【開催見解】第7回盛岡競馬(9/16~9/25 重賞:イーハトーブマイル、ジュニアグランプリ、OROカップ)

 平成29年度の第7回盛岡競馬は9月16日から前半3日間、9月23日から後半3日間の計6日間開催される。

 

 初日(16日)のメインレースは3歳馬による重賞競走『第5回イーハトーブマイル』ダート1600m。フルゲート=12頭に対して登録馬は13頭。

 岩手ダービー・ダイヤモンドカップ、やまびこ賞を制したキングジャガー、スプリングカップの覇者・サンエイリシャール、ウイナーカップの覇者・オールザベストとこの世代の牡馬のトップクラスが揃って登録してきたが、この3騎はA級格付け馬ということで58キロの負担重量。波乱の余地も十分にありそうだ。その筆頭は54キロで走れる牝馬のダンストンリアン。また4月に岩手で2連勝ののち船橋へ移籍していたユイノムテキがここから復帰。こちらも侮れない存在となりそう。

 

 2日目(17日)のメインレースは2歳馬による地方全国交流重賞『第19回ジュニアグランプリ』芝1600m。フルゲート=14頭に対して登録馬は12頭。

 かつてはネイティヴハートやプレイアンドリアルが勝つなど、中央のクラシックにも影響を与えてきた盛岡芝の名物レース。

 他地区からの遠征馬は道営からの2騎。エスポワールシチー産駒のモリノラスボスはデビューから1000~1200mを使われ、(2)(1)(2)(1)着とここまで完全連対。先行力が持ち味の様子。ミリオンディスク産駒のドリームスイーブルはここまで7戦1勝。4戦目の1500m戦を勝ち上がり、こちらは差し脚が身上の模様。どちらもダート血統だが、近年、道営馬が馬券に絡まなかったことは1度もなく、初芝でもマークは欠かせない。

 地元勢はトライアル・若鮎賞(盛岡芝1600m)から駒を進めてきた1着馬・ベストロード、同2着馬・コウギョウカナリア、それにプリヴィレッジ、リュウノフェスタゴの上位組が計算できる存在となるが、まだまだ力関係は定まっていない。芝1000mの新馬戦を59秒台で勝ち上がったピーベリー、ダートの新馬戦ながら前記・ベストロードを6馬身ぶっちぎっているリュウノムーンも侮れない好素材。

 なお、この競走はJRA「朝日杯フューチュリティステークス」ブロック代表馬選定競走となっており、優勝馬は東北ブロック代表馬として「京王杯2歳ステークス(G2)」「デイリー杯2歳ステークス(G2)」いずれかのレースへ駒を進めることができる。

 

 3日目(18日)のメインレースは古馬B1クラスによる特別競走『FM岩手杯』芝1000m。フルゲート=12頭に対して登録馬は12頭。

 主役は8月8日に行われた同条件のB1特設戦を快勝したウインミラージュ。盛岡芝1000mはこれまで6戦4勝。敗れた2戦はオープン重賞のハーベストカップ2着、交流重賞のOROターフスプリント5着。条件クラスでは1度も負けていない。

 相手はその特設戦2着のスティルプリンス、同4着のオールドラゴン、そしてノリノリハッピーの古馬陣が有力視されるが、伸びしろある3歳勢も侮れない。アムネシアはダートながら1000mの重賞・ハヤテスプリントの2着馬、そしてサンノゼは同5着馬と距離適性は高い。また、ダートで大敗ばかりのナムラアイドルは中央時代に小倉芝1200mの新馬戦を勝ち上がっており、最大の惑星馬に。

 なお、この競走の1~2着馬には10月8日に行われる重賞『ハーベストカップ』への優先出走権が与えられる。また、1着馬は10月21日に行われる重賞『OROターフスプリント』への優先出走権をも手にすることができる。

 

 後半週の最注目レースは5日目(24日)に行われる3歳以上オープン馬による地方全国交流重賞『第19回岩手県知事杯OROカップ』芝1700m。フルゲート=14頭に対して登録馬は20頭。

 6頭の出走枠に10頭の登録がある遠征馬は、この稿締め切りの段階でアイアイヨークン(道営)、エデンロック(浦和)、カサマツブライト(笠松)、ジャストフォファン(道営)、パーティメーカー(浦和)、ロゾヴァドリナ(大井)が選定馬となっている。この中で最注目はこのレース3連覇を目指すロゾヴァドリナ。盛岡芝はこれまで4戦3勝、2着1回と適性抜群。昨年は7ヶ月ぶりの休み明けだったが、今回はひと叩きされての参戦。万全の状態での遠征となりそうだ。

 続くのはパーティメーカー。盛岡芝は4戦2勝。2歳時にジュニアグランプリ、昨年は2400mのせきれい賞を勝っており、こちらもコース適性は十分。そして芝・ダート兼用の4歳馬・ジャストフォファン。7月のせきれい賞はクビ・クビの僅差の3着。距離が短縮されて今度こその期待がかかる。

 地元勢。トライアルの桂樹杯はスローペースとなり、中央から移籍緒戦のコウセンがいきなり逃げ切り勝ち。今回が真価を問われる局面と言えそうだ。計算ができるのは芝重賞を3戦連続2着中のブレイズアトレイル。

 6月のかきつばた賞→7月のせきれい賞と芝重賞を連勝中の王者・サンエイゴールドは出走してくれば当然、有力馬となるが、10月8日の毎日王冠(東京芝1800m)にも登録しており、出否は流動的となっている。

 なお、この競走はJRA「マイルチャンピオンシップ」ブロック代表馬選定競走となっており、優勝馬は東北ブロック代表馬として「富士ステークス(G3)」「スワンステークス(G2)」いずれかのレースへ駒を進めることができる。

 

 

(文:エイカン 内山達明)

 

岩手 エイカン

 

楽天競馬 ネット新聞スタンド

  • 地方競馬ネット新聞
  • 日刊競馬
  • イー新聞
  • コンビニプリント競馬新聞

楽天競馬 公式SNS

  • FaceBook
  • Twitter

キーワードから探す

RSS

このページの先頭へ

開催当日のレースに関する情報については、主催者発表のものとご照合ください。

ポイントで競馬新聞が買える!地方競馬ネット新聞