【開催見解】金沢競馬 県営第5回[通算第5回]前半(5/21・23 重賞:北日本新聞杯)

2017年5月20日

 2017年度・第5回の金沢競馬は、5月21日(日)、23日(火)、28日(日)、30日(火)の4日間。ここでは前半週の展望を。

 

 21日(日)のメイン10Rは「重賞 第25回北日本新聞杯」(3歳・1700m・JBC協会協賛バトルプラン賞) 3年前からこの時期に定着した春の3歳ナンバー1決定戦。今後の金沢競馬を盛り上げてくれそうな若駒が顔を揃える注目の一戦だ。今年は「石川ダービー」が新設されたことで、JRAでいう皐月賞的な位置づけになったと言えるだろう。

 過去5年の勝ち馬は…

 2012第20回 アルドラ(牝3)…藤田弘治 1番人気 良・1分50秒6

 2013第21回 フレアリングメテオ(牡3)…青柳正義 1番人気 稍・1分52秒7

 2014第22回 ディアブレイズン(牡3)…平瀬城久 2番人気 良・1分50秒9

 2015第23回 エムティサラ(牝3)…青柳正義 3番人気 良・1分51秒6

 2016第24回 バーバリライオン(牡3)…田知弘久 1番人気 良・1分53秒3

 混戦と言われる年は小波乱の結果(3連単1万円台)になることもあったが、比較的力差のハッキリとしたメンバーになることが多く、過去をさかのぼると大荒れの結果は少ない。が、2014年は3連単219220円(3着馬が人気薄、馬単は2680円)、2016年は3連単52320円(2着と3着が人気薄)と、ヒモ穴の高配当が増加中。2005年のシャインカイザーや2008年のノーブルシーズは、のちに古馬オープン重賞でも活躍するが、当時はまだ抜けた存在ではなかった(共に5番人気)。生え抜きや2歳時から在籍の牡馬が3歳春を迎えて急上昇する傾向には最も注意が必要。

 今年のメンバーは

 1番 グローリアスザッツ 牝 吉田晃浩

 2番 サッキーヘラクレス 牡 中島龍也

 3番 ゴールドハリアー 牝 桑野等

 4番 ラブフルーツ 牝 西森将司

 5番 ディターミネイト 牡 松戸政也

 6番 ヤマミダンス 牝 青柳正義

 7番 レソルテ 牝 堀場裕充

 8番 ベインオブゴールド 牡 田知弘久

 9番 アルタイルキララ 牝 塚本雄大

 10番 アポロノリュウジン 牡 藤田弘治

 11番 ナゲッツ 牝 吉原寛人

 12番 ジェリーロラム 牝 栗原大河

 

 他地区遠征も含む重賞4勝のヤマミダンスが登場。地元馬同士なら主役は当然この馬。気になるのは前走の名古屋・東海クイーンカップ9着大敗だが、敗因は休養明けで万全の状態とは言えなかったことと、出遅れての揉まれ弱さの両方だろう。まず中間の状態だが、ハードな攻めを封印して調整し、減っている馬体は少し回復の見込み。少なくとも前走の直前より見た目にも態勢はいい。他に先行したい馬も多く、展開的には楽観はできないものの、スタートさえ決まれば実力を示してくれるはず。

 続くのは自在なレース運びと鋭い決め手で連勝中ナゲッツ。今は良馬場だと内目を立ち回らないと厳しい馬場傾向だが、前走のように内々を立ち回れれば心配ない。これ以上の馬体減は避けたいものの、中間も攻めながら維持。これなら大崩れは考えづらい。

 まだ未完成ながらも3連勝中レソルテも楽しみ。渋太い伸びを見せた前走内容なら距離延長は問題ないはず。1開催パスしての臨戦過程だが、これまでより攻めた調整も好感。3~4コーナーで少しモタつくような面をカバーできる立ち回りができれば上位争い。

 ここまで挙げた3頭は牝馬。この重賞で牡馬が全滅のケースは記憶になく、意地を見せてほしいところ。道営で1勝後は伸び悩んでいたディターミネイトだが、気性面の進境が確かな1着→4着→2着で、気配も良好。距離が延びることで極端に揉まれる展開やロスのある競馬が避けられれば更に前進を見せていい。サッキーヘラクレスは元々期待の大きかった生え抜き牡馬。揉まれると走る気を欠くかの内容が多かったが、前走でブリンカー着用の効果が見られただけに、プラスに出るはずの距離延長で一発警戒。ベインオブゴールドも逃げて割増を惜敗の前走で実証し、ここも行き切れるようなら見せ場以上も。

 

 23日(火)のメイン(9R予定)は「JRA交流 金沢城賞」(4歳以上・中央500万下・金沢A2以下・1500m)

 JRAからは、スマートダイバー、マルクデラポム、ショークール、カシノサクセス、ツーエムカイザー、ワンダーウノ、が出走予定。

 金沢からは、トウショウギフト(転入)、エムフェイス、セルリアンラッシュ、カトラス(転入)、ヒロノプリンス、メイカーズムービー、が出走予定。

 今回の地元勢は層が厚く、JRA勢のみの争いにはならないはず。

 中央1600万下で好走のあるトウショウギフトは、むしろ恵まれたとも言える条件。雄大な馬体も目に付き、入念に調整されての当地初戦。むしろ心配はアテにならない傾向のある気性面だろうが、地力を示してほしいもの。

 同じく転入のカトラスも中央3勝・1000万下好走、直前の兵庫ではA2勝ち。こちらも力上位だ。ビシッと追い切られて臨める点も好感。もう少し長い距離で先行が理想だけにモロさを出さないか心配もあるが、展開一つのはず。

 昨季A1勝ちで前走2着のヒロノプリンスも力を引き出せれば見劣らず、中央時に園田で交流勝ちあるセルリアンラッシュも距離短縮歓迎で揉まれなければ力は通用。

 JRA勢では、第3回4月25日の当地交流2着スマートダイバーが再度参戦。落ち着いて臨めて同じだけ走れれば首位争い必至。 マルクデラポムは1200m以下向きで1500mが鍵にはなるが、500万下3着2回の戦績は上位。当地で未勝利勝ち・中央で500万下勝ちの実績ツーエムカイザーも良績多い交流戦で先行なら大崩れはないはず。

 

 

(文:競馬カナザワ 大井 明洋)

 

金沢 カナザワ

 

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