、今回は1400mが舞台だけに、コスモタウルスやフジノピューマ、ロザムンデなどにもチャンスがありそうだ。
後半週の最注目レースは5日目(7日)に行われる、3歳以上オープン馬による重賞競走『第42回シアンモア記念』ダート1600m。フルゲート=14頭に対して登録馬は17頭。
地方全国交流競走ということで他地区から3頭がエントリー。
船橋のライズラインは一昨年の覇者で前年2着とこの競走と相性抜群。今年は地元代表としてではないが、休み明けをひと叩きされ、狙いごろの局面。
大井のカールトンガーデンはまだB2ランクだが、もともとデビュー2連勝し、3戦目の京浜盃で4番人気に推された素質馬。7勝中6勝はこの距離でマークし、ここ7戦で5勝と勢いもある。ここを出世の足がかりとするか?
川崎のプラントハンターは中央ダート4勝から川崎に転じて準重賞を7,3着という実績馬。1600m、1800mで各2勝と、ここへの適性も高そうだし、主力級の1頭となりそう。
地元勢はというと…。この競走を2度制しているナムラタイタンはトライアル・赤松杯を3着と敗れたところで現役引退を表明。ラブバレットは悲願のダートグレード競走制覇を目指して5月3日に名古屋競馬場で行われるかきつばた記念(Jpn3)へ遠征予定。浦和から水沢に帰厩しているエンパイアペガサスもまだ開催登録はなく、少々心もとない顔ぶれ。トライアル・赤松杯の1~2着馬・イーグルカザン、アントニオピサ、中央からの移籍緒戦を快勝したプリムラブルガリスあたりに期待したいところ。
(文:エイカン 内山達明)