【開催見解】第10回川崎競馬（12/17～21　重賞:全日本2歳優駿[JpnI]）

今回の川崎競馬スパーキングナイターは、12月17日（月）から21日（金）まで５日間。19日（水）に国際交流、第69回全日本２歳優駿が行われます。

　初日のメインレースは、湯河原梅林「梅の宴」２０１８特別が、Ｂ３一組、距離１６００メートルで行われます。少頭数のここは各馬にチャンスがありますが、地元勢では前回のＢ３特別を押し切ったホワイトキングダムが有力。これまで２着が多く勝てない時がありましたが、前走は気持ちのいい捲りで素質馬を完封。少頭数になったのは大歓迎で今回も末脚に注目できます。タニノホウザンは前回二千の長丁場を勝って参戦。これまで相手なりに走っており、昇級戦でも大崩れはしないでしょう。シェリーカスクはゲート難がありますが、ツボにハマれば一発大駆けのあるタイプ。遠征馬では船橋の３歳馬ステラライトに食指。今回は黒潮盃以来ですが、上半期に３連勝してクローズアップされた素質馬。このレベルならイキナリ期待して良さそうです。

　２日目のメインレースは、師走特別がＡ２・Ｂ１混合の距離１５００メートルで行われます。地元、遠征馬に駒が揃いましたが、注目は船橋のナガラキコウシ。前回は長いと思われた二千で長くいい脚を使って２着。今回は実績を残す舞台、得意の道悪になれば久々に勝機がありそうです。同じレースで３着に敗れたのはエスケイアリュール。猛然と追い込みながら着差は僅かに０秒３。再三に渡って勝ち上がっている川崎の準オープン、冬季限定型だけにここは巻き返しを狙います。同じ船橋勢からは　前回Ｂ１、Ｂ２を２着したリュウノプリンスもエントリー。迎え撃つ地元勢にも駒が揃いましたが、戸塚記念２着以降休んでいた３歳馬トキノパイレーツが復帰。ユニコーンＳでコンマ差があり、世代レベルを考えると古馬の精鋭相手でも十分好勝負になると言えます。この他では切れ味鋭いジーケーワン、ゼンノウラヌス、ＪＲＡオープンからの移籍緒戦になる良血ツィンクルソードが参戦予定です。

　３日目のメインレースは、川崎暮れの風物詩にもなっている、第69回全日本２歳優駿が距離１６００メートルで行われます。例年ハイレベルの一戦で来春のクラシックに直結する重要な一番。今年もＪＲＡ、地方ともに素質馬が揃って激戦ムード。先ずはＪＲＡですが、新馬、プラタナスを連勝しているガルヴィハーラ、ダート路線に切り替えて中山の千二で２勝のショウナンガナドル、兵庫ジュニアグランプリの覇者デルマルーヴル、未勝利、もちの木賞を連勝中のノーヴァレンダ、新馬、カトレア賞を連勝中のメイクハッピーがスタンバイ。質量ともに重厚な布陣と言えます。ただし、地方勢も今年はかなりの強豪がエントリー。道営からは北海道２歳優駿１、２着のウィンターフェル、イグナシオドーロ。千二のみでも５戦４勝２着１回のエムオータイショウ、平和賞３着の実績があるマイティウォーリア。南関東からはデビューから３戦無敗で鎌倉記念を制した船橋のミューチャリー、平和賞の覇者で地元のヒカリオーソ、道営時にオープン２勝の船橋マイコートもエントリー。ダートの２歳王者をかけて胸が高まります。

　４日目のメインレースは、ウインターイルミネーション特別が、Ｂ２一組、距離１ ６００メートルで行われます。地元勢が多くスタンバイしていますが、前走でＢ２、 Ｂ３を競り勝ったアルファベットが連勝のチャンス。条件は上がっていますが、手堅 い走りに定評があり時計面で安定しています。同じくＢ２、Ｂ３を逃げ切ったグレー トコマンダー。南関東では頭があって２着なしで好凡走は紙一重ですが、注文通りの 展開になれば上位争いが可能でしょう。金沢からの転入馬ノースウッドは夏のスパー キングサマーカップで川崎を一度経験済み。当時は歯が立たなかったですが、今回は Ｂ級だけに期待できそうです。

　５日目のメインレースは、川崎読売会記念がＢ２二組、距離１５００メートルで行われます。前回休み明けながら素質面、実績を買われて一番人気に推されたカジノシップ。結果５着に終わりましたが、やはり大型馬で久々が応えた様子も。下級条件から連勝してきましたが、この辺りが正念場になりそうです。トキノシップーも前走は一番人気で１０着と大きく後退した経緯。ただ、交流千六の前走に比べて得意の距離ならメンバー的に見直しは可能です。勢いを取るなら現在４連勝のメイショウザイル。今回は昇級していますが、前走でマークした１分３４秒４は破格の内容。逃げ差し自在の走りで５連勝に挑みます。遠征馬では大逃げが魅力、船橋のモンサンアルナイル、川崎巧者のライブリーソウルがエントリーしています。

（出走予定馬は12月14日現在）

ケイシュウＮＥＷＳ　田島　啓行