【開催見解】第2回川崎競馬（5/14～18　重賞：川崎マイラーズ）

　平成３０年度組合営第２回川崎開催は５月１４日から１８日までの５日間開催。

　初日のメインは「第３１回開成町あじさいまつり特別」　Ｂ３二組　１５００メートル。

　地元勢の注目はブレークオンスルーか。転入後３戦して５、２、４着とまだ勝ち鞍こそないが、そろそろ南関東の水に慣れてくるはず。母は名牝プリエミネンス、ＪＲＡ５００万１勝、道営実績からもＢ３は本来通過ラインのはず。前走で初めてＢ３で馬券に絡んだ（３着）ブルーフォレスト、ここも先手を奪って粘り込みを狙うマジックボーイ、Ｂ３昇格初戦プリモ、スウィートピカンテ、レソルテの高月厩舎２頭も上位を狙う。
　遠征組ではここで戦列復帰の大井・ミッドアルティザンに、浦和のオオヤマネコも２歳時実績から能力は高く注目したい。

　２日目のメインは準重賞「報知新聞皐月杯」　Ａ２下　１６００メートル

　抽選待ちにはなるが遠征組に魅力がある。最注目はキングガンズラングか。今年２月に復帰後３連勝。昨秋戸塚記念２着など素質はみせていたが、前走の勝ちっぷりをみても完全に軌道に乗った印象。ここはオープン、重賞路線に向けて足固めの一戦だ。
　タマモベルモットはひと息入っての一戦だが、川崎〔６６０２〕と適性の高さが光る。前走は大井千八でキングガンズラングから０秒６差だが、得意のコースなら差は詰まる。
　ブランシェクールは転入直前ＴＣＫ女王盃で２着。Ａ２下なら牡馬相手でもいきなり走れて不思議はない。フォクスホールは浦和のＡ２安定株。今回初めての川崎コースがどうかだが、こなせばここも好勝負になりそうだ。再び軌道に乗ってきた現状なら格下でも侮れないのはアーミーバローズ。

　３日目のメインは重賞「第１０回川崎マイラーズ」　ＳIII　１６００メートル

　転入初戦フジノウェーブ記念で２着したオメガヴェンデッタ。リッカルドが圧巻の勝ちっぷりといえ自身の力は示した格好で、現実に東京スプリントで２着するキタサンミカヅキは１馬身半差で押さえ切っている。距離１６００メートルがどうかだが、ここもスピードを生かせれば。
　牝馬ダートグレード路線で健闘が続くラインゴールド。前走の名古屋大賞典は牡馬混合に加え遠征で厳しかったが、その前のＴＣＫ女王盃、エンプレス杯をみても能力は高い。牡馬相手といえ南関同士なら。
　転入後３連勝のウェイトアンドシー。相手関係が強化されるが、ここも先手を取り切れれば粘りこみも可能か。転入２戦目で変わり身をみせたポイントブランクもＪＲＡ５勝の地力は確かで、重賞のここでも勝ち負けは可能。
　セイスコーピオンは昨年マイルグランプリ（１着）以来の実戦。昨年もほぼ同様のステップで６着だっただけに、まずは当日の気配重視。終いもつれる展開になるようだとインフォーマーも末脚も怖いか。
　
　４日目のメインは「川崎若葉オープン」　３歳オープン　１６００メートル

　デランブルは白老ファーム出身・姉にナターレがいる血統馬。４カ月のブランクをはさみながら新馬、特別戦を２連勝は素質が為せるわざで、馬格からもまだまだ成長が見込める。今回初の１６００メートルも不安はないだろう。
　シントーエースの前走は初コース、出遅れもあり凡退も仕方ない。１６００メートルにも良績があるし、地元コースに戻って巻き返しを期待できそう。
　羽田盃からの連闘で出走してくるようなら、ポンドゼルク。その羽田盃はさすがに厳しい結果だったが、地元のこのメンバーなら３戦３勝すべて楽勝を見直せる。
　遠征組はここも抽選がありそうで出走できればの条件はつくが、トーセンパッソは前走雲取賞０秒７差６着、３走前にはスプリングマン（クラウンＣ勝ち）の０秒１差３着があり、実力重賞出走レベルに達している。

　５日目のメインは「小田原市特別」　Ｂ２二組　１６００メートル

　Ｂ２昇格初戦になるターミガン。１６００メートルは〔０００２〕でも不安があるとも思えないし、勢いを素直に買う手か。本来ならこのクラスも通過点だろう。
　アップドラフトは前走６カ月ぶりの実戦を船橋の１０００メートルで２着。スピード能力の高さをみせた形だが、１６００メートルも〔１０１０〕と不安はない。反動さえなければここも勝ち負けだろう。
　スタートを含めムラな面はあるピットブルだが、前々走ＪＲＡ交流で３着など能力は高い。前走１番人気を裏切ったが、まだ見限れないところ。地元川崎では〔３２１０〕のシュンプウ、転入初戦ＪＲＡ交流で２着ギンザマトリックスなど、他にもチャンスのある馬がいる混戦模様。

文　日刊競馬　津田英憲