【開催見解】第8回水沢競馬(12/7~17 重賞:寒菊賞、白嶺賞)

 2019年度の第8回水沢競馬は12月7日から前半3日間、12月15日から後半3日間の計6日間開催される。

 

 初日(7日)のメインレースは古馬B1級一組による一般競走『クリスマスローズ賞』ダート1800m。フルゲート=10頭に対して登録馬は12頭。

 中心は5歳馬・マイネルバローネになりそう。キャリアハイは昨年8月のA級二組勝ちという実力馬。ここにきて4戦連続連対と復調を示しており、現在のデキならA級復帰も間近と言ってよさそうだ。

 相手は先行型3騎=サンシャンペーン、ラブヴィサージュ、エンドゲームの中から、すんなり主導権を握った馬になりそう。距離適性が問われるような流れになった場合は底力あるモズリュウオウ、ノッキングオンの出番に。連下に押さえておきたいのはゴッドミラクルとサンエイフラワー。

 

 2日目(8日)のメインレースは古馬B2クラスによる特別競走『ディセンバーカップ』ダート1900m。フルゲート=12頭に対して登録馬は12頭。

 激戦区らしく混戦ムード。好調度なら3歳馬・ヤマトタケル、4歳馬・コログレッツォ、コウギョウネルソンの3騎が優勢だが、水沢の長距離戦向きと目されるミラクルメーカー、アイアムヒラケゴマ、それにエルドリッジといった実績馬の反撃が怖い局面でもある。

 波乱を呼ぶ可能性があるのは、ここが浦和からの移籍初戦となる3歳馬・トーセンスプモーニ。今年は順調に使い込めていないようだが、昨年の秋には大井の準重賞・ゴールドジュニアー3着、重賞・ハイセイコー記念6着という記録の持ち主。潜在能力に期待して先物買いしてみる手もある。

 

 3日目(9日)のメインレースは2歳馬による重賞競走『第18回寒菊賞』ダート1600m。フルゲート12頭に対して登録馬は13頭。

 負担重量が格付賞金300万円毎に1キロ増という別定戦。グランコージーは基礎重量から2キロ重い57キロを背負うことになるが、それでもの期待。4連勝で臨んだ前走の地方全国交流・南部駒賞(盛岡ダ1600m)は8着と初めて土がついたが、包まれたくない内目の枠が仇となって、ハイラップの逃げを打つハメになったという印象。この馬の機動力をもってすれば、小回り・水沢にコースが替わるのもプラスに作用しそう。

 相手にはここが移籍初戦となるシンボを強調したい。これまで道営代表馬として盛岡に3度遠征。ジュニアグランプリ(芝1600m)2着、知床賞(ダ1400m)2着、そして前走の南部駒賞が7着と、常に好勝負を演じており、この馬が岩手のタイトル戦線で通用することは岩手のファンもよく知るところだろう。

 次群はスピードタイプがズラリと揃ったことで展開が鍵になりそう。ここにきて戦法の幅を広げてきたホンコンノワール、サンエイキングダム、バイクミレーあたりに魅力を感じるが…。

 なお、この競走の1~3着馬には1月2日に行われる重賞『金杯』への優先出走権が与えられる。

 

 後半週の最注目レースは5日目(16日)に行われる、3歳以上オープン馬による重賞競走『第28回白嶺賞』ダート1600m。フルゲート=12頭に対して登録馬は15頭。

 中心はロジストームで動かない。前走の絆カップ(盛岡ダ1600m)も快勝しているマイル王だが、小回りの水沢コースでより強さを発揮するタイプ。水沢マイルはこれまで重賞ばかり4戦して3勝、2着1回。負けたのはあのベンテンコゾウだけだ。

 相手には3歳の快速馬・パンプキンズを指名。2番人気に支持された前走の絆カップは8着とゴール際で着を落としたが、前記・ロジストームに終始ピタリとマークされたもので、数値以上に展開がきつかった。それでも0秒9差とベタついておらず、得意の水沢コースに替わって、粘りを増してくる公算が高い。

 力勝負ならエンパイアペガサスも当然首位争い。マイルは明確に距離不足だが、水沢マイルはこれまで3戦3勝。同じマイル戦でも時計がかかる水沢の方が合っているのだろう。

 好調・ミスティカルは逆にマイルは少々長い印象だが、まだ伸びしろある4歳馬。今後へ向けて手ごたえを掴みたい一戦。

 他ではアドマイヤメテオ、センティグレードあたりに展開次第で上位進出の可能性。あとは登録のある3歳ナンバーワン・ヤマショウブラック。使ってくるようなら俄然、注目の存在となるが、目標は次開催のグランプリ・桐花賞(水沢2000m)ではないだろうか?

 なお、この競走の1~3着馬には1月6日に行われる重賞『トウケイニセイ記念』への優先出走権が与えられる。

 

(文:エイカン 内山達明)

 

 

岩手 エイカン

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