【開催見解】第1回川崎競馬（4/3～7　重賞：クラウンカップ）

平成２９年度組合営第１回の川崎競馬は４月３日～７日の５日間開催。年度替わりとともに、今開催から「スパーキングナイター」が開幕する。

初日のメインは「６周年記念ワールド女子プロレス・ディアナ杯」　Ｂ２二組・Ｂ３一組　１５００メートル

　注目はここまで８戦６勝の４歳馬・ドリームスピードか。現在３連勝中だが、Ｃ２→Ｃ１→Ｂ３と相手強化ももろともせず、すべて２着馬以下に決定的な差をつける勝ちっぷり。今回Ｂ２下とさらに相手は強くなるが、素質は十分通用するはず。もともと間隔をあけながら使ってきており、３カ月ぶりの実戦も問題ないか。

　シゲルジダイマツリは再転入後Ｂ２下で２、１着。再度Ｂ２下なら当然有力候補の１頭で、ギンザセレクト、ジュリアン、ピットブルも前走の内容からはここでも圏内だろう。叩き３戦目のドリームエルダーもそろそろ駆けごろだ。

　他場からの遠征馬も目が離せない。前走でシゲルジダイマツリと０秒１差の３着だったツルマルキングオー、川崎コース〔１１０１〕のセイントチャンスの船橋勢に、連闘で臨む浦和のポインテッドランも要注意だろう。

２日目のメインは準重賞　「スポーツニッポン卯月杯」　２１００メートル

　距離２１００メートル。実力はもちろん適性も問われる一戦だ。クラージュドールは正月の報知オールスターカップ２着、２月の金盃３着など現南関屈指の長距離走者で、準重賞のメンバーに入れば地力が違うはず。移籍後初勝利の期待が高まる。

　タマモホルンは前走１９００メートルを逃げ切り勝ち。今回あと１ハロンの克服がカギだが、川崎コースも得意だし再度の逃走劇も。川崎２１００メートル〔１１０１〕、３歳時には戸塚記念２着もあるノーキディング、時計面は課題でも現実に昨年の戸塚記念で３着あるジャーニーマンあたりが相手候補。ＪＲＡ準オープン実績があり今回転入２戦目になるプラントハンターや同じく転入２戦目、岩手時代を思えばこの距離は向くはずのライズラインが、人気の盲点になれば面白い存在になりそう。

３日目のメインはＳIII　「クラウンカップ」　１６００メートル

　昨年のＮＡＲ最優秀２歳牡馬のローズジュレップ。京浜盃は１番人気４着と人気を裏切ったが、クラシックへ向けて、中１週で挑むこのクラウンカップは捲土重来を期す一戦。ここでは負けられないところだ。

　むしろ難解なのが相手選びになりそう。もっか川崎１６００メートルで２連勝中のブルーマネーに、サイバーエレキング、セイファルコン、マルヒロナッツオーらすでに重賞で良績を残している組の巻き返しも。ここは転厩初戦となるセイジーニアスや、初の川崎コースを気にしなければラッキーモンキー、サヴァアルジャンも上位を狙える。道営実績を顧みればバンドオンザランも侮れないが、距離克服がカギになりそう。出走が叶えばＪＲＡから転入後まだ着外のないナルカミにも注意が必要か。

４日目のメインは「花衣特別」　Ｂ１二組・Ｂ２一組　１６００メートル

　オーラゼウスの前走・早春特別は結果的には初の２０００メートルが影響したか。勝ち味に遅くてもこの１６００メートルに戻れば下手な競馬はしないだろうし、ましてや今回は自己条件Ｂ１下。この馬が軸には最適か。

　ジュリエットレターは前走後再び休養に入っていたが、川崎１６００メートルは〔３２１３〕の好成績。仕上がり状態など、当日の気配をチェックしたい。

　他場組は抽選もありそうでまずは出走できるかがカギだが、船橋のシークロムは転入前には３走前に岩手の強豪ラブバレットを降した実績。ＪＢＣスプリント以来の実戦だが、Ｂ１下ならあっさりがあっても驚けない。早春特別で穴をあけた浦和のニチドウリュンヌは川崎１６００メートル〔２１０２〕の実績が光る。

５日目のメインは「京急電鉄発祥の地大師線を楽しもう！！ 大師線をめぐるキャンペーン開催記念」　Ｂ３二組　１６００メートル

　地元勢。ペプチドアポロは前走５カ月ぶりの実戦ながら快勝。怖いのは二走ボケの心配くらいで、再度Ｂ３戦なら上位争いは間違いないだろう。デルマハンニャは転入後１、１、２、２、３着と複勝圏内をキープ。コラージェンは転入２戦２、３着してのＢ３昇格。ＪＲＡ時未勝利も含めて力関係的にはここが試金石の一戦になりそうだ。前開催で同条件３着だったドナルチアは、これがキッカケとなれば再度マークは必要か。

　ここも他場組は出否未定であったり、抽選もありそうだが、出走してくれば最大の注目を集めそうなのは南関トレード後９戦９勝のアーミーバローズだろう。前開催Ｃ１ながら１６００メートルの開催一番時計をマークしたイチジツセンリ、１年以上に遡り目立つ崩れのないライブリーソウルに、４歳牝馬ドゥーアールも素質はここでも通用するはず。

文　日刊競馬　鎌田智也