【開催見解】笠松競馬(2019/12/27~31 重賞:ライデンリーダー記念、東海ゴールドカップ)

2019年12月26日

12月27日、そして29日~31日までの4日間、恒例の「年末特別シリーズ」が行われる笠松競馬。ここでは各日のメインレースの展望をお送りしていきたい。

 

 初日はB-1組による「寒凪特別」。抜けた力のある馬はおらず混戦模様だが、上位争いが期待されるのは前走で勝ち鞍を上げた5頭。中でもエアシーランは転入後3戦2勝。2走前にこのクラスで4着に敗れているが、出遅れながら後方から追い上げた脚はむしろ負けて強しの感があった。「中間も手加減せず調整できている」と陣営から聞かれる通り、一戦ごとに体調もアップ。発馬さえまともなら勝機十分だ。ヒルノケープタウンは先行、差しとどんな競馬でもできるタイプだし、前走の勝ちっぷりや直前の気配からも好調さが伝わってきており、大崩れは考えられない。ズブい印象があったハーリーバーリーが前走では逃げ切り。「掛かるタイプじゃないし、1800mは合うと思う」と高木騎手は語っており、距離が延びるのは歓迎だろう。さらにヤマニンミモレット、サイレンスミラーも前走内容は上々で、特別に上がっても期待感十分。

 

 2日目はA-3組の「岐阜新聞・岐阜放送杯」。ここで人気を集めそうなのは、ここ2走で兵庫の重賞や地元のオープンに挑戦、適鞍に戻って素質を発揮しそうなヴィクトアリーだが、現時点では出否が未定。これが不在となれば有力なのはネイバルエンスン。前走は2組で2着。しかも後方から鋭い脚を使ってのもので、ここへきての体調はアップは疑いようがない。名古屋から遠征のモズオラクルは笠松で5勝の実績。ハナを切れば持ち前の強靭な粘りを発揮するタイプだけに、自分の型に持ち込めれば楽しみ。オープンの前走こそ5着に甘んじたストロベリーキングだが、気配落ちはなく、2走前に勝ったこのクラスに下がれば変わり身があっていい。穴は追い切り後「すごく元気がよくなってきました」と渡邊騎手が語っていたボルドープラージュ。近況は不振続きだが、元々の素質を考えるとどこかで変わり身があっていいので。

 

 3日目は2歳牝馬の重賞「第23回ライデンリーダー記念」。今年は例年以上に2歳女王決定戦にふさわしい、高いレベルの素質馬が集まっているが、中心は9月に転入後ジュニアクラウン、ジュニアキングの認定重賞を2勝したニュータウンガール。「夏負けがひどくて」と話していた転入時に比べてグンと体調がアップして完全に軌道に乗った様子。鞍上の向山騎手も手の内に入れているだけに、重賞3勝目は目前だ。門別の戦歴ではこれに負けず劣らずのルミナスアローも能力は高い。初戦は直線で失速したものの見せ場は作れていたし、環境になれて中間の気配は上向き。立ち回り次第では大きく変わる可能性がある。名古屋から遠征のビックバレリーナは軽快なスピードが魅力。距離延びてどうかの不安はあるが、笠松向きの脚質だけに、すんなり先手を奪えれば大駆け十分だ。さらにローズレイジング、メタリフェル、キセキタイムも前走の勝ちっぷりは上々で、好調さを武器に見せ場を作りたいところ。

 

 4日目は古馬の重賞「第48回東海ゴールドカップ」。東海公営版・有馬記念といった位置づけのレースだが、今年笠松を代表する活躍といえばストーミーワンダーだろう。1月の白銀争覇を皮切りに金沢・園田を含め重賞5勝。前走の笠松グランプリでもケイマから0秒7差の4着と全国レベルの力があることは示してくれたし、「中間も順調です。勝つつもりで頑張ります」と渡邊騎手も強気モード。他地区からの遠征がないこのレースは確実に決めたいところ。現時点で出否は微妙だが、昨年のダービーグランプリ馬のチャイヤプーンは出てくれば圧勝して不思議ない実力馬。多少太めには映るが、馬体は若々しく動きもパワフルだ。名古屋から遠征のメモリージルバも得意の笠松なら有力な1頭。6月には飛山濃水杯でストーミーワンダーから0秒4差の実績もあり、展開ひとつで逆転の目がなくはない。8月に3歳重賞・岐阜金賞を制し、ここ目標に阪神でひと叩きされてきたニューホープ、型にハマれば鋭い末脚を秘めるバレンティーノ、笠松5勝のサザンオールスターも上位争い可能な地力を秘めており、十分に圏内が狙える。

 

(競馬東海 鬼頭信正)

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