【開催見解】水沢競馬(2020/1/2~7 重賞:金杯、トウケイニセイ記念)
2019年度の第10回水沢競馬は1月2日から前半2日間、1月5日から後半3日間の計5日間開催される。
初日(2日)のメインレースは3歳馬による重賞競走『第45回金杯』ダート1600m。フルゲート12頭に対して登録馬は13頭。
正月恒例の名物競走。この世代のナンバーワン・グランコージーの登録がない定量戦となれば、12月9日の寒菊賞(水沢1600m)でグランコージーの2着を確保しているシンボが中心になる。この時期の若駒らしからぬ確かな末脚が武器。極端な先行馬有利の走路状態にならなければ凡退は考えにくい。
相手は寒菊賞で前記・シンボから0秒2差の3着に続いたナーリーが有力候補。その寒菊賞は最内枠が有利に作用した向きもあるが、賞金別定で他馬より1kg背負っていただけに、斤量面では今回の方が有利。
次群は実績ならバイクミレー、チャルメーラだが、冬の水沢シリーズとなって好調なのはオーゴンノカゼ、リュウワンティアオ。そして休み明けの前走をきっちりモノにしたフェイドハードは休養前にグランコージーと一騎打ちを演じたことがある素質馬。出走してくるようなら注目の存在となる。
2日目(3日)のメインレースは古馬B2クラスによる特別競走『初夢賞』ダート1400m。フルゲート=12頭に対して登録馬は12頭。
明け4歳の素質馬・ジェイケイブラックが前開催の銀嶺賞で7着と大凡退したことが予想を難しくしている一戦。その前走はB1の特別戦で相手も強かっただけに巻き返す可能性は十分にあるが、小回りコースでは過信できないタイプなのかもしれない。
ラブミーボーイは短距離戦で圧倒的なスピードを披露。さすがはラブミーチャンの仔という印象。そして旧地実績からまだまだお釣りがありそうなタイトルリーフ。以上3頭で上位を形成することになりそうだ。連下にヒロノカチドキ、プラネットナインが続く。
後半週。3日目(5日)のメインレースは古馬B1クラスによる特別競走『ゴールデンジョッキーズシリーズ第3戦』ダート1900m。フルゲート12頭に対して登録馬は20頭。
リーディング上位騎手が3戦で争う、騎乗馬完全抽選のシリーズ最終戦。第2戦を終えてのポイントは以下のとおり。
1位 村上 忍 35点
2位 菅原 辰徳 26点
3位 山本 聡哉 25点
4位 鈴木 祐 22点
5位 高橋 悠里 15点
6位 山本 政聡 14点
7位 坂口 裕一 10点
8位 阿部 英俊 10点
9位 岩本 怜 8点
10位 高松 亮 7点
11位 陶 文峰 4点
12位 菅原 俊吏 3点
1着で20点が加点されるので現在4位につける鈴木祐騎手まで総合優勝の可能性がある。
馬の方は好調度と距離適性でエンドゲーム、ヴェリイブライトが有力候補。次群はゴッドミラクル、マイネルバローネ、サンエイフラワーあたりが差なく続く構図。
4日目のメインレースは4歳以上オープン馬による重賞競走『第19回トウケイニセイ記念』ダート1600m。フルゲート=12頭。この開催のメイン競走だが、年末年始の変則開催のため、この稿締め切りの段階でメンバーは発表されていない。
主役候補は大晦日のグランプリ・桐花賞を回避したロジストーム、パンプキンズ。ともに小回りのマイル戦は最も得意とする条件。年末年始は先行馬に有利な走路状態になることが多いだけに、展望としては逃げるパンプキンズ、追いかけるロジストームの首位争いになりそう。あとは前開催の移籍初戦を回避したブルージェット。大井のA2クラスからの転入だけに、出走してくるようならいきなりの期待がかかる。
(文:エイカン 内山達明))