【開催見解】金沢競馬　県営第13回[通算第15回]後半（10/15・17　重賞：金沢シンデレラカップ）

 

　2017年度・第15回の金沢競馬は前半週が終了。残すは後半週、10月15日（日）、17日（火）の2日間。

 

　15日（日）のメイン10Ｒは「手取川サーモンフィッシング特別」（A1-2・1,400ｍ）

　１番　クランキングアップ　▲塚本弘隆

　２番　ショウナンバスター　桑野等

　３番　アイナ　吉原寛人

　４番　エムティサラ　青柳正義

　５番　スガノランバダ　米倉知

　６番　シンプリースパーブ　平瀬城久

　７番　コスモマイギフト　池田敦

　８番　カフジスター　堀場裕充

　９番　ヤマカツトップガン　中島龍也

　10番　スマイリーキュート　藤田弘治

　11番　イワヌガハナ　田知弘久

 

　「このクラスでは珍しい1,400ｍという距離」「強い5連勝中ヤマカツトップガンの走り」がポイント。スガノランバダ、ヤマカツトップガンのどちらが逃げるのか、または他の馬も先行争いに参戦するのか、など展開も重要に。水曜に砂を補充した後に雨が降った金沢地方だが、それによって馬場状態になるかも気になるところ。

　ヤマカツトップガンはいつも通り間隔を開けつつの出走。この方が結果もいいし、中間もしっかり攻めており問題ない。単純な時計や強さ、馬体のスケールは通用必至だけに、これまでと違って逃げられなかった時にどうかだけ。番手でも対応できるはずだが…。

　快足スガノランバダはヤマカツより内の枠を引いて行き切る構えか。前走で1,700ｍを圧勝したが、気性や戦績的に短距離向きは間違いなく、今回の方が適距離。連勝も十分。

　距離的に穴っぽい存在はイワヌガハナ。転入後８着→12着→10着だが、1,700mでの話。中央２勝は1,200ｍ（ダートと芝）で、気性や折り合い面を思えば短距離でこそ。力が足りないわけではないし、デキも決して悪くない。スタートから上手く運べれば一変あり得る。

　少し距離不足ではあるが、アイナ、ショウナンバスター、クランキングアップの中川雅之厩舎の3頭も上位必至の実力とデキ。特にアイナの前走は大外を回るロスも響いた0秒3差。このメンバーなら立ち回り一つのはず。

 

　

17日（火）のメイン11Ｒは「ＧＲＡＮＤＡＭＥ－ＪＡＰＡＮ2017　重賞　北國新聞社杯　第２回　金沢シンデレラカップ」（２歳牝馬・地方全国交流・1,500ｍ・１着賞金300万円）

　新設された昨年（2016年）の成績は

　１着　ヤマミダンス（金沢）青柳正義　１分36秒２（稍重）

　２着　アンジュジョリー（北海道）吉原寛人　２馬身

　３着　ヴィーナスアロー　田知弘久　アタマ

　馬単１３５０円　３連単４０１０円

 

 

　道営馬3頭ｖｓ地元2頭の争いだったが、後に東京プリンセス賞を勝つ道営馬をヤマミダンスが撃破。

　また、今年も４頭いる園田プリンセスカップから参戦した馬は

　フィールザファイア…園田ＰＣ２着→４着

　イケノアサ…園田ＰＣ４着→５着

　シリーズの性質上、このローテの馬が多くなるのは必然だが、昨年に関しては地元馬と別路線の道営馬が上回った。

　さて、今年のメンバー他地区からの出走予定馬は

　サラヒメ（道営）…吉村智洋（兵庫）

　アクアレジーナ（大井）…赤岡修次（高知）

　エグジビッツ（道営）…中島龍也（金沢）

　エンジェルアイドル（兵庫）…大山真吾

　ビジネスライク（道営）…吉原寛人（金沢）

　ヒロ（道営）…吉田晃浩（金沢）

　金沢からの出走予定馬は

　シオジスター、カトリーヌエミュー（回避の可能性あり）、ロンプフェイス、ブラックセドナ、アイムホームが出走予定。（登録のあったウインドエスカリエは回避予定）

　比較は難しいものの、昨年ほど強い馬は出てきていない金沢馬は少々厳しい？ハイレベルな道営勢の争いになりそう。

　初の遠征さえ問題なければビジネスライクの能力が上と見た。連勝で挑んだ前走フローラルＣは上位も強力。４角で勝ち馬にマクられて厳しくなったものの、後方から押し上げた脚に非凡な能力を感じさせた。当初の1,200ｍから1,500ｍ→1,700ｍと距離を延ばして走りが良くなった経緯や強い内容、そしてメンバーレベルを思うと、園田ＰＣ組以上と判断。

　園田プリンセスＣを勝ったサラヒメも当然有力。スタート後や直線入り口で追われてからの動きを見る限り追って味があり、少し距離が延びても問題なさそう。馬格や気性的に再度の長距離輸送がどう出るか心配はあるものの、スンナリの展開に持ち込めれば好勝負。

　前走・園田は3着だったエグジビッツだが、好位の内々にいた4コーナーから直線入り口で少しゴチャついたし、決してスムーズに捌けていなかった。少なくとも2着馬と差は感じない内容。2・3走前は相手が強すぎて大敗も、このメンバーなら展開一つのはず。

　2番人気の前走・園田で後方に置かれて６着に終わったアクアレジーナの巻き返しにも注目。初めての遠征競馬や大外枠でヨレた発馬も影響。落ち着いて好位より前で運べば…。

　地元勢ではプリンセスＣを勝ったシオジスターに期待。他地区馬の出方や、少々不安定なスタート次第の面はあるが、3戦3勝の逃げに持ち込めれば。

 

（文：競馬カナザワ　大井 明洋）