【開催見解】金沢競馬 県営第12回[通算第15回]前半(10/14・16)

2018年度・第15回の金沢競馬は、10月14日（日）、16日（火）、21日（日）、23日（火）の４日間。23日（火）には西日本ダービーも行われる開催だが、その展望は次週。ここでは前半週の展望を。

　14日（日）のメイン11Ｒは「楽天競馬賞」（Ａ２－２・1500ｍ）

　１番　オイヌサマ　平瀬城久

　２番　ルールゴールド　栗原大河

　３番　サンデーストリート　米倉知　

　４番　ハバナブラウン　青柳正義

　５番　アウズ　畑中信司

　６番　ドロダンゴ　☆柴田勇真

　７番　サノヘッド　中島龍也

　８番　フェイマスラブ　吉田晃浩

　９番　プレシャスムーン　藤田弘治

　10番　タツミリュウ　堀場裕充

　11番　ツエーゲン　葛山晃平

　平穏な決着だった前開催同クラス２～８着の７頭（その内３頭は同じ枠だが…）に、Ｂ１勝ち２頭など好成績馬３頭、そしてＪＲＡからの転入馬などが加わった一戦。このところの最内だけ有利な馬場だと逃げ争いが大きなポイントも、どの馬がハナを切れるかハッキリと言い切れない点でも予想は難しい。

　最も馬券圏内高確率に思えるのはフェイマスラブ。差し届かずの３連続２着も、昨今の馬場傾向や相手を思えば、むしろ高評価できる内容ばかり。４連戦目で上積みはないだろうが、以前ほど難しい面は見られず、道中をロスなく立ち回れば好走は確実な力関係。

　休養を挟んで３連勝中ハバナブラウンも伸びしろを思えば好勝負になりそう。ゲートも含めた気性面に課題のあった馬が、ここにきて充実一途。前走のダッシュならこのメンバーでもハナを切れていいくらい。劣勢の走破時計も詰めて不思議ない。

　３連勝後が10着→３着のサンデーストリートだが、前々走は相手も強すぎたし、前走も不利な外の展開。緩めず調整されている点は好感。これまでと一転して内枠で違った立ち回りができれば前進の可能性。

　以下も展開一つで好走可能な馬がズラリ。好位のインに取り付ければドロダンゴも上位争いに加われる。古豪タツミリュウも勝った前走のように逃げが叶えば、ここでもやれる。

　16日（火）のメイン（11Ｒ予定）は「準重賞　新冠産駒杯」（Ｂ１以下・新冠産馬限定・1400ｍ）

　新冠町で生産された馬による馬産地限定のクラス混合競走。前開催のクラスによって斤量差が設けられている（前開催１着馬は１kg増だが該当馬なし）。

　メガンテ（希望投票）、アイナ、シュンアリキ、マイネルピオネロ、ミスアバンセ、アッコルド、ブルーセクション、ヤマチョウタンゴ、カネコメハナコヨ、ティアマト、シュシュ、オフコース、の12頭が出走予定。

　なかなかの実力馬揃いとなって興味深い一戦だが、逃げや追込など極端な脚質の馬が多いし、明確な差もない組合せ。1400ｍや今の最内だけ有利な馬場への対応力が問われそう。

　先行争いもある程度激しくなるはずで、ミスアバンセの復活に期待してみる手もいいだろう。完調とは言えぬ段階、少し距離不足、大外枠から馬場的に不利な外々の展開でも見せ場十分の前走３着は悪くないし、それを下回ることはない状況。昨季はＡ１勝ち、北國王冠３着の実力馬。ロスなく運べれば面白いはず。

　３連勝後が３着→５着のヤマチョウタンゴも潜在能力的にはもっとやれていい。ここ２走の敗因は1400ｍが距離不足というのもあり、今回の舞台も微妙ではあるが、回避した先週も入念な乗り込みが目に付いていたくらい。前進は可能なはず。

　実力面で言えばアイナも上位。Ａ級好走時のレースぶりではない近走だが、脚質的に馬場や展開の影響も大きい。意外と戦績は悪くない1400ｍでロスなく回れば差し込みも。

　以下は1400ｍ歓迎の馬はピックアップ。ブルーセクションは毎度の好ダッシュならここもハナを切れそう。終いが甘くなっているここ３走は1500ｍ。1400ｍ・逃げなら馬場も味方に変わり身一考。アッコルドは1400ｍで内からの競馬だと崩れないことをブリンカー着用の前走で実証し、ここも枠順次第。メガンテも他が速かった前走11着と違って積極策が叶えば巻き返し可能。

　また、この日の最終12Ｒ（予定）には「楽天競馬で楽しみま賞」（Ａ２－１・1500ｍ）も組まれている。マイネルヘミニス、ヒカルカミヒコーキ、メーティス辺りの逃げ争いがどうなるかが重要で、行き切った馬が残りそうな感もあるが、展開不向きの３着が続くトーホウボニータが今度こその思い。最内を突いての前回勝ちカトリーヌスリジエ、ディターミネイト、スプリングボックスも展開一つ。

（文：競馬カナザワ　大井 明洋）