【開催見解】金沢競馬 県営第4回[通算第4回]前半(5/7、5/9)
2017年度・第4回の金沢競馬は、5月7日(日)、9日(火)、14日(日)、16日(火)の4日間。重賞は組まれていないが、9日(火)には各地の腕達者なジョッキーが集結する「SJTワイルドカード」が行われる楽しみな開催。ここではその前半週の展望を。
7日(日)のメイン(最終11R)は「妙成寺五重塔まつり賞」(A2・B1特選B 1,400m)
1番 メイショウオニグマ ☆栗原大河
2番 シゲルエチゴ 中島龍也
3番 ケープオブホープ 藤田弘治
4番 ムチャチャマヒカ 桑野等
5番 ステージナーヴ 田知弘久
前開催B2~C1の勝ち馬が集結していたものの、ほぼ全馬が連闘の日程だったため回避馬続出、残念ながら5頭立てに。それでも全馬実力拮抗。簡単ではない一戦だ。
再度逃げならメイショウオニグマが押し切れないか。
ようやく自分の競馬が叶った前走は渋太さ発揮の勝利。昨年までA3~A4で勝ち星もある実力馬だけに、クラス云々は関係なく、ハナを切れる枠順と顔ぶれだけに期待していいはず。
末脚強烈ステージナーヴも当然首位候補。開幕から気配は良かったが、当初2戦は差しの届かない馬場・流れ、イレ込みで力を出し切れなかった。
ここ2走は勝ち馬が強かったものの持ち味発揮の2着→2着。1,400m短縮の少頭数がどうかだけで、今なら崩れぬはず。
前走3着も一旦は先頭に立った好内容ムチャチャマヒカも上昇ムード。1着→3着の桑野騎手との相性も良さそうだ。連闘でも馬体を維持して同じだけ走れれば展開一つ。
7日(日)の10Rには「A2・B1特選C 1,500m」も行われる。こちらも連闘ばかりだが、前走5着以下の面々で混戦に。中でも、前走は重目で失速マジックベルの巻き返しと前走好内容コトノツヅミネに注目を。
9日(火)は各地のリーディング2位だった騎手と推薦騎手12名が本戦出場を賭けて戦う「SJTワイルドカード」の第1戦と第2戦が行われる。
五十嵐冬樹(北海道)、阿部龍(北海道)、村上忍(岩手)、山崎誠士(川崎)、青柳正義(金沢)、吉原寛人(金沢)、向山牧(笠松)、岡部誠(愛知)、田中学(兵庫)、吉村智洋(兵庫)、赤岡修次(高知)、鮫島克也(佐賀)と本戦以上とも言える豪華なラインナップとなっている。
まず第1戦の9Rは「ブロンズサドル賞」(A2・B1 1,500m)
トリフェーン、ヒャダルコ、キホンハシコ、アウズ、シーユーアゲン、リバイブビート、トゥルースカイ、トゥーレドゥー、チャームドライフ、ステイクロース、ミヤギデュランダル、ウインバース、が出走予定(回避馬が出た場合はマイネルエルピス、ワタシヲミテネ、タイセイマリーン、ウインドワルツの順に繰り上がる)
やや不安定な面のある馬が揃った印象が強く、抜けた馬も見当たらない。通常のレースで組まれたとしても難しいメンバー構成の上に、出方・展開が読みづらい騎手戦。正直、評価が定まらないが…。
狙ってみたいのはチャームドライフ。昨季までA3~A4好走多数の実力馬。使いつつ上向きムードで、決して気配は悪くない。近走よりメンバーが楽になったのは大きく、前走の忙しい1,400mから1,500mになるのも絶好。スムーズに運んで気難しさを見せなければ。
シーユーアゲンも脚力上位。順調さを欠いた後だった前走も2着を確保したが、今回の方が順調とのこと。好走の絶対条件は内ラチ沿いを回ってくる競馬。それが叶えばメンバー的に勝ち負け必至。
キホンハシコも今季2戦より相手と展開は楽になり、理想の先行策が見込める。2開催の休み明けになる点がどうかだが、その間の乗り込みはマズマズ。前走だけ走れば好勝負。
気性的に乗り難しいが実力上位のアウズ、トゥルースカイはスンナリ立ち回れれば頭まで。今季は自分の力は出しているステイクロース、ヒャダルコも前走より相手が楽になり怖い。ゲートや展開次第の面はあるがトリフェーン、ミヤギデュランダルも馬券圏内十分。
続く第2戦の10Rは「ブロンズホイップ賞」(A2・B1 1,900m)
ドゥスール、ショウナンバスター、ヒロノプリンス、スズトラッド、タイキガラハッド、クラシカルノヴァ、エイダイサンデー、リッシンハレルヤ、ドロダンゴ、オイヌサマ、ビュウイモン、ベニバナオンリー、が出走予定(回避馬が出た場合はエスペランデュー、ウエスタンソレイユの順に繰り上がる)
こちらはA2~B1では上位の実力馬が集結しすぎたとも言える。圏内多数で予想が難しい。1,900m適性と先行争い・道中の動きが大きなポイントになりそう。
その中でも一番手は元中央オープン馬クラシカルノヴァ。2,500mの名古屋グランプリ2着など1,800m以上で活躍。本来この距離は歓迎。連闘を避けた中2週で不安ない臨戦過程。今季1敗は超ハイペースを早めに抜け出した展開のアヤ。普通に走れば結果は付いてくる。
実力通りの今季3戦3勝タイキガラハッドはここでも地力上位だが、本来短距離向き。1,900mを耐えられるかがだけがポイントで、マイペースに持ち込めるかどうかだ。
同じ金田厩舎のスズトラッドも揉まれない展開に持ち込めれば上位必至。中央1勝はダート1,800m。前走は忙しい流れに泣いた感もあり、こちらは距離に大きな心配はないか。
前回は1,400mの大外枠が厳しかった感あるショウナンバスターも前進必至。A2勝ちなど地力上位は言うまでもない存在。うまく脚を引き出せれば突き抜けまで。
今春の末脚が目立つリッシンハレルヤも面白い。展開に左右される脚質ではあるが、ハマれば3走前クラシカルノヴァを撃破。届く流れになるかどうかだけ。
A1勝ち実績ある距離歓迎ヒロノプリンス、まだ伸びしろあるオイヌサマも圏内だ。
(文:競馬カナザワ 大井 明洋)