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【開催見解】金沢競馬 県営第11回[通算第13回]前半(9/10・12 重賞:サラブレッド大賞典)

2017年9月9日

 2017年度・第13回の金沢競馬は、9月10日(日)、12日(火)、17日(日)、19日(火)の4日間。ここでは前半週の展望を。

 

 10日(日)のメイン11Rは「重賞 北陸四県畜産会長賞 第52回サラブレッド大賞典」(3歳・2000m・1着賞金250万円・スマートファルコン賞)

 秋の3歳チャンピオン決定戦としてお馴染みのレース。2012年から距離が1900mから2000mに、2014年から施行時期が10月から9月に。大半が未知の距離に挑んでいたが、今年は同じ2000mの石川ダービーが新設されたことによって少し様相が変わり、5頭が距離を経験済み。(この重賞が行われる開催で3歳戦は終了。次回から3歳馬は一般編入。)

 

 過去5年の優勝馬・勝ちタイム・配当などは

 2012年 アルドラ(2番人気・米倉知)・・・前走・A3 2着

      良 2分11秒8 馬単9390円 3連単215110円

 2013年 ポセイドン(1番人気・吉田晃浩)・・・前走・3歳A3 1着

      稍 2分12秒1 馬単3470円 3連単21870円

 2014年 ケージーキンカメ(1番人気・平瀬城久)・・・前走・イヌワシ賞2着

      良 2分12秒0 馬単1150円 3連単7230円

 2015年 ライブザドリーム(4番人気・鈴木太一)・・・前走・3歳A1 1着

      不良 2分13秒3 馬単4600円 3連単36010円

 2016年 スマイリーキュート(5番人気・桑野等)・・・前走・加賀友禅賞・競走中止

      良 2分15秒3 馬単7820円 3連単90380円

 

 過去1番人気で勝った馬の大半はこの時点で既に重賞勝ちがあるという共通点も。2012年の牝馬アルドラも春に北日本新聞杯を勝っていた。古馬A級で好走歴ある馬の好走率も高い。ただ、下のクラスで好成績を挙げて臨んだ馬も好走。実績もしくは勢いが必要か。

 かつては金沢デビューの生え抜き馬が強かったが、今は中央出身馬が優勢で、過去10年で5勝(2009年セイリュウザクラ、2010年ナムラアンカー、2011年ナムラダイキチ、2013年ポセイドン、2014年ケージーキンカメ)・2着8回(2008年トラブルメーカー、2009年ヒカルサプライズ、2010年マイネキラ、2011年サーストンヴィンス、2012年ヤマカツティラノ、2013年マイネルリボーン、2014年デューイ、2016年ウインプリマ)。他地区地方からの移籍馬は出走数自体が少なく、2016年スマイリーキュート(道営→浦和)が勝ったくらい。

 牝馬は過去10年で2勝・2着3回。近年、勝ったのは2002年トゥインチアズ、2006年チヨノドラゴン、2012年アルドラ、2015年ライブザドリーム、2016年スマイリーキュート。ここ2年を除けば古馬オープンでも活躍の実力馬ばかり。

 今年のメンバーは

  1番 ヴィーナスアロー  牝(金沢デビュー)  吉原寛人

  2番 カトリーヌスリジエ  牝(金沢デビュー)  青柳正義

  3番 ヤマミダンス  牝(金沢デビュー)  藤田弘治

  4番 アポロノリュウジン  牡(JRA出身)  西森将司

  5番 バトルオサンナ  牝(JRA出身)  堀場裕充

  6番 ゴールドハリアー  牝(金沢デビュー)  桑野等

  7番 サッキーヘラクレス  牡(金沢デビュー)  中島龍也

  8番 アマゾンダンス  牡(兵庫出身)  藤本現暉(大井)

  9番 デルマキミコイシ  牡(JRA出身)  平瀬城久

 10番 ユメヲノセテ  牝(道営出身)  葛山晃平

 11番 ムーンファースト  牡(金沢デビュー)  栗原大河

 12番 レオネル  牡(JRA出身)  田知弘久

 

 今年は半数が金沢デビュー馬で、すべて有力候補。4つの3歳重賞はヤマミダンスが中心だったものの、それぞれ勝ち馬が違う結果に。5月の北日本新聞杯(1700m)はヤマミダンスが逃げ切って2~3着は差し浮上、6月の石川ダービー(2000m)は超ハイペースでヴィーナスアローなど差し馬が1~3着、8月のMRO金賞はムーンファーストが逃げ切り、2着は3番手のヤマミダンス、3着は2番手の笠松馬で前残り決着。どれも名目上はハイペースだが中身は違う競馬。有力馬は5頭と見るが、ここにきての上昇度は当然ながら、「昨今の最内が有利すぎる馬場」「展開」も結果を大きく左右しそう。

 1枠を引いたダービー馬ヴィーナスアローを狙いたい。石川ダービーを勝った時も3月以来で万全とは思えなかった。ようやくここにきて体つきが良くなり、ビシッと追い切れるように。見た目にも上向きは明らかだ。前開催1300mには目もくれず、ここ1本に絞ってきた点も好感。鞍上は先週のイヌワシ賞で驚きの逃げ戦法に出て勝ち切るなど今の馬場を熟知した乗り方が光っている吉原騎手。道中インで流れに乗って抜け出してくると見た。

 ヤマミダンスも石川ダービーは厳しすぎる展開、MRO金賞は外が不利な馬場、前走・加賀友禅賞は距離不足の上にスタートで大きくつまずいた。明確な敗因はあるし、攻め内容や体つきは夏以降の方が良くなっている。3連敗したことで気楽に思い切ったレースもできる立場にもなった。先行争い一つのはずだ。

 MRO金賞の逃げ切り勝ちで潜在能力の高さと長距離適性を示した今年デビューの牡馬ムーンファーストも当然有力。サッキーヘラクレスに敗れた前走は1400mで展開のアヤ。一転しての外枠で対処が難しくはなったが、どんな競馬でもできる強味を生かせれば。

 サッキーヘラクレスは差す競馬で北日本2着、ダービー3着。その後の方が立ち回りは器用になっており、牡馬らしい進化を遂げている。距離や中間の状態に不安はない。うまく立ち回れば好勝負になるはず。

 気温上昇で調子を上げたゴールドハリアーも北日本3着、ダービー2着の末脚は重賞に手が届くレベル。距離不足の前走も最後は際どく迫ったが、この距離でこそ良さが出る。道中をうまく運べれば面白いはずだ。

 

 

 12日(火)のメイン11Rは「準重賞 中京スポーツ杯 恋路賞」(B級・1400m)

 コウユーカゲムシャ、クラルテアンジュ、クレバーフォース、バルバムーシュ、ステージナーヴ、キホンハシコ、シーユーアゲン、サーストンマイアミ、ケープオブホープ、オレカーニバル、スガノタイトル、ティアップアラシ、が出走予定。明確な差はない拮抗メンバーで非常に難解。多頭数の捌きや1400m適性が重要になる。

 道中で内ラチ沿いを走る展開という条件付ながら最も堅実なのはシーユーアゲン。元々距離は短い方がよく、今季2度の1400mは3着・2着で共に0秒1差。

 クレバーフォースは逃げに持ち込めば前走のように強い。1400mに短縮も、むしろ近走より速い先行馬は少ない感があり、自分の形になっていいはず。

 前走が致命的な出遅れから3着のサーストンマイアミも待望の距離短縮。甘くなっていた近走1500mでも他と小差なのだから、スタートさえ決まれば好勝負必至。

 勝ち星のない距離だがクラルテアンジュも走力的には勝ち馬候補。遠征から中1週での疲れがなければ展開一つ。

 走りが良くなっているコウユーカゲムシャも前走でクラスにメド。安定している1400mで走る気を引き出せば上位必至。

 

 

(文:競馬カナザワ 大井 明洋)

 

金沢 カナザワ

 

 

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