【開催見解】金沢競馬 市営第3回[通算第18回]後半(11/26・28 重賞:金沢ヤングチャンピオン)

2017年11月25日

 2017年度・第18回の金沢競馬は前半週が終了。残すは後半週、11月26日(日)、28日(火)の2日間。

 

 26日(日)のメイン(9R)は「テレビ金沢杯 重賞 第20回金沢ヤングチャンピオン」(2歳・JRA認定・1700m・1着賞金300万円・エスポワールシチー賞)

 金沢プリンセスカップ、金沢シンデレラカップ、兼六園ジュニアカップ、と行われた2歳重賞の最終決戦。第6回までは正月に行われていたが、2004年の第7回以降から12月頃に実施されている2歳王者決定戦。なお、2011年からは転入馬の出走も可能となった。

 過去10年の優勝馬・勝ちタイムは

  2007第10回 ソルトバイオ(牡・5番人気)…畑中信司 不良・1分53秒6

  2008第11回 キヌガサダイヤ(牝・7番人気)…堀場裕充 不良・1分53秒5

  2009第12回 ファインスター(牝・2番人気)…鬼束亮 重・1分50秒9

  2010第13回 ザハヤテオー(牡・2番人気)…吉原寛人 不良・1分53秒1

  2011第14回 ジュウワンブライト(牝・1番人気)…吉原寛人 重・1分51秒2

  2012第15回 ミカワジェイド(牡・7番人気)…吉田晃浩 不良・1分52秒5

  2013第16回 イグレシアス(牝・1番人気)…吉原寛人 不良・1分51秒0

  2014第17回 アロマベール(牡・1番人気)…平瀬城久 不良・1分51秒6

  2015第18回 ヤマノカミ(牡・1番人気)…佐藤友則(笠松) 不良・1分50秒3

  2016第19回 ヤマミダンス(牝・1番人気)…青柳正義 不良・1分51秒9

 牡馬・牝馬の有利不利はない。圧倒的な人気を集めた馬は期待通りに好時計で勝っているが、混戦の年ほど波乱の結果が多い。3連単導入の2003年以降、14回中6回が万馬券決着で、2004年が317770円、2007年が212240円、2008年が2189870円と大荒れも多々。成長途上で適性の定まっていない2歳馬が初の1700mに挑んだことも関係しているだろうが、2013年以降は平穏な決着(2016年は3着が人気薄で3連単7500円)。

 今年の出走馬は

  1番 ノブイチ 中島龍也

  2番 フウジン 佐藤友則(笠松)

  3番 マナレア 栗原大河

  4番 ブラックセドナ 田知弘久

  5番 アイペイリッチマン 鈴木太一

  6番 シオジスター 池田敦

  7番 サツキブライド 吉田晃浩

  8番 アイムホーム 葛山晃平

  9番 カトリーヌエミュー 青柳正義

 前回の兼六園JCは最終的に牡馬3頭が後続に6馬身以上の差。確かに内を通った馬が有利な高速馬場ではあったが、これは能力差と言えないか。混沌としていたこの世代の勢力図も固まってきた感が。1700mでも大きく変わらないはず。残念ながら3着エムザックヒーローは戦線離脱となってしまい、前走の再戦となる2頭の首位争いが濃厚に。

 兼六園JCを逃げ切ったフウジンは距離が延びても問題なさそうな馬体と走り。その前走は馬場的にも課題の集中力の面でも「逃げ」が勝因ではあるが、能力がある点だけは紛れもない事実。心身両面で変調がないよう、いい調整ができた。例え控える競馬になっても前々走を見る限り今なら対応できるはず。

 1馬身及ばずの2着ノブイチも今度こその思い。1コーナーまでに最内に入れたので敗因とまでは言えないかもしれないが、スタートで遅れた分の着差とも言える。馬体や瞬発力を思うと距離延長はプラスには働かない気はするものの、レースぶりを見る限りは大きな問題ではないはず。中間も好気配を維持、発馬と立ち回り一つで逆転十分。

 この2頭に割って入るとすればシオジスターが4勝の逃げを打てた時。プリンセスCは後続を完封、前々走はフウジンにも勝っている。ダッシュが速くないのが弱点の馬ではあるが、この顔ぶれなら思い切った手に出そうな予感。当日の馬場やペース次第では面白い。

 兼六園JC4着マナレアも引き続き好気配だけに、末脚に賭けて馬券圏内突入も。前走は馬場的に厳しい位置取りや高速決着にも泣いたカトリーヌエミュー、スタートを決めてスンナリ先行した時のアイムホームらにも警戒が必要。

 

 28日(火)のメイン(10R予定)は「おんねも祭り特別」(A1-1・1700m)

 マイネルリボーン、ドライトウショウ、ウインプリマ、タツミリュウ、エトワールドロゼ(回避の可能性あり)、ナリタノヘア、アイナ、が出走予定。(登録のあったミスアバンセ、メイジン、ヤマミダンス、ヴィーナスアロー、ムーンファーストは回避予定)

 北國王冠と中日杯の谷間の開催でもあり、一線級は休みとなる今回のオープン。どの馬も一長一短あり、展開一つの顔ぶれ。共に逃げてこそのエトワールドロゼとタツミリュウの逃げ争いが結果を左右しそうだが…。

 マイネルリボーンは奮起の一戦。長距離適性を示したかった前走の北国王冠4着は残念だったが、流れに乗り切れなかった面もあった。1700m以下だと取りこぼしも多い馬だけに絶対視はできないが、ある程度の位置で流れに乗れれば力上位は間違いない。

 気性的に距離短縮歓迎のドライトウショウも前進を見せそう。本当は1500m以下で良さが出そうだが、前走1900mでも2着と0秒5差。折り合い・展開も楽になるはずの距離・相手の今回は狙って面白い。

 1組に戻った格好のタツミリュウも逃げさえ叶えば健在を示せるはず。エトワールドロゼも少なくとも後退はなく、一連の成績からも1700m以下なら先行争い一つの実力。堅実なアイナも再びロスのない立ち回りができれば上位争い必至。

 

 なお、この日の最終11R(予定)には「おかげさまで10周年!楽天競馬賞」(B2-7・1700m)も行われる。前走は競られて大敗したトーアウラシマの巻き返しに期待。

 

 

(文:競馬カナザワ 大井 明洋)

 

金沢 カナザワ

 

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