【開催見解】第1回盛岡競馬(5/12~21)

 令和元年度の第1回盛岡競馬は5月12日から前半3日間、5月19日から後半3日間の計6日間開催される。

 

 前半週の最注目レースは初日(12日)に行われる、3歳馬による準重賞競走『第24回はまなす賞』芝1600m。フルゲート=12頭に対して登録馬は11頭。

 今シーズンもこの競走から芝のタイトル戦がスタート。まずは昨シーズン4鞍行われた芝のマイル戦の活躍馬が中心となりそう。

 唯一の牡馬・マツリダレーベンはデビュー2戦目の若鮎賞こそ5着と敗れたが、9月の地方全国交流・ジュニアグランプリでは11番人気ながらリンゾウチャネルの2着と健闘。地元勢では唯一上位争いに加わった。そして10月27日のJRA認定競走を競り勝ち、芝で初勝利をマークしている。今春はダートのマイル戦を3戦して7.7.5着だが、内容は上げてきており、ここで本領発揮を期待したい。

 

 マリーグレイスはデビュー3戦目の若鮎賞を逃げ切り、ジュニアグランプリ5着→JRA認定競走7着。今春はダートの牝馬重賞・あやめ賞で3着と健闘しているが、ここにきて馬体が減ってきたのがちょっと気がかり。当日の気配に注意したい。

 サンエイフラワーは芝1000mの新馬戦を逃げ切って、若鮎賞2着→ジュニアグランプリ7着→JRA認定競走2着。このところナリを潜めているが、差す形が板についており、開幕芝で直線一気のシーンも。

 リュウノアイドルは若鮎賞を競走除外→ジュニアグランプリ6着ののち、10月13日のオープン戦(芝1600m)を矢のような末脚で差し切り勝ち。次開催のJRA認定競走でも3着に食い込んでいる。ダートでも2勝しているが、360キロ台の小柄な牝馬で、明らかに芝向き。良馬場で大きく狙ってみたい存在。

 別路線組。今春岩手にやってきたボルドープラージュはあやめ賞→日高賞を連続2着と高い実績通りの活躍を見せているが、芝は未経験。適性を試す局面となるが、賞金別定のここは牡馬より重い57キロの負担重量。ダート実績では抜けている実力馬だが、これがどう出るか。

 中央からの移籍初戦・3歳B2二組(水沢ダ1400m)を3秒7の大差勝ちと派手に決めたプチティアレは中央時代は5戦すべて芝を使われてきた馬。中山1600mの新馬戦3着から2200mまでの距離を使われ、未勝利ながらオールひと桁着順。母はフラワーカップを勝って桜花賞出走という芝の良血。一気にスターダムに躍り出る可能性も。

 最後に移籍初戦のトーセントルマリン。中央1戦→門別1戦のみのキャリアだが、素質を感じる馬体、そして競馬を見せており、非常に不気味な存在。

 なお、この競走の1~3着馬には7月7日に行われる重賞『オパールカップ』への優先出走権が与えられる。

 

 また、この日の第9競走(ダート1200m)と第10競走(芝1600m)に「南関東ジョッキーズフレンドリーマッチ」が行われる。フルゲート14頭で2競走の合計ポイントによって争われる。出場予定騎手は下記の通り。

 ●岡田  大(浦和)

 ●高橋 哲也(浦和)

 ●笠野 雄大(船橋)

 ●山中 悠希(船橋)

 ●千田  洋(大井)

 ●吉井  章(大井)

 ●山林堂信彦(川崎)

 ●田中  涼(川崎)

 ●山本 聡哉(岩手)

 ●村上  忍(岩手)

 ●高松  亮(岩手)

 ●山本 政聡(岩手)

 ●菅原 俊吏(岩手)

 ●鈴木  祐(岩手)

 2レースともに古馬B2クラスによる特別競走で、騎乗馬は抽選により決定する。

 

 後半週の最注目レースは4日目(19日)に行われる、3歳以上オープンによる準重賞競走『第20回あすなろ賞』ダート1800m。フルゲート=12頭に対して登録馬は20頭。

 ここから長距離路線のタイトル戦がスタートするが、マイラータイプの好調馬が多数登録しており、出走してくるようなら難解な一戦となりそう。

 前開催の重賞・シアンモア記念(水沢1600m)をスキップしたチェリーピッカーは昨年のこの競走の2着馬。一昨年のマイル重賞・青藍賞の勝ち馬だが、昨シーズンから徐々に長距離にシフトチェンジしており、現在はこれくらいの距離がベストのイメージ。休み明けの赤松杯3着からの臨戦過程も好感。

 昨年暮れに道営から移籍してきたスカイロックゲートは岩手に来てからは短~マイル路線を使われているが、もともと門別では6勝中5勝を1700~1800mでマークしてきた中距離の実績馬。こちらかに来てから戦法の幅を広げており、順調度でも他馬より優勢。課題は初体験となる左回りになるか?

 グランユニヴェールはここがB1からの昇級の形となるが、岩手では重賞3戦→4.5.5着だから実力はA級でも上位。3歳時には南関東でクラシック出走。1700mの京浜盃2着、1800mの羽田盃5着という実績があり、中距離がベストと思われる。

 やはりB1からA級に復帰するセンティグレードは船橋時代にオープン特別勝ちを含む、1800mで3勝の実績。こちらも昨年12月の移籍初戦でA級一組勝ちと、底力はここでもヒケをとらない。

 ステイヤータイプの実力馬・ダイワエクシード、ハドソンホーネット、コミュニティは流れが鍵になりそう。

 マイラータイプのロジストーム、サインズストーム、イーグルカザンはとにかく今春好調。あとは出走してくるか否か。

 最後に4歳の雄・サンエイキャピタル。6か月ぶりの前走・シアンモア記念で4着と敗れ、キャリア初黒星を喫したが、同期・チャイヤプーンを物差しにすると、この馬の素質も全国区。この稿締め切りの段階で出否は定かではないが、出走してくるようならガラリ一変の期待も。

 なお、この競走の1~3着馬には6月16日に行われる重賞『みちのく大賞典』への優先出走権が与えられる。

 

 

(文:エイカン 内山達明)

 

 

岩手 エイカン

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