【開催見解】金沢競馬 県営第18回[通算第21回](3/19・22・23)
冬季休催期間を終え、いよいよ金沢競馬が始まります!
今年の主な変更点は「石川ダービーの新設(6月20日の予定)」「伝統の長距離重賞・北國王冠(11月12日)が全国交流に」。より一層、盛り上がることを期待したいものです。
さて、平成28年度分の開催ではあるが、実質の開幕戦。3月19日(日)、22日(水)、23(木)の3日間で行われます。変則的な日程ですので、ご注意下さい。
重賞は組まれていないものの、2017年度の格付け方式で行われ(2015年4月1日以降の賞金額を基準に編成)、昨年のクラスとは大幅に顔ぶれが変わるのが見所。(今年は編成方法に大きな変更はありません)
数回の積雪はあったものの、この冬は驚くほど雪が少なかった。2月上旬から馬場で乗り込んでいる厩舎も見かけられたことからも、極端な乗り込み不足ということはなさそうだが、遠征帰りの馬や転入馬など冬季にレースを使った馬が強い傾向は例年のこと。この点は強く意識したい。また、仕上がり途上の馬が多いレースは、ロスの大きい競馬をした馬がバテるケースも多い。その辺りも考慮した馬券作戦がオススメ。ちなみに、昨年の春ほど極端に重い馬場ではないと推測。
なお、A級競走のクラス名称が以下のように変更されていますので、ご注意下さい。
従来のA1 → A1-1組
従来のA2 → A1-2組
従来のA3 → A2-1組
従来のA4 → A2-2組
そして騎手の減量規定が変更され、栗原大河騎手と柴田勇真騎手は斤量減が復活。100勝に到達するまでは☆印の1キロ減になります。
19日(日)のメイン(10R)は「準重賞 若駒賞」(3歳・1500m・発走17:10)
1番 エングレイグ 吉原寛人
2番 グローリアスザッツ 葛山晃平
3番 ナゲッツ 池田敦
4番 ゴールドハリアー 平瀬城久
5番 ディターミネイト 田知弘久
6番 ベアームート 吉田晃浩
7番 アポロノリュウジン 藤田弘治
8番 グローリアスアリア ☆柴田勇真
9番 コパノマックレーン ☆栗原大河
10番 サイレンスディガ 松戸政也
11番 サッキーヘラクレス 中島龍也
今年新設された3歳限定の準重賞。遠征していたヤマミダンスは休養中、移籍して2走後に金沢に戻ってきたヴィーナスアローは20日(月)JRA中山「フラワーC」に遠征。ツートップ不在の一戦となるが、今年の飛躍が期待される面々の争いは要注目。
牡馬ナンバー1の呼び声の高かったサッキーヘラクレスの奮起に期待したい。冬場は大井に移籍して2走。6着・7着という結果も、悲観する内容ではなく、当地に戻れば期待できる水準。冬季休養馬より息の保ちの点でも優位に立つし、追い切りの感触などからも不安はなさそう。昨季の重賞等で見せたモロさを見せなければ能力で上回る今回の顔ぶれ。
立ち直ればゴールドハリアーも面白い。昨季後半は疲れもあったはず。休養効果で本来の能力を発揮なら上位争い必至。昨年のヤングチャンピオン3着馬サイレンスディガもこのメンバーなら能力上位。成長が見られるナゲッツ、好素材の牡馬アポロノリュウジンも展開一つ。穴ならレースでの折り合いなどに進境が見られた場合のベアームート。
22日(水)のメイン(11R予定)は「おかげさまで10周年!楽天競馬賞」(A1-2・1500m)
ヒカルカミヒコーキ、スーパーフレア(再転入)、デルマチョウスケ(転入)、ジュエリーハンター、シンプリースパーブ、コスモマイギフト、プレゼンスブルー(転入)、セルリアンラッシュ、メイカーズムービー、デルマサンダユウ、ビュウイモン、ムーチャスエルテ、が出走予定。
実績的には、1500m以下なら屈指の存在ヒカルカミヒコーキ、当地上位ランクの実力コスモマイギフト。共にそれなりに動ける感触には映るが、冬休み明けがどう出るか。その点で遠征帰り・末脚鋭いデルマサンダユウも好レースに持ち込めそう。多頭数と展開がどうかだけ。底を見せていないメイカーズムービー、地力十分セルリアンラッシュのレースぶりも楽しみ。他で警戒したいのは昨季案外だったムーチャスエルテの変わり身。中央時に見せた高い能力を思えば、立ち直れば好走して不思議ない。
23日(木)のメイン(11R予定)は「オッズパーク杯」(A1-1・1500m)
ジャングルスマイル、ブライトエンプレス、トゥヴァビエン(転入)、トウショウプライド、トニーポケット、エトワールドロゼ、スマイリーキュート、カフジスター、エムティサラ、タツミリュウ、カノープス(再転入)、アイナ、が出走予定。
JRA1000万下から転入のトゥヴァビエン以外は昨季と大きく変わりない顔ぶれ。そのトゥヴァビエンとエムティサラ(冬季は園田に移籍して4走)を除く10頭は冬休み明け。11歳となったジャングルスマイルもまだまだ健在で、北國王冠勝ち・中日杯も小差3着トニーポケットもいるが、共に距離不足などを思うと絶対的な存在とも言えない。注目は昨年の開幕1500mを制しているトウショウプライド。昨年1500m(3.0.0.1)の成績で、着外は大きな出遅れ。順調そうでもある。
(文:競馬カナザワ 大井 明洋)