【開催見解】金沢競馬 市営第3回[通算第13回]前半（9/16・18）

　2018年度・第13回の金沢競馬は、９月16日（日）、18日（火）、23日（日）、25日（火）の４日間。ここでは前半週の展望を。

　16日（日）のメイン10Ｒは「準重賞　サンケイスポーツ杯　石川門カップ」（３歳・金沢デビュー馬・1700ｍ）
　１番　サパティアード　55　松戸政也
　２番　エムザックヒーロー　56　吉原寛人
　３番　シオジスター　55　米倉知
　４番　ケンロククィーン　53　青柳正義
　５番　スタークライナー　55　藤田弘治
　６番　サードアイ　55　吉田晃浩　
　７番　ピヨピヨッコ　51　△塚本弘隆
　８番　キタカップ　56　畑中信司
　９番　シグラップエール　53　葛山晃平
　一昨年は４月の1400ｍだったが、昨年から施行時期と距離を変更。その昨年も2000ｍの大一番・サラブレッド大賞典から中１週の日程で、大賞典12着大敗のムーンファーストが大賞典勝ちヤマミダンスを撃破の結果に。長距離の激戦後というのがポイントになりそうだが、今年に関しては１頭しか該当馬はいない状況。斤量差は設定されているものの、それ以上に力差の大きいメンバー構成に思えるが…。
　２歳時から重賞戦線で頑張ってきたエムザックヒーロー、シオジスターが主力に。
　エムザックヒーローはサラ大賞典もマクって小差の３着。距離が延びて良さが出る点や一時より復調してきたことを実証した。激戦から中１週でも、しっかり追い切れたように、状態面の心配はなさそう。1700ｍという距離も他馬より有利に思える。
　シオジスターは大賞典に回らずＡ２組を勝って目標のここへ。エムザックより消耗度という点では有利かも。前々走・加賀友禅賞では控えても善戦できたが、ベストの逃げなら強さが増すことを前走で再認識。1700ｍでも昨季ヤングＣで２着。斤量的には楽ではないが、ハナさえ切れれば好レース必至。
　この２頭に割って入れる可能性があるのは底を見せていないサパティアード。今春の初出走から連勝した好素質だが、動きが持ち直した前走は好位インから好時計勝ちと、まだ上昇を示している。未知の距離さえ対応できれば面白い。
　力的にはキタカップも距離さえ我慢すれば上位候補だが、ベストは逃げ。前走同様、同厩舎のシオジスターとの兼ね合いが鍵になる。

　18日（火）のメイン（11Ｒ予定）は「千枚田結婚式・稲刈り賞（特別編成）」（Ａ２特選・1500ｍ）
　ルノートル、サンデーストリート、キホンハシコ、ムーンマジェスティ、スプリングボックス、カトリーヌスリジエ、ヒデサンイーグル、プレシャスムーン、ナンヨーアイリッド、ディターミネイト、トウショウギフト、が出走予定（登録のあったミキノハルモニーは遠征予定で回避予定）。
　Ａ２クラスの中で前３走の収得賞金額が多い馬を集めた一戦。必然的に好成績馬が多くなり、非常に楽しみなメンバーになった。転入後６戦６勝ルノートル、３戦３勝サンデーストリートの激突となれば要注目。
　かなりの好メンバーだったＢ級準重賞でもハナ争いを制して８馬身差圧勝のルノートルはここも突破濃厚。元々がＪＲＡで１勝の実績。レース輸送のない当地も良かったようで、気性面も手の内に入ってきて上を目指せる態勢になってきている。揉まれた時にどうなるかだが、意外と超強力先行タイプが少ない顔ぶれで、そんな展開にもならないはず。中１週でも変調なさそうな乗り込みで、期待大。
　サンデーストリートは控える競馬になった前走も難なくクリア。着差以上の強さだったし、転入当初より馬体面もパワーアップ。時計や内容的に飛び級のＡ２でも問題ないはず。（連闘の日程につき回避の可能性あり）
　逃げと差しで連続好走カトリーヌスリジエも展開一つ。少々乗り難しいタイプではあるが、小柄な牝馬らしく夏場も苦にせず目下のデキは上々。
　プレシャスムーンのここ２走３着続きは展開のアヤ。前々走は外を回って動いた分、前走は内で追い出しを待たされた分。共に着差は僅か。極端な高速決着にならなければ出番。
　ディターミネイトも長く好調を維持しており、スンナリ先行できれば力上位。追込スプリングボックスも前が止まるような展開になれば前々走再現可能。ベテランの格上トウショウギフトも1500ｍに延びて巻き返し一考。ムーンマジェスティも展開一つの脚あり。
　なお、この日の最終12Ｒ（予定）には「楽天競馬パワーアップ！特別」（Ｂ２－１・1400ｍ）も組まれている。前走Ｂ級準重賞３着のヤマチョウタンゴ、連勝中で大井時の実績ならクラスの壁はないメガンテ、末脚鋭い３歳馬カネコメハナコヨを首位候補に挙げたいが、展開次第で上位可能な馬が多い激戦の様相。

（文：競馬カナザワ　大井 明洋）