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【開催見解】第8回水沢競馬(11/24~12/3 重賞:プリンセスカップ、北上川大賞典)

 平成30年度の第8回水沢競馬は11月24日から前半3日間、12月1日から後半3日間の計6日間開催される。

 

 前半週の最注目レースは3日目(26日)に行われる、2歳牝馬による地方全国交流競走・重賞『グランダムジャパン2歳シーズン第5戦・第35回プリンセスカップ』ダート1400m。フルゲート=12頭に対して登録馬は15頭。
 グランダムシリーズとなっての地区別成績は道営3勝、岩手2勝、浦和1勝。昨年は道営馬が1~3着を独占しており、今年も5頭を揃えてきた道営勢が強そうなムードだ。
 グロリアスカメオは前開催の知床賞(盛岡ダ1400m)に続く岩手遠征。その知床賞は非常に速いラップで逃げて、勝ったヤマショウブラックと0秒1差の2着。その前の園田プリンセスカップ8着は道中の大きな不利によるもので参考外だったことを自ら証明した。脚質的に小回りの水沢に替わるのはプラスと思われ、もともと先手にこだわるタイプでもない。
 レスプレンデントは近3走がフローラルカップ5着→エーデルワイス賞(Jpn3)11着→サッポロクラシックカップ5着。成績こそ良くないが、非常に強いところと戦ってきた。今年の東京湾カップ2着馬・ユニバーサルライトの全妹という背景からも、まだまだ奥がありそうだ。
 ロシアンブルーは中央芝13.13.11着と芽が出なかったが、道営に転じて1.1.2.1着とダートで素質を開花させてきた。距離が鍵になるかもしれないが、小回りの水沢コースでは目が離せない存在になりそう。
 シェリーアモールは中央馬相手のエーデルワイス賞(Jpn3)で先手をとっている快速馬。前々走のフローラルカップ(門別1600m)では逃げて3着と前記・レスプレンデントに先着しており、こちらも先行争い次第ではあるが侮れない存在。
 地元勢。牡馬のトップクラスと互角の勝負を演じてきたウィズジョイの登録がなし。これでは正直厳しい印象だ。実績組はこれまで芝が主戦場。ならば、格下ながらここにきて進境を示すラフレシアオジョー、メルシーキララの健闘を期待する手か?

 

 後半週の最注目レースは6日目(3日)に行われる、3歳以上オープン馬による岩手競馬最長距離の伝統重賞『第41回北上川大賞典』ダート2500m。フルゲート12頭に対して登録馬は12頭。
 初冬の水沢の名物重賞だが、今年は最強古馬・エンパイアペガサスと3歳の雄・チャイヤプーンの初対決が見られそうだ。
 チャイヤプーンは前走、伝統の3歳重賞・不来方賞(盛岡ダ2000m)でサンエイキャピタル(5戦5勝)にクビだけ差し返され、2着に甘んじたが、これはサンエイキャピタルが想像以上に強かったもので、この馬自身にマイナス感はまったくない。3番手以下を置き去りにしたマッチレースは間違いなく古馬に入ってもトップレベルの好勝負だった。時計的にもすでに通用以上。前々走の戸塚記念(川崎2100m)圧勝から、その素質が全国区であることは証明済み。今年の3歳世代は中央や南関東で古馬重賞を制しており、この馬もその流れに続くか?
 5歳馬・エンパイアペガサスも簡単に負けるわけにはいかない。前走の絆カップ(盛岡ダ1600m)は終始、内に閉じ込められての5着。断然人気を裏切ったが、時計の速い盛岡でスローペースとなったことで、必ずしもマイル向きでないことを露呈してしまった形。2500mは今年4月の地方全国交流・オグリキャップ記念(笠松)で歴史的な大差勝ちを演じており、今度は望むところの距離。覇権は譲れない。
 3番手グループ。ストロングサウザーは2016年の佐賀記念(Jpn3)、マーキュリーカップ(Jpn3)という2000mのダートグレード競走2勝馬。実績では断然の存在だが、9月の東京記念(大井2400m)15着に続いて、10月の紅葉特別(盛岡ダ1800m)でも8着とまさかの凡退。2強に割って入る可能性を秘めるのはこの馬だが、ムードは良くない。

 5歳馬・チェリーピッカーはいい意味でズブさを増して、マイルから主戦場を中~長距離にシフトチェンジしてきた。春のみちのく大賞典(盛岡ダ2000m)でもエンパイアペガサスの2着を確保しており、未知の距離でも期待感は十分。
 ニットウビクトリーは夏に転入してきてから1.1.2.2.3着。前走の絆カップでも地元勢最先着を果たしており、きっちり自己の能力を出し切っている点は好感。ただし、中央4勝はすべて東京ダートの1400~1600mと好成績は左回りに偏っており、初の水沢でどんなレースを見せるのか、冬シーズンに向けて試金石の一戦となる。
 あとは前開催の霜月特別(盛岡ダ1800m)を快勝し、復調急のロジストーム。そして不来方賞3着とチャイヤプーンに続いた3歳馬・ムゲンノカノウセイ。長距離重賞にしては非常に興味深い、好メンバーが揃った。


(文:エイカン 内山達明)

岩手 エイカン

 

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